(株)カプロラクタム-blog

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梅雨と傘

2015年06月09日 | 時事
東海地方が梅雨入り 昨年より4日遅く
雨が多くなるのはプールには辛いですが、涼しいのだけは有難いですね。

梅雨と言えば欠かせないのが傘ですけど、どうやら雨の時に傘をさすのは日本人だけの特性のようで、皆が皆傘をさしてぞろぞろ歩く姿は外国人にとって非常に珍しい光景だそうです。確かに外国人が傘をさす所は余り見ませんね。見ていたテレビでは、「日本人は時間に几帳面なので、雨による遅刻が許される海外とは違い、傘をさしてでも相手を待たせない。」みたいなまとめをしていましたけど、この結論はいくらなんでも「風桶理論」であり、強引過ぎると思いました。そんなに時間に追われる場面ばかりでなく、例えば普通に本屋やランチに出かける時だって、走った方が早い車から店まで数mの距離でも当たり前のように傘をさしますしね。「何故日本人は傘をさすのか」の問いに対する回答は、単純に、日本人は「濡れたくないから」というだけでしょう。むしろ「毎日風呂に入るほどきれい好き」だという点からまとめるべきだったと思います。それも世界では珍しいらしいですからね。外国人の視点から様々な日本や日本人の疑問を解決していく番組でしたが、明らかに番組スタッフが日本の文化や歴史を知らなさ過ぎだと思いました。
日本人は、子どもの頃から「濡れたままだと風邪をひく」とすぐに着替えさせたり、学校でも置き傘をPTAで購入したりするぐらい、日常的に濡れることに敏感な民族です。まあ、習慣化したことや「皆がやっている」ことに対しては余り疑問をもたずに右へならえと迎合する民族性と言うのも少しあるかもしれません。ただ、やはり「濡れたくない」と思う気持ちは日本人全員の共通認識のように思います。

雨は厳密に言えばただの水でなく、空気中の埃なども含みます。車なども雨の後放っておくと真っ白になるのは誰しも経験があることでしょう。自分が子どもの頃は酸性雨が流行って(笑)いましたし、最近は放射性物質とか、PM2.5、黄沙、花粉なども溶け込んでいるかもしれません。つまり日本人にとって雨は目に見えない汚れの象徴「ケガレ」であり、全力で避けたい対象であるのです。傘が日本に伝わったのは古墳時代のようですが、中国から日傘として伝わったものが日本で独自に進化を遂げて、室町時代には世界初の防水性のある雨傘が誕生したそうです。まあ、頭に直接かぶる菅笠のようなものは平安時代からありますから、日除け、雨除け、雪除けと幅広い用途に使っていたのでしょう。そう考えると、やはり「ケガレ」とか怨霊とかを畏れた時代の名残が1000年以上経った今も残っていて、必要以上に避けているのかもしれません。

しかし、やっぱ「雨に当たるとハゲるよ」とか言われれば全力で避けたくもなるよなあ(笑)