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宇佐神宮風除報賽祭奉納能番組を見て

2015年10月23日 | Weblog
最近の早朝は、霧が山にかかっていることが多く、それが何となく秋の風景の趣をつくっています。

そんな中、先日、大分県無形文化財となっている「宇佐神宮風除報賽祭奉納能番組」が全国八幡宮の総本宮の宇佐神宮能楽殿で行われました。
仕事の関係で全部を見ることができませんでしたが、日本伝統の文化を堪能することができました。
 


この奉納は、
「田畑の穀物が風水害や病虫害などの被害から守られた五穀豊穣を感謝して12世紀に始まったとされています。」つまり、鎌倉時代前後でしょう。

途絶えた時もありましたが、1619年に中津藩主細川忠興によって再興されている能楽です。
 

宇佐神能会の人たちによる狂言「柿山伏」が行われました。東京から重要無形文化財総合認定保持者の方らによる能「養老」なども上演されました。

連れ合いの父も高齢になっていますが、毎年この舞台にあがることを生き甲斐にしています。今回も地謡に出演しています。「最後になるかも。」と毎年言いながらも、頑張って練習を重ね、披露をしています。


能を奉納しているときは、写真などは禁じられています。父は毎年言いますが、
「最後になるかも知れないので、写真を撮ってもらえるかな。」
と言うので、はかまなどを身にまとっている姿を、会場から出て、能楽堂が見える場所で、記念写真を撮りました。


 

周りを池や森で囲まれている中に能楽堂があります。神秘的な雰囲気がある館です。
 

今回は宇佐の小学生が見学に来ていました。長時間、静かに聴いていました。このような高い価値がある文化体験をさせてもらえるだけでも、幸せなことです。


舞台は、ただ神能を見るだけでなく、能などについての説明を休憩中にお弟子さんたちが行いました。

謡を一緒に謡ったりとわたしたち素人にも興味が持てるように工夫を凝らしてくれていました。
 
 

中津の学校の先生も出演されていました。ふだん会うときの姿とは全然違います。近寄りがたい・・・ような様相です。先生の謡を聴くとまた、すごい才能を感じます。

重要無形文化財総合認定保持者の方の能を披露する横で地謡を謡っていました。

相当長い年月、謡いに携わっているのでしょう。いろんな方がいろんな芸を持っています。
 

 

森林のマイナスイオンが流れる中で、日本の伝統文化の素晴らしさを肌で感じました。素晴らしい能の舞台でした。今年の「最後の会」は終わりました。

父には、来年が「最後」で、さらに再来年が「最後」といつまでも元気で、舞台での姿を披露して欲しいと思います。