果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

ラボレームスとセッタレッダストと思うところ

2022年03月13日 12時09分03秒 | 日記・エッセイ・コラム

10日ほど前から鳴き始めた、春告げ鳥(鶯)の鳴き方もさまになってきた。
河津桜も満開となり、ヒヨドリとメジロの蜜の奪い合いが面白い。
朝露が降りるほどの本格的春の様相は、無農薬レモンや無農薬レモネーディアなど
一気につぼみを大きく膨らませることになりそう。
私自身の蕾も肉体と反比例して、38回目の生業にラボレームスという言葉がでる。
当園の生産物は残すところ、マザー・ヴィクトリアと紅甘夏のみとなった。
少しの安堵と前進する不安をのみ込みながら、ひとつずつひとつずつ熟そう。
まだ届かない次期戦略として種まきとなる苗木が届かないのが心配だが、
耳順倶楽部目前の昭和男はセッタレッダストと思ってしまう。
変幻自在というか、もちろん植物生理に則っての判断だと理解してもらえると嬉しい。

このところあまり本を読む機会がなくて・・・、
というのは時間軸を少しゆっくりにしているせいなのだけれど・・・。
手元にある何冊かのうち、「やりがい搾取の農業論」の1ページ目をよんだ。
書き出しは「農業ほど不幸な職業が他にあるだろうか」!
確かに共感する農家は多いはずだと思う。
書き出しとしてはインパクトある言葉だし、続く高付加価値ブランド化農業への道。
まさにここ豊橋で色々な価値観がある中で、
豊橋百儂人が活動してきた13年間がそれに当てはまる。
日進月歩だが、確実に次世代に残すもの、つまり目に見えない価値への挑戦が
地域と各農家が脇道からのブランディングに寄与していることは明白だと思う。
それに続く新たなグループも生まれ、少しずつ大きなうねりになっている。
農民藝術創造倶楽部で行っている屋上農園は、いずれ東三河フードバレーへと道は続く。
張りぼてでない活動の根底には、先行して頑張ってきたものたちの目に見えない努力がある。
そんな努力に、水を差さない配慮がその輪の外から必要である。
水を差した瞬間、やりがい搾取へと落ちていくのではないだろうか。
政治的にはブルシットジョブの削除が、農業の再興のひとつだとこの頃思う。

河合果樹園

コメント
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