里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

秋ダイコンと秋ニンジンを収穫する

2020年10月21日 | 畑:根菜類

 3日ほど前から秋ダイコンの収穫を始めました。
 穫り始めたのは1回目に播いたダイコンで、お盆のさなかに播いたもの。
 品種は「耐病総太り」。


 日数から言うともっと前から収穫できる見込みでしたが、生育が少し遅れました。やはり8月の干天、9月の天候不順が影響したものと思います。
 10月から穫れるように1畝だけ早く播いています。これ以上早く播くのはこの辺りでも気温が高すぎ腐敗するダイコンが多くなります。
 少し遅れてはいますが、大分太ってきました。このダイコンを穫ってみます。


 まずまずです。「耐病総太り」本来の尻まで十分に太るまでには、あと少し日数が欲しいところですが、問題なく美味しく食べられるでしょう。


 ダイコンは3回に播いています。


1回目のダイコンとは離れて、この3列の右1列が2回目で8月25日、左2列が最終の9月2日に播いたもの。


 何れも品種は「耐病総太り」。
 2回目のダイコンはかなり大きくなって、最初のダイコンとあまり変らないくらいに育ってきました。


 3回目のダイコンはまだまだですが、生育は悪くありません。これは12月の収穫で、一部は冬囲いにします。


 こちらは秋ニンジン。このニンジンは7月7日に播いたもので、品種はトーホク種苗の「黒田5寸陽彩」。


 間引きをしながら、大きめのものを多少食べていましたが、100日あまり経過したので本格的な収穫を始めました。株間10~15センチの間隔に間引いています。


 まだ十分とは言えませんが、間引きのニンジンとは異なり肉付きがはっきりと違います。これから尻まで十分に太って充実してくると思います。


 こちらは冬穫り用のニンジン。一部は囲い用に回ります。


 品種は1/3が「黒田5寸陽彩」、2/3は「新黒田5寸」。
 種播きが8月9日と、例年より10日ほど遅れ、寒冷地のこの辺りでは肥大が悪くなる不安はあります。

2020年のトマト連続摘芯栽培(株を観察する)

2020年10月20日 | トマト連続摘芯栽培

 今年のトマトも終了となりました。芯止め時に予想したときよりは少し早まりました。


 僅かに残っているのは、最後に捻枝した第4基本枝最後の花房で第10花房若しくはおまけに着けた花房です。


カウントしていない第5基本枝の花房で第11花房に当たる花房が僅かだけあります。


これで今年のトマト連続摘芯栽培は全て終了です。

 今年のトマトは出だしから極めて変則でした。蕾がごく小さい苗を不安のなか植付けた結果、最初の花房は本葉11枚で着きました。普通は本葉8枚で第1花房、11枚で第2花房が出来ますから完全に最初の花房が飛んだ状態だったわけです。
 これは全く初めての経験でした。(この時の記録
 例年なら、第1花房までは普通の1本仕立てと同じにし、第2花房から連続摘芯栽培をスタートします。今年は第1花房の位置が高いため第1花房から連続摘芯栽培をスタートすることになりました。(この時の記録
 昨年も遅れましたが、それでも7月半ばから収穫が始まりました。当然今年はさらに遅れ、収穫は7月下旬となりました。
 最後の花房を確定し芯止めしたのが9月初め。捻枝をした基本枝は4本となりました。まれに5本目を作った株があります。正式にカウントしたトータルの花房数は10花房。それにカウント外で着けたおまけの+α花房があります。(この時の記録
 昨年は連続摘芯栽培を継続的に記録するため基本枝を最後まで残しましたが、今年は第1基本枝と第2基本枝は枯れ葉を整理する際、根元から切断しました。ですから最後まで残っているのは第3基本枝と第4基本枝です。
 代表的な株の模式図を作ってみました。
 赤色が花房、緑色は葉。花房の数は全部で12花房、おまけの花房を除けば10花房です。


 スタート時点で大きなハンディを負いましたが、最終的には大分挽回しました。今年の特徴は昨年より花房数は少なくなったものの、非常に効率が良かったことです。第3基本枝に着けたおまけの花房はほとんど4個が着果し、カウントした花房と全く変りませんでした。稀にさらに1花房着けて5花房にした株もあります。また、例年出る第1花房の灰かびや真夏の尻腐れもほとんど出ませんでした。ですから、多く収穫出来た株は40個は穫れましたし、少ない株でも30個は穫れています。
 結果的には、昨年と遜色ない穫れ具合になった思います。
 一昨年、昨年、今年と模式図を並べてみました。


20年くらいは連続摘芯栽培をやっていますが、これまでのベストは一昨年、ほとんどの株が普通に40個穫れました。多分最初で最後だろうと思います。
 昨年は、今年ほどではありませんでしたが、出だしが遅くなり、少し焦って第2基本枝から花房数を多くした結果、着果しないものが多く、効率が悪くなりました。それで今年は無理をしないようにしました。
 同じ40個の収穫果数でも昨年は15花房、今年は12花房。1花房当たりではそれぞれ2.7個と3.3個なので、かなり違います。
 毎年同じようにはできません。特に今年は初めてのことが多かったです。トマト自体は搔いたわき芽をその辺に放置しておくと知らぬ間に根が出て生長するほど強い作物ですが、良い実を最初から最後まで綺麗に揃えようとすると至難です。だから面白い。

「あまいキャベツあまみさき」を穫り始める

2020年10月19日 | 畑:葉菜類

 秋キャベツの収穫を始めました。
 品種はトーホク種苗の「あまいキャベツあまみさき」。


 種播きが7月13日で植え付けは8月10日。7月の天候が悪く、育苗日数の割に小さいズングリ苗で、植え付け準備もドタバタの中の植え付けでした。植付け後は干天続きで苦労したものの欠株も僅かで済みました。今年の秋野菜は全般に遅れていますが、この秋キャベツは比較的順調な収穫開始となりました。


 以前は専らタキイ種苗の「初秋」を作っていましたが、昨年この品種を作ってみたところ、玉張りが良く食味の評判も上々だったことから、再び作ってみました。
 確かにこの「あまいキャベツあまみさき」と言う品種は勢いが強い。土寄せなどの作業は順調に出来たので、まずまずの出来となったようです。


まだ結球は100%ではありません。きっちりと結球したキャベツに比べると80~90%の結球と言ったところ。しかし、このくらいの状態から穫り始めないと処理しきれなくなります。
 このキャベツを穫ってみました。


 まだ1.5キロ弱といったところでしょうか。


このキャベツは軟らかく、名前のとおり甘いという周りの評価です。収穫のピークは11月で、おそらく12月も相当遅くまで収穫することになるでしょう。
 こちらは冬キャベツ。品種は昨年も作ったトーホク種苗の「寒玉キャベツ」という晩生の品種。


 種播きは7月30日、8月の高温下で生育が進み20日も育苗しないで植付けとなりました。土寄せも秋キャベツと同時に行いました。秋キャベツとあまり変らないくらいの生育でしたが、さすがにそこは晩生の品種。結球は僅かに始まったばかり。収穫は年を越してから本格化します。


右の2列が秋キャベツ、左の2列が冬キャベツ。遠目には揃って良さそうに見えます。


葡萄「巨峰」を水墨画で描く

2020年10月18日 | 水墨画:菜果
本画仙 色紙

 葡萄の「巨峰」を水墨画で描きました。
 葡萄は果実類の中では最も多く水墨画で描かれているのではないでしょうか。それだけ画になる果物と言えるかもしれません。多くは枝から葉や蔓が伸び、実が垂れている画です。
 我が家では葡萄を作っていません。ですから棚作りされている姿をつぶさに見ることはできません。過日、立派な「巨峰」をいただきました。軽く水洗いする間に粒が大分軸から外れてしまったようです。

 完熟の種なし巨峰で大変甘く美味しい葡萄でした。これをもとに線描きを使わず側筆を使う没骨(もっこつ)法で描きました。側筆で綺麗な丸を描くのはそう簡単ではありません。葡萄の房だけでは寂しいと思い、小さな葉と蔓を付けたまま穫った姿にしてみました。しかし、少々不自然な構図となり、問題でした。

イチジク「蓬莱柿」を収穫する

2020年10月17日 | 畑:果実類

 イチジク「蓬莱柿」を収穫しました。1週間ほど前からポツポツと穫れ始め、ようやく少しまとまって穫れるようになりました。


 このイチジクは植えて7年目。一昨年は結構穫れましたが、昨年は収穫始めが10月下旬からと遅く、あまり穫れずに終わりました。今年は昨年に比べると10日くらいスタートが早いので、少し期待できるかもしれません。


 この辺りに昔からあった在来種は9月に収穫していました。当県の試験研究機関の報告によると、当地方で在来種として作られてきたイチジクは全て「ブルンスウィック」という品種だそうで、我が家にあったのもこの品種と分りました。枯らしてしまい、寒さに強いということでこの「蓬莱柿」を植えたものです。
 この「蓬莱柿」という品種は収穫期がかなり遅い。「蓬莱柿」は秋果専用種で、新しい枝が凄く伸びます。


 毎年熟さない実がたくさん残されるので、今年は8月早々に摘芯しました。また、茂りすぎのようなところは枝の整理も行いました。勢力が強すぎるのか、摘芯したところからはわき芽が出ています。このような作業が良かったのかどうかは分りません。
 この辺りの枝はまだ熟した実がありません。


それでも8月の好天が良かったのか昨年よりは早くから熟しています。


 未熟な果実がかなり着いていますが、この後どの程度熟すのか。

いずれにしても多分11月10日くらいで終りになるので、相当数未熟のまま残される可能性が高い。


 果実の頭が割れ始まった頃を目安に収穫しています。


 この「蓬莱柿」は皮が滑らかでするっと剥けます。本来生食に適する品種だろうと思います。

昔からの在来種は果実全体が硬く皮がするっとは剥けません。小さく甘味も少ない。この辺りではイチジクは生ではなく専ら甘露煮で食べるのが当たり前とされていました。ですから、シーズンにはイチジクの甘露煮をどっさりと作ることがよくありました。この「蓬莱柿」は生食、加工ともに適します。イチジクを好むのは特に女性陣ようです。