初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

ダイヤルMを廻せ ②

2010年02月13日 19時14分11秒 | Weblog



アルフレッド・ヒッチコックのキャメラは名コンビの

ロバート・バークスです。

前作の「見知らぬ乗客」のさまざまな名ショットが思い浮かびます。

テニス・プレーヤーのレンズにラケットが

ぶつかるのではないかと思うほどの接近したショット。

ギャラリーの左右の目の動きのミディアムショット。

大事な証拠のライターを下水の溝に落として,

それを拾い上げようとするショット。

遊園地で回転しているメリーゴーラウンドの床下を

はっていくカット…。




「ダイヤルMを廻せ」に話を戻します。

「ダイヤルMを廻せ」はカラー作品ですから,

期待してスクリーンを注視しました。

電話のダイヤルを廻している手元が映ります。

機械式の電話交換機が映ります。

リレーのセクターが

「カタ、カタ、カタ…」

動いていきます。やがてセクターが止まると

相手の電話機のアップが映ります。

              … … …

セットの上から撮ったショットで,手前のシャンデリアの下を

レイ・ミランドが歩いていきます。

どうして,手前のシャンデリアをなめて撮るのでしょう。

手前に黒いソファーの背中越しに、

奥に人物が座っていたり,
不思議なショットがありました。

どうも合点のいかないショットがありました。

              … … …

後で,映画雑誌を読むと,この作品は3D映画でした。

日本では,どうしてステレオの片側だけを公開したのでしょう。

ステレオですから,上映スクリーンに

2本のプリントをかけなくてはなりません。

当時の日本の映画館では

ステレオを上映できなかったのでしょうか。




ハリウッドのスタジオは防音カメラの

ミッチェルBNCを使っています。

大型で重量のあるカメラです。

カメラはクレードルギヤ・ヘッドで

フライホイールのハンドルで操作します。

3Dですからこの大型,重量級のカメラ2台

並べて使います。

撮影現場は大変でしたでしょう。