初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

総天然色映画

2010年02月16日 19時11分46秒 | Weblog


戦後,アメリカから総天然色映画の名前で,

カラー映画が入ってきます。

戦前の作品のテクニカラー方式の「風と共に去りぬ」を

日本にもってきたとき

ニュー・プリントと言っていました。




テクニカラー方式は,

白黒のフィルムを使って撮影されます。

撮影レンズを通ってきた光をプリズムを使って、

赤,緑,青の三原色に分けます。

この赤,緑,青に白黒フィルムを対応させます。

テクニカラーカメラには白黒フィルムが

3本装填されています。

スタジオ、ロケの撮影現場は,3本の白黒フィルムを装填された

大きなカメラを使います。

総天然色映画はモノクロ映画の3倍の

フィルムが必要になります。

そして映画館の上映用フィルムは

「ダイ・トランスファー・プリント」という特殊な処理で,

赤,緑,青に感光した白黒フィルムから特殊な染料で

総天然色のプリントを作ります。

フィルムの消費量が桁違いなのと

後の処理が大変ですからアメリカ以外では

実用になりませんでした。





撮影のときは白黒フィルムを使っているので

経年変化に強いのです。

総天然色のプリントが経年変化で退色すれば,

ネガの白黒フィルムを使って

プリントを焼き直せば,綺麗な初期の色彩が再現されます。

「風と共に去りぬ」ニュー・プリントとはこういうことです。

              … … …

ネガ・フィルムは白黒フィルムですから、経年変化に強いです。

              … … …

日本の明治時代の歴史的な写真が

年数を経ているにもかかわらず、残っています。

白黒フィルムは処理さえちゃんとしていれば,退色に強いのです。

              … … …

最近,資料にはリバーサル,カラーネガにかかわらず

カラーフィルムが使われています。

経年変化で映像の退色が図書館などでの

資料保存で問題になっています。