写真説明:近くに千代田検車区(南海電車)という
電車整備工場があります。
散歩に出ると,前を南海電車、制服姿の数人が歩いています。
手に提げたヘルメットの黄色が綺麗なので撮りました。
大映で総天然色映画を考えている矢先,
米国コダックが,イーストマン・カラーという
ネガ・ポジ方式のカラーフィルムを
1952年(58年前)に完成しました。
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それまで、アメリカの総天然色映画は,
テクニカラーが主流です。
映像を赤,緑,青の三色にプリズムで分解して
それぞれ3本の白黒フィルムで同時に撮影します。
3本のフィルムを駆動するカメラは大きくなります。
後の現像,プリント処理も大がかりのものでした。
コダックのイーストマン・カラーの方式は,
カラー・ネガ1本で総天然色映画の撮影が出来ます。
大映には,白黒用のNCミッチェル・カメラしかありません。
このNCミッチェルカメラで総天然色映画が撮れるのです。
イーストマン・カラーで大映の
第1回総天然色映画を撮ることに決まりました。
衣笠貞之助・監督をはじめ、主だったスタッフでハリウッドへ
総天然色映画の現場を見学します。
もちろん,コダックとの打ち合わせもあったのでしょう。
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総天然色映画では,照明器具も変わるだろうと,
照明器具製作所のR電舎の若社長、
R敬一郎氏も勉強に渡米します。
当時は,今と違って,渡米は大変だったてしょう。
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アメリカでは,スーツは全部既製服になっていた。
日本の背広は洋服店で採寸誂えでした。
アメリカでは革靴は全部既製品になっていた。
日本の皮の短靴は靴店で採寸誂えでした。
高速道路を走っていると、速い車とすれ違うと
「シューッ…」
と音が聞こえる。
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約一カ月の渡米からの土産話でした。