私の高校の友だちの三人ほどが
ラジオを作っていました
友だちに家業は松原木屋町で
大きな酒屋の息子M君がいました
そのM君が、ラジオが出来たから
見に来てくれというので訪ねていきました
M君の出来上がったラジオは
再生式のオートダイン(0ーVー1)?で
回路はグリッド検波した音声を増幅して
ダイナミック・スピーカーを鳴らします
シャーシーに三本の真空管が並んだ
労作でした
当時のダイナミック・スピーカーは
励磁式といってフィールド・コイルに
電流を流して動作させるスピーカーでした
このフィールド・コイルには2500Ωと
1500Ωの2種類ありました
… … …
その後、強力な永久磁石が出来て
パーマネント・スピーカーが誕生して
現在に至っています
また、当時の放送はNHKだけでしたから
京都第1放送と第2放送と進駐軍向けWVTQ
の3波だけでしたから、出来上がったラジオの
混信とか分離、選択度など問題のない
のどかな世の中でした
この友人の手作りラジオを見せられて
私もラジオを作ってみようと思ったのでした