敗戦で進駐軍が京都へ
やってきていました
四条烏丸西南角にあるビルに
米軍の司令部がありました
私の通学の市電はその横の四条通を
通っていました
… … …
ビルの外側に広い駐車場があって
軍人の通勤に使っていたのでしょう
派手なアメリカの乗用車が止まっていました
ハドソン、ナッシュ、マーキュリー、フォード
スチュードベーカーなどを覚えています
進駐軍は乗用車を持ち込むのと
真空管式の携帯ラジオも持ってきました
四条御旅所近くにあったアメリカ雑貨店に
その携帯ラジオが展示されていました
その真空管式の携帯ラジオはバカでかくて
とても手で提げて歩けるようなものではありませんでした
身体の大きなアメリカ人が自動車に積んでやっという重さと
大きさでした。
真空管式の携帯ラジオの電源は電池です
真空管を動作させるのにフィラメント(ヒーター)点灯に
A電池(6、3V)と真空管の陽極用のB電池(65V~95V)として
高圧の積層乾電池が必要でした
… … …
この高圧の積層電池(B電池)は小さな電池(セル)を60個ほど
直列につないで大きな長方形のボール箱に入っていました
… … …
私はこの積層電池を初めて見ました
この真空管式携帯ラジオは、ピクニックや
海水浴に、気軽に持って行けるようなものではありませんでした