経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■■【日本経済の読み方】 2013年1月前半 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました

2013-01-24 17:25:00 | 知り得情報

■■【日本経済の読み方】 2013年1月前半 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました


◆ 日本企業の海外買収
 2013/01/08

 アベノミクス(安倍政権による株価上昇)により、円安傾向が続いているといわれています。しかし、円安というより財政の崖問題の一時的回避によるドル高というべきです。すなわち、安倍総理による効果ではありません。

 日本は現在貿易赤字です。すなわち輸入の方が輸出より多いのですから、円安の方が短期的には日本経済にプラスなのです。円安になると原油・LNGをはじめとする輸入物価が安くなるからです。

 円安は日本経済にプラスという見方は必ずしも正しくないことを私たちは認識すべきです。

 2012年は円高できましたので、海外資産の購入も割安感がありました。その結果、日本の企業が去年1年間に海外の企業を買収したり出資したりした件数は500件を超えました。これは、平成2年のバブル経済の時期を上回って、これまでで最も多くなったことになります。

 バブル時代を超える海外企業買収は、いつまで続くのでしょうか?バブルの時のように、バブルがはじけたらとたんに買収価格より安く手放した苦い経験を忘れてはなりません。

◆ 日本の金鉱山 2013/01/05

 金鉱山といいますと、佐渡を連想される方が多いでしょう。首都圏に住んでいる人には、伊豆半島の土肥金山も身近ですね。

 今、日本で最大の金鉱というと鹿児島県にある菱刈鉱山だそうです。その菱刈鉱山で、ことし初めての金鉱石の出荷が、仕事始めの今日行われたそうです。出荷式のあと安全を願う神事が行われました。

 精錬は、愛媛県西条市にあるそうです。

 菱刈鉱山の歴史はそれほど古くなく、昭和60年から採掘されています。鉱石1トン当たりの金の含有量がおよそ40グラムと、世界トップレベルの高い純度です。これまでに産出した金は200トン余り、現在も180トンの埋蔵量が確認されています。

 まだまだ10年以上採掘する量が埋まっているそうで、最近の金価格で計算すると約7800億円分の金が眠っていることになります。

 私のような貧乏人には、あまり縁がなさそうです。

◆ 2013年日本経済の見透し 2013/01/03

 財政の崖問題を何とか回避できたアメリカのオバマ大統領ですが、市場も一斉に反応して株高になりました。為替市場でもドルが買われ、円安になり、日本の株価も上がりました。

 では、2013年度の景気は良くなるのでしょうか?

 民間の調査会社など10社が予測した2013年度(平成25年度)の日本経済はプラス成長になる見通しです。アメリカや中国の経済が回復軌道に乗って海外経済の持ち直しに対する期待による輸出の増加などが見込まれるからです。

 2012年度の日本経済は、世界経済の減速の影響で、3か月ごとのGDP(国内総生産)の伸び率が、物価の変動を除いた実質で2期連続のマイナスになりました。景気が後退局面に入った可能性が高いとされています。

 一方、GDPの伸び率は、予測の高いところが実質2.3%、低いところでも0.8%と10社ともにプラス成長を見込んでいます。

 来年4月に予定されている消費税率の引き上げを前に、消費や住宅の購入が増える予想もあります。

 これらの予測によりますと、日本の景気は底を打ち回復に転じる形です。不安要因もあります。日中関係の悪化、日韓問題の不透明さなど景気の下振れ懸念もあります。

 安倍内閣の大型補正予算や2013年度予算により、公共事業などがさらに日本経済を押し上げる可能性があります。

 国民感情として、「いい加減、本格的な景気回復をやってくれ!」という声が大きいのではないでしょうか。

◆【年頭所感】2013年 日本経済の見通し 2013/01/01

 第二次安倍内閣がスタートし、安倍総理大臣が精力的に動き回っています。少々、パフォーマンスが行き過ぎているように感ずるほどです。

 多くの人が言っているように、今回の安倍人事は、先の総裁選挙で安倍さんを積極的に支持した人たちの入閣が目立っています。ちました。安定感と一体感の両立を目指した体制と言えますが、閣僚が期待通りに動くのでしょうか?

 景気を下支えするため、大胆な金融緩和と、公共事業などを中心とした思い切った財政出動を行っていく考えを示しています。

 最重要課題であるデフレからの脱却を担う経済閣僚には、麻生さんを筆頭に、甘利さんや茂木さんなど、比較的、自らに近い人を揃えました。

 これまでの経験で、自民党の公共事業予算配分はお手のものです。しかし、短期的には有効かもしれませんが、本格的な経済成長に繋がるほどの効果はありません。新しい産業分野を育てることができるかどうかがポイントです。

 新政権の最初の仕事は、何と言っても、今年度の補正予算案と来年度予算案の成作業です。1月末に通常国会を召集し、補正予算と、来年度予算の成立を目指すことになります。

 この国会が、いつもと違うのは、予算案の提出が大きく遅れる上、夏に参議院選挙が控えているので、大幅な会期延長ができないことです。予算成立は、年度を大きくまたぐでしょう。

 他のことをやる時間はほとんどない中、1月20日のアメリカの大統領就任式の後、オバマ大統領と日米首脳会談を行いたいとしています。ロシアのプーチン大統領との会談もできるだけ早期に行うべきでしょう。

 これらを鑑みるに、本当の意味で安倍カラーを打ち出でるのは、参議院選挙で勝った後になるといえます。

 TPP(環太平洋パートナーシップ協定)には、党内に強い反対もあります。復興を加速させること、原発の再稼働問題、定数是正を含む選挙制度の抜本改革などといった課題も山積しています。

 安倍さんの鷹派的な発言は、中韓を刺激しています。内憂外患状態を日米問題だけで乗り切れるのでしょうか。その手腕が問われています。

◇ 2012年12月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2012年12月前半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 
2012年11月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 
2012年11月前半 日本経済の読み方 ←クリック

今日のブログ
今日は何の日
今日の出来事
今日の独断解説
必見経営情報


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■■【経営情報・セミナー案内】 びわ湖から拓く!中小企業の未来

2013-01-24 10:17:00 | ◇経営特訓教室

■■【経営情報・セミナー案内】 びわ湖から拓く!中小企業の未来
icon30
 経営コンサルタント歴35年の経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日お届けしています。


icon22
【今日のブログ】 ←クリック

 本日お届けした、その他の記事が掲載されています。

経 営 情 報 ・ セ ミ ナ | 案 内 ◆「一日中小企業庁in滋賀~びわ湖から拓く!中小企業の未来~」を開催します

 中小企業庁では、滋賀県、近畿経済産業局と共催で、中小企業の専門家による講演、最新の中小企業施策の説明、中小企業金融円滑化法などのテーマを中心に経済団体との意見交換を行い、中小企業施策への理解を深めて頂くイベント「一日中小企業庁」を滋賀県大津市にて開催します。

                 一日中小企業相談室においては、弁護士による無料相談会も実施します。是非、ご参加下さい。(事前申込)

                [日 時]2月5日(火)10:00~17:30(17:45~19:15 交流会)
                [場 所]ピアザ淡海(滋賀県大津市)
                [参加費]無料(交流会のみ3,000円)

                詳しくは、以下サイトをご覧下さい。

                 http://www.1day-smea.jp/shiga/


◆「BOP/ボリュームゾーンビジネス」バングラデシュへミッションを派遣します

 ジェトロでは、BOP層(Base of the Economic Pyramid)及び購買意欲旺盛なボリュームゾーンの消費者をターゲットにした日本企業のビジネスを促進するため、BOP層・中間層・富裕層向け小売流通市場の視察、BOP層や中間層の生活環境視察、現地企業訪問などを行うミッションをバングラデシュに派遣します。

                [日 時]2月23日(土)~28日(木)
                [場 所]バングラデシュ(ダッカ、タンガイル等)
                [参加費](A)成田空港集合解散:179,770円
                       ※エコノミークラス、燃油サーチャージ・空港諸税を含む
        ビジネスクラス追加代金:+222,000円
                     (B)ダッカ(現地ホテル)集合解散:76,000円

                 http://www.jetro.go.jp/events/mission/20121213641-event

  出典: e-中小企業ネットマガジン
■東京:首都圏支部――――■ <会員及び関係者限定>

                 平成24年度下期 首都圏オリエンテーション・賀詞交歓会

                 首都圏支部では、下記内容にて平成24年度下期「首都圏オリエンテーション」を開催致します。

                 オリエンテーションは、本年度より会員にとって受講すべき講習の一つに取り上げられました。入会してまだ一度もオリエンテーションに参加していない会員の方は、是非とも参加して下さい。

                 また、オリエンテーション終了後、首都圏支部恒例の賀詞交歓会を開催致しますので、奮って参加して下さる様お願いします。

■第一部 入会オリエンテーション 13:30~15:10
                 会  場:白王ビル 3階 会議室
                 参加資格:新会員 及び オリエンテーション未受講者
                      既受講者で顧客獲得及び協会活用方法を知りたい方
                 受 講 料:無 料
                 
                1.今井理事長ご挨拶
                2.谷澤理事・首都圏支部長ご挨拶
                3.協会の歴史・活動理念・昇格制度について
4.首都圏支部の活動について
5.質疑応答


■第二部 講演会 15:30~17:00
                 会  場:白王ビル 3階 会議室
                 参加資格:入会希望者、会員 及び 会員の紹介者
                 受 講 料:無 料

インターネット新時代!商売繁盛への提言

                 3年後には世界37億人が利用するスマートフォンの到来で、消費者の購買行動(ネット市場)が劇的に変化しようとしています。既存の市場は縮小し昔のような時代は来ないのです。
                 環境変化に対応するための新たな発想と新時代のIT活用法を紹介いたします。

                講師:小沢広文 氏(株式会社アイティーフィット 代表取締役)

                 モバイル通信事業向けシステム構築のコンサルティング経験20年以上。自社におけるインターネット利用経験をもとに、スマホやfacebook、Web活用による商売繁盛の仕掛けを分かり易く紹介します。

                講師:石井和人 氏(株式会社アイ・ケイ・シー 代表取締役)

                 IT利活用と経営管理のコンサルタント。「現場情報の見える化」にスマートフォンを活用し、一方、ネットで発信されるお客様の生の声を積極的に取り込んで、自社の強みを顧客満足度の向上に活かす手法を紹介します。


■第三部 賀詞交歓会 17:30~19:30

                 会  場:萬福飯店(白王ビルより徒歩3分)
                 参加資格:入会希望者、会員 及び 会員の紹介者
                 会  費:3,500円(当日賀詞交歓会会場にて徴収致します)


■日 時:平成25年1月26日(土) 13:30~19:30

■締切り:平成25年1月19日(土)

■問合せ:日本経営士協会 事務局
>> http://www.jmca.or.jp/toiawase/

                ●詳細情報・受講申込み
>> http://info.jmca.or.jp/seminar/301/detail/20130126.htm
 
経営コンサルタント独立起業の必読書
                             経営コンサルタントを目指す人の大半が、いろいろな疑問を抱えているのではないでしょうか。
                             これ一冊で、あなたの新しい道が拓けるでしょう。

                               定価 1,000円(税・送料込み) A5判 60ページ
詳細 お申し込み
経営コンサルタントへの道 ←クリック

経営コンサルタントを目指す人の
60%以上
が、覧るWebサイト

今日のブログ
今日は何の日
今日の出来事
今日の独断解説
必見経営情報

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■■【日刊経営マガジン】 EUで金融取引税先行導入 今日の出来事、独善解説

2013-01-24 09:13:00 | 知り得情報

■■【日刊経営マガジン】 EUで金融取引税先行導入 今日の出来事、独善解説
icon30
 経営コンサルタント歴35年の経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日お届けしています。

icon22
【今日のブログ】 ←クリック

 本日お届けした、その他の記事が掲載されています。

今 日 の 出 来 事

【今週の注目】ポイントを掴むと見えるものが異なってくる<o:p></o:p>
 漠然とものを見るのではなく、今何がポイントなのかを押さえてみると、それまで見えなかったものが「視える」ようになります。
                 今週の動きを、NHKニュース、日経サイト他を参照して、独断と偏見で項目を選んでみました。また
、最新記事を時系列的に掲載している【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。

1月21日(月)
日銀:金融政策決定会合(22日まで)
                民間:経団連「2013年版経営労働政策委員会報告」記者会見、12月と2012年の主要コンビニエンスストア売上高
アメリカ: オバマ大統領二期目就任式、キング牧師誕生日
ユーロ圏:財務相会合

22日(火)
                内閣府: 11月の景気動向指数改定値
                日銀:金融政策決定会合・展望リポート中間評価発表・白川日銀総裁が記者会見
                民間: 12月粗鋼生産量・民生用電子機器の国内出荷実績、12月と12年の全国スーパー売上高
アメリカ:12月中古住宅販売件数
                欧州連合(EU)財務相理事会
ドイツ:1月のZEW独景気予測指数

23日(水)
政府:1月月例経済報告・QUICK短観
日銀:1月主要銀行貸出動向アンケート調査・金融経済月報
民間:12月パソコン国内出荷実績
ヨーロッパ:世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)
イギリス:中銀金融政策委員会議事録、12月の英失業率

24日(木)
財務省:12月と12年の貿易統計
民間:12月の白物家電の国内出荷実績
アメリカ:12月景気先行指標総合指数・北米地域の半導体製造装置BBレシオ
EU:1月PMI速報値
ドイツ:1月PMI速報値
フランス:1月購買担当者景気指数(PMI)速報値
中国:1月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
韓国:10~12月期国内総生産(GDP)速報値

25日(金)
総務省:12月全国・1月都区部消費者物価指数
日銀:金融政策決定会合議事要旨
民間:12月外食売上高、電事連八木会長記者会見
アメリカ:12月新築住宅販売件数
EU・ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体(CELAC)首脳会議(チリ、26日まで)
ドイツ:1月Ifo企業景況感指数
イギリス:10~12月期GDP速報値

今 日 の 独 善 解 説
【経営コンサルタントの独り言】 
                 独断と偏見で、その日のニュースや話題などを、タイミング良く、できるだけ公平公正にお伝えしたいと思います。また、最後に私なりの私見も付けることがあります。読者の皆様からは「わかりやすい」をお褒めの言葉をいただいています。最新記事を時系列的に掲載しているまとめて【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。
【今月の経営コンサルタントの独善解説】 ←クリック

◇ 2013年 1月中旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2013年 1月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年12月下旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年12月中旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年12月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年11月下旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック

◇ 2012年11月中旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年11月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年10月下旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年10月中旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年10月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2012年 9月後半の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック

◆ EUで金融取引税先行導入 2013/01/24

 金融取引には、時として投機のために金融界が振り回されることがあります。その様な動きにブレーキをかける方策をフランスが以前より検討していました。それが金融取引税です。

 金融取引税は、EU(ヨーロッパ連合)域内で行われる株式や債券などの取り引きに課税することによって、投機的な金融取引を制限するという、金融機関への規制強化が主なねらいです。

 EUは、財務相会議を開き、金融取引税導入を承認しました。ただし、ユーロ圏全体を統一的にというわけではなく、11か国のみで先行して導入します。国の枠を超えて地域レベルで導入されるのは初めてのことです。

 金融機関が集中するイギリスやオランダなどがEU全域で導入することに難色を示したため、一部の先行導入となりました。

 これを受けて、ヨーロッパ委員会は近く、金融取引税の対象や税率などを定めた法案を提出することになりました。早ければ2014年にも新たな税金が導入されます。

 

今日のブログ
今日は何の日
今日の出来事
今日の独断解説
必見経営情報

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■■【日本経済の読み方】 若者と科学 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました

2013-01-24 07:17:12 | 知り得情報

■■【日本経済の読み方】 若者と科学 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました


◆ 若者と科学
 2013/01/25

 成人の日を中心に、いろいろな人が若い人、成人になった人達にいろいろな言葉を贈っていました。その中で、日本学術会議会の大西隆会長の言葉が印象的でしたので、その抜粋をご紹介します。

 科学技術立国という言葉を聞いたことがありますか?天然資源や、国土の広さに恵まれない日本のような国は、教育に力を入れて、科学技術の分野で活躍する人を育て、足りないところを補うべきだという意味です。日本の名前が世界に知られているのは、電気製品や自動車等のメイド・イン・ジャパンの製品を通じてであるのは、皆さんも実感していると思います。こうした製品は、様々な科学の知識を、精密に応用して作り上げられたもので、性能が良く、耐久性が優れているので、世界の市場で通用してきました。

 もちろん、人々は電気製品や自動車だけで生活しているのではありませんから、もっと様々な分野で科学が応用されることを待ち望んでいる人は沢山います。

 さて、科学というと、もっとも印象に残る昨年のニュースは、山中伸弥先生のノーベル生理学・医学賞受賞だったのではないでしょうか?

 皮膚の細胞からあらゆる組織や臓器に分化する「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作り出すことに世界に先駆けて成功したことが評価されたのですね。特に印象深く感じるのは、iPS細胞の開発が論文で発表されたのは2006年のことで、それ以来、iPS細胞を使った研究の発展が折に触れて紹介されるなど、リアルタイムで進んでいる研究が受賞対象となったことです。

 私が、特に感銘を受けたのは、受賞直後のインタビューで、「ノーベル賞はこれで私にとって過去のことになりました。大切な場所に保管して、もう見ることもないと思います。一科学者としてこれから、すべきことを粛々とやっていきたい」とお答えになったことでした。偉大な業績を上げながらも、人の健康を守るために、やるべきことはまだまだあるという高い志を示されたことは、科学の無限ともいえる可能性や、人に役に立つ研究の重さを教えてくれたように思います。山中先生の優れた研究が刺激となって、皆さんの中から、自分も医学や科学の分野で人に役立つ研究を究めようという人が沢山出てくることを大いに期待したいです。

 原子力を発電に利用するというのも、もちろん科学の成果なのですが、しかし、原子力が本来持っている危険性を抑えることができるという過信が、取り返しのつかない事故を招きました。

 それは、科学者は単に自分の好奇心を満足させるために科学の探究しているのではなく、たとえ、出発点は好奇心であっても、特にその応用段階では人やその社会にどのように役に立つかを考えながら研究を進める必要があるからです。

 それは体の部分が動かなくなった人に、ロボットをつけて、初めはロボットの力で、そこを動かしながら、やがて脳からの指令で、あたかもロボットを体の一部のように動かせるようにしようという研究でした。

【 コメント 】

 「ノーベル賞はこれで私にとって過去のことになりました」という山中教授の言葉は印象的でした。常に前を向いている姿勢が、このような積極的な言葉として出てきたのですね。

◆ 中国の労働人口減少と日本企業の戦略 2013/01/21

 中国国家統計局は、労働人口が減少していると発表しました。2012年末の時点での15歳から59歳までの労働人口が、前の年に比べて345万人減って、9億3727万人となりました。

 一人っ子政策を数十年にわたって続けてきた結果だという説明です。

 一人っ子政策をとりましたものの、二人目は処々で誕生してしまい、それが人身売買や親なし子に繋がっているということがいわれています。それが将来の社会不安に繋がる心配もあります。

 また、日本にも観られますように、労働人口の減少は、今後の経済成長への影響が懸念されます。

 このことから、一人っ子政策の見直しも俎上にあがるのではないでしょうか。

 一方で、反日デモで大きな被害を受けた日本企業は、中国以外の国で生産を強化する動きは今後活発となるでしょう。

 日本の企業がASEAN(東南アジア諸国連合)の加盟国の留学生を獲得しようという就職セミナーが東京で開かれました。タイやインドネシア、ミャンマーなどからの留学生およそ190人が集まりました。

 タイのバンコクでは日本人商工会議所が就職説明会を開催したりしています。製造業やサービス業などおよそ70社の日系企業が参加しています。

 日本企業のグローバル化へのスピードは高まるでしょうが、一方で日本国内の産業空洞化をどのように進めるかの二面性を考慮した、国としての戦略が求められます。

◆ LINEの普及と波紋 2013/01/20

 韓国のIT企業「NHN」の日本法人が提供しているスマートフォン向けに開発された「LINE」をあなたもご利用かもしれません。

 アプリケーションをダウンロードすれば、登録者同士は無料で通話やメールのやり取りができるので利用者は1億人を突破しました。2011年6月にサービスが開始されたばかりでの急増です。

 利用者の中で日本人が圧倒的に多いですが、「LINE」を運営する「NHNジャパン」の森川亮社長は、今年は本格的なグローバル展開を目指すと公言しています。L

 フェイスブックやツイッターのような世界的サービスに並ぶ可能性を秘めています。

 無料であるために携帯電話会社の収入を圧迫することは必定でしょう。また、SNS的な利用者が多いですので、未成年者が犯罪に巻き込まれる危険もあります。

 ICTは両刃の剣ですので、利用者が正しく利用することを願います。

◆ 振るわぬデパート業界の昨今 2013/01/19

 専門店、コンビニ、スーパーなどに押されて、平成8年から売上高が減少傾向にあったデパート業界です。

 日本百貨店協会のまとめによりますと、全国のデパート249店の去年1年間の売り上げは、合わせて6兆1453億円余りでした。前年同期比で0.3%の増加で、これはなんと16年ぶりにプラスに転じたことになります。

 東京や大阪などの大型店で売り場の面積を増やす改装が相次ぎました。また、一部の消費者の間で高級時計や宝飾品などを購入する動きがいくぶん強まったこともあります。

 東日本大震災のあとに消費が大きく落ち込んだ反動で衣料品の販売が回復したという要因もあります。

 いずれの要因も特殊要因と考えられますので、デパート業界の凋落が底打ちしましたと楽観視はできそうもありません。

 業界も「このところの株価の上昇などを受けて、消費が上向くことを期待したい」という見方で、アベノミクス頼みという感がします。

◆ コンピューターが小説を書く!? 2013/01/18

 NHKの番組の中で、菊地夏也解説委員が、コンピューター作家の話をしていたのを興味深く聴きました。

 星新一さん並みの、400字詰めの原稿用紙で10数枚程度の短い小説をコンピューターが書くというのです。

 短い作品ですと、起承転結が明確で、最後にオチがついて終わるなど、小説のプロット、
構造が分かりやすいという特徴があり、それを利用するようです。

 このプロジェクトに、人工知能の研究者や作家、それに星さんの遺族などが加わり、星さんの作品名にちなんで、「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」という名称がつけられているのもおもしろいですね。

 作品が分析されますと、それに基づいて幾通りも文章を書かせ、文章の組み合わせを何度も試すなどして、小説としての面白さも高めていきます。

 まだ、このシステムが完成しているわけではないのですが、4年後には完成、覆面作家として新人賞に応募することも検討しているそうです。

 コンピューターによる小説といいますと、キャリアウーマンの恋と成功を題材としたハーレクインが話題となります。完全にコンピューターで作っているのかどうかの真偽の程は解りませんが、少しずつですがその様な時代に入ってきているのでしょうか。

 データマイニングなど人工知能研究が進んできた今日、グーグルの検索エンジンでも利用されるようになり、従来型のSEO対策(検索エンジンの上位表示技術)では対応できなくなってきていますね。

◆ 日本企業の海外買収
 2013/01/08

 アベノミクス(安倍政権による株価上昇)により、円安傾向が続いているといわれています。しかし、円安というより財政の崖問題の一時的回避によるドル高というべきです。すなわち、安倍総理による効果ではありません。

 日本は現在貿易赤字です。すなわち輸入の方が輸出より多いのですから、円安の方が短期的には日本経済にプラスなのです。円安になると原油・LNGをはじめとする輸入物価が安くなるからです。

 円安は日本経済にプラスという見方は必ずしも正しくないことを私たちは認識すべきです。

 2012年は円高できましたので、海外資産の購入も割安感がありました。その結果、日本の企業が去年1年間に海外の企業を買収したり出資したりした件数は500件を超えました。これは、平成2年のバブル経済の時期を上回って、これまでで最も多くなったことになります。

 バブル時代を超える海外企業買収は、いつまで続くのでしょうか?バブルの時のように、バブルがはじけたらとたんに買収価格より安く手放した苦い経験を忘れてはなりません。

◆ 日本の金鉱山 2013/01/05

 金鉱山といいますと、佐渡を連想される方が多いでしょう。首都圏に住んでいる人には、伊豆半島の土肥金山も身近ですね。

 今、日本で最大の金鉱というと鹿児島県にある菱刈鉱山だそうです。その菱刈鉱山で、ことし初めての金鉱石の出荷が、仕事始めの今日行われたそうです。出荷式のあと安全を願う神事が行われました。

 精錬は、愛媛県西条市にあるそうです。

 菱刈鉱山の歴史はそれほど古くなく、昭和60年から採掘されています。鉱石1トン当たりの金の含有量がおよそ40グラムと、世界トップレベルの高い純度です。これまでに産出した金は200トン余り、現在も180トンの埋蔵量が確認されています。

 まだまだ10年以上採掘する量が埋まっているそうで、最近の金価格で計算すると約7800億円分の金が眠っていることになります。

 私のような貧乏人には、あまり縁がなさそうです。

◆ 2013年日本経済の見透し 2013/01/03

 財政の崖問題を何とか回避できたアメリカのオバマ大統領ですが、市場も一斉に反応して株高になりました。為替市場でもドルが買われ、円安になり、日本の株価も上がりました。

 では、2013年度の景気は良くなるのでしょうか?

 民間の調査会社など10社が予測した2013年度(平成25年度)の日本経済はプラス成長になる見通しです。アメリカや中国の経済が回復軌道に乗って海外経済の持ち直しに対する期待による輸出の増加などが見込まれるからです。

 2012年度の日本経済は、世界経済の減速の影響で、3か月ごとのGDP(国内総生産)の伸び率が、物価の変動を除いた実質で2期連続のマイナスになりました。景気が後退局面に入った可能性が高いとされています。

 一方、GDPの伸び率は、予測の高いところが実質2.3%、低いところでも0.8%と10社ともにプラス成長を見込んでいます。

 来年4月に予定されている消費税率の引き上げを前に、消費や住宅の購入が増える予想もあります。

 これらの予測によりますと、日本の景気は底を打ち回復に転じる形です。不安要因もあります。日中関係の悪化、日韓問題の不透明さなど景気の下振れ懸念もあります。

 安倍内閣の大型補正予算や2013年度予算により、公共事業などがさらに日本経済を押し上げる可能性があります。

 国民感情として、「いい加減、本格的な景気回復をやってくれ!」という声が大きいのではないでしょうか。

◆【年頭所感】2013年 日本経済の見通し 2013/01/01

 第二次安倍内閣がスタートし、安倍総理大臣が精力的に動き回っています。少々、パフォーマンスが行き過ぎているように感ずるほどです。

 多くの人が言っているように、今回の安倍人事は、先の総裁選挙で安倍さんを積極的に支持した人たちの入閣が目立っています。ちました。安定感と一体感の両立を目指した体制と言えますが、閣僚が期待通りに動くのでしょうか?

 景気を下支えするため、大胆な金融緩和と、公共事業などを中心とした思い切った財政出動を行っていく考えを示しています。

 最重要課題であるデフレからの脱却を担う経済閣僚には、麻生さんを筆頭に、甘利さんや茂木さんなど、比較的、自らに近い人を揃えました。

 これまでの経験で、自民党の公共事業予算配分はお手のものです。しかし、短期的には有効かもしれませんが、本格的な経済成長に繋がるほどの効果はありません。新しい産業分野を育てることができるかどうかがポイントです。

 新政権の最初の仕事は、何と言っても、今年度の補正予算案と来年度予算案の成作業です。1月末に通常国会を召集し、補正予算と、来年度予算の成立を目指すことになります。

 この国会が、いつもと違うのは、予算案の提出が大きく遅れる上、夏に参議院選挙が控えているので、大幅な会期延長ができないことです。予算成立は、年度を大きくまたぐでしょう。

 他のことをやる時間はほとんどない中、1月20日のアメリカの大統領就任式の後、オバマ大統領と日米首脳会談を行いたいとしています。ロシアのプーチン大統領との会談もできるだけ早期に行うべきでしょう。

 これらを鑑みるに、本当の意味で安倍カラーを打ち出でるのは、参議院選挙で勝った後になるといえます。

 TPP(環太平洋パートナーシップ協定)には、党内に強い反対もあります。復興を加速させること、原発の再稼働問題、定数是正を含む選挙制度の抜本改革などといった課題も山積しています。

 安倍さんの鷹派的な発言は、中韓を刺激しています。内憂外患状態を日米問題だけで乗り切れるのでしょうか。その手腕が問われています。

◇ 2012年12月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2012年12月前半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 
2012年11月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 
2012年11月前半 日本経済の読み方 ←クリック

今日のブログ
今日は何の日
今日の出来事
今日の独断解説
必見経営情報


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■■【今日は何の日 経営ヒント】 「おばあちゃんの原宿」の日?!

2013-01-24 06:47:25 | 知り得情報

■■【今日は何の日 経営ヒント】 「おばあちゃんの原宿」の日?!
icon30
 経営コンサルタント歴35年の経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日お届けしています。

icon22
【今日のブログ】 ←クリック

 本日お届けした、その他の記事が掲載されています。

今 日 は 何 の 日  一年365日、毎日が何かの日です。
                 季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。
                 これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
                 独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。
 詳細 ←クリック
今日は何の日インデックス   日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます
 今月の【今日は何の日】   【今日は何の日】の今月分を月単位で閲覧できます
【今日の写真】  
福岡・楽水園

楽水園サイトより

 楽水園は博多駅近くのオフィス街の一画にある博多商人が粋に茶を楽しむ日本庭園です。

                 博多商人にあやかって、私も一服いただきました
。  説明 ←クリック
今日は何の日   1月24日
 初地蔵 -おばあちゃんの原宿

 昔から毎月二十四日は、各地で地蔵講が開かれます。年の初めの二十四日を初地蔵といいます。、亡くなった子供が鬼にいじめられているのをお地蔵さまが賽の河原で救ったという伝承から子供の守り神として広く信仰されています。仏像の中でももっともわれわれの身近な存在ですし、親しみを感じます。

 東京の人は、お地蔵さまというとした街では街角に残っているところもないことはないですが、巣鴨の曹洞宗萬頂山高岩寺にある「とげ抜き地蔵」を連想する人が多いでしょう。「おばあちゃんの原宿」といわれる参道のお店は、おばあちゃんが喜ぶような商品が並んでいますが、最近は若い人も訪れることから多少品揃えに変化が出て来ているようです。ニーズに泡悪というマーケティングの基本をここでも取り入れているというのでしょうか。

■ 初愛宕(はつあたご)<o:p></o:p>

 毎月24日には、各地の愛宕神社で縁日が開かれます。新年最初の縁日である1月24日は「初愛宕」と呼ばれ、旧暦の6月24日とともに重んじられます。

                 旧暦6月は千日詣といい、この日にお参りすると、千日分に相当するとして多くの参拝者が詰めかけます。

■ 郵便制度施行記念日<o:p></o:p>

 1871(明治4)年3月1日から、東京・京都・大阪間で郵便業務が開始されました。その年の1月24日に「郵便規則」が制定されたのです。

                 それまでは、ご存知のように飛脚便を使っていました。日本郵便制度の遅々と言われる前島密(ひそか)(1835~1919)の活躍でこの制度ができたのです。

                 子供の頃、郵便切手の収集をしていましたが、その中に前島密の切手がありました。たしか1円の切手だったように記憶しています。

■ その他<o:p></o:p>
◇ 巣鴨とげぬき地蔵尊祭

今日のブログ
今日は何の日
今日の出来事
今日の独断解説
必見経営情報

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■■【経営コンサルタントの独り言】 インターネット新時代!商売繁盛への提言

2013-01-24 03:38:12 | 【話材】 経営コンサルタントの独り言

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする