経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

■■【日本経済の読み方】 日本が進むべき方向 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました

2013-06-03 17:32:49 | 知り得情報

■■【日本経済の読み方】 日本が進むべき方向 近況のエッセンスをコンパクトにまとめました

 時代の流れを時系列的に見ると、見えないものが見えてきます。


独善解説


◆ 日本が進むべき方向 2013/06/03

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価

 安倍総理と共に経済運営を担当している日銀の黒田総裁の金融緩和策を、サックス教授はどのように見ているのでしょうか。サックス教授の考えをまとめました。

 デフレから脱却するために金融を大規模に緩和するというのは、正しい道だと思います。短期的には、円安をもたらし、日本経済を刺激します。

 通貨の供給量を増やすことで、円を安くして輸出を増やし、企業の利益を増やすことで経済を成長させるのは、経済の基本です。本来であれば、とっくの昔からやるべきことでした。

 このように黒田総裁のやっていることを高く評価しています。

【今後の掲載予定】
 ◇2 世界的な大規模金融緩和策 2013/06/04
 ◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05
 ◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06
 ◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07

◆ インドとの原子力協定 2013/06/02

 安倍総理とインドのシン首相の会談が東京で行われ、日本の原子力関連技術のインドへの輸出を可能にする原子力協力協定の交渉を進めていくことで合意しました。NHKの広瀬公巳解説委員の解説要約をご紹介します。

                     NPT・核拡散防止条約の枠外にあるインドとの協力をどこまですすめてよいのか。日本の原発を海外に輸出することの是非は十分に議論されたのか。

                     このような課題の中、12億の人口が電気を必要とするインドと高い技術力で新興国への進出を図ろうとする日本の立場をどのように融合させるかが問題です。

                     共同声明は、交渉が停滞していた原子力協定について「早期妥結にむけて交渉を加速する」と宣言しました。

                     原子力協定は核関連の物質や技術の移動を可能にするめに政府間で結ばれるもので妥結にいたりますと大規模なインフラ輸出に大きな可能性を開くものとなります。

                     核保有国であるのにNPTに入っていないインドは、今、国際的な核管理体制の中で、「特別扱い」をされている状態です。

                     インドに対し条件付きながら核燃料や原子炉などを輸出できるとしたのがアメリカとの原子力協力協定でした。インドに独自に核を開発させるよりも国際的な核管理の輪の中に取り込むべきだとするのがアメリカの立場でした。

                     これを受けNPTの加盟国のグループであるNSG・原子力供給国グループがインドへの核物質・技術の移転を認めるグループとしての方針を決定。つまり、インドを例外扱いする今の体制はインドが核を軍事目的には転用しないといういわば「インドへの信頼」を前提としているのです。

                     1974年の最初の核実験ではカナダから提供されていた原子炉から回収した使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを抽出。核開発は平和目的であるとしていたインド政府の方針が、政権交代にともなって、強いインドを強調するものとなりました。

                     そもそもNPTは一部の国の核保有を追認するだけの不平等条約だというのが今も変わらぬインドの立場でインドはCTBT・包括的核実験禁止条約にも入っていません。このため、日本が原子力協定の交渉を進めるにあたっては、核物質や技術を軍事目的には転用されない、民生利用に限定される体制を確実にすることが必要です。

                     インド南部の海岸地帯にあるマドラス原発ではインド洋大津波の際に原発の施設の一部が浸水するトラブルがありました。このようなリスクにタイする回避策が伴わぬ原発輸出は、禍根を残しかねません。

【バックナンバー】

◇ 2013年 5月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2013年 5月前半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2013年 4月後半 日本経済の読み方 ←クリック

◇ 2013年 4月前半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2013年 3月後半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2013年 3月前半 日本経済の読み方 ←クリック
◇ 2013年 2月後半 日本経済の読み方 ←クリック
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■【一口情報】 中小企業の人事採用マニュアル

2013-06-03 14:23:14 | ◇経営特訓教室

■【一口情報】 中小企業の人事採用マニュアル<o:p></o:p>

<o:p>

</o:p>

 中小企業が人を雇用するのは、固定費増大に繋がるためにリスクが大きいです。一方で、新規雇用をしないと縮小均衡的な方向に進んでしまい兼ねません。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 戦略的思考で新規採用をする場合に、新卒にするのか中途にするのか、募集をどのように進めるのか、試験はどうすべきか、等々わからないことが多いかも知れません。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 中小企業基盤整備機構が作成したマニュアルを参考にするとよいでしょう。下記よりダウンロードできますのでご活用ください。<o:p></o:p>

<o:p> </o:p>

 採用・雇い入れマニュアル ←クリック<o:p></o:p>


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■■【経営情報・セミナー案内】 新事業活動・農商工連携等促進支援

2013-06-03 12:59:30 | ◇経営特訓教室

■■【経営情報・セミナー案内】 新事業活動・農商工連携等促進支援



icon30 経営コンサルタント歴35年の経験から、

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

の皆様に、時宜に即した情報を毎日お届けしています。


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 本日お届けした、その他の記事が掲載されています。


経営情報


◆平成25年度新事業活動・農商工連携等促進支援補助金の補助事業者を採択しました

中小企業庁では、新事業活動・農商工連携等促進支援補助金に係る「新連携支援事業」、「地域資源活用新事業展開支援事業」、「農商工等連携対策支援事業(事業化・市場化支援事業、連携体構築支援事業(支援機関型))」の公募を実施し、補助金の交付先として466件を採択しました。

詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shinpou/2013/0524shinsoku.htm

◆平成25年度「下請小規模事業者等新分野需要開拓支援事業」の公募を開始しました

中小企業庁では、親事業者の生産拠点が閉鎖・縮小された、又は閉鎖・縮小が予定されている影響により売上げが減少する下請小規模事業者などが、新分野の需要を開拓するために実施する事業の費用を一部補助する事業の公募を開始しました。

[公募期間]5月24日(金)~6月17日(月)
      10:00~12:00、13:30~17:00/月曜~金曜(祝日を除く)
      ※郵送の場合は、受付最終日の17:00までに必着のこと。

詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/torihiki/2013/130524Shitauke.htm

地域力活用市場獲得等支援事業中小企業販売力強化支援モデル事業の公募を
開始しました

全国商工会連合会では、民間企業のノウハウを活用したきめ細かい販路開拓などの支援基盤を構築して地域の中小企業の事業拡大と経営の安定を図る事を目的とし、国内外の販路又は販路開拓サービスの提供を行う事業を支援する事業の公募を開始しました。

[公募期間]6月21日(金)まで

詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
http://www.shokokai.or.jp/top/Html/shinko/shinko-427.htm

◆“ちいさな企業”成長本部(本部員会合)を開催します!

中小企業庁では、“ちいさな企業”成長本部を全国各地で20回にわたり開催し、経営に関する課題や成長に向けた取り組みについて意見交換を行ってきました。今回、各地でのご意見等を踏まえて取りまとめを行います。ご関心のある方は、是非、傍聴下さい。

[日 時]6月4日(火)17:00~18:30(予定)
[場 所]経済産業省 本館17階 第1~第3共用会議室
[定 員]100名(定員になり次第締め切り)
     *傍聴には、事前の出席登録が必要です
http://www.chusho.meti.go.jp/seicho/schedule.htm

    出典: e-中小企業ネットマガジン



セミナー案内


■東京:初級財務研修 ―――■

 初級財務研修 第3回
                     資金の流れと損益のズレ その2
                     
                     【講師】 経営士・税理士  谷澤 佳彦 氏(日本経営士協会 理事)
                          http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/1065.htm?s

                    ■内 容:非償却資産、繰延資産、引当金

■対 象:日本経営士協会会員(入会申請中の方を含みます)
                         財務の基礎を理解する意欲ある人

■日 時:平成25年6月5日(水) 19:00~20:45
                         ※今年度から開講日・時間帯を変更しました

■会 場:日本経営士協会事務所
                         東京都文京区後楽2-3-10 白王ビル4F
                         http://www.jmca.or.jp/pdf/JMCA_Map.pdf

                    ■受講料:当日会場にてお支払い下さい
     日本経営士協会会員          2,000円/回
                         (但し、知修塾または経営士塾塾員は) 1,000円/回
                         非日本経営士協会会員         5,000円/回

■問合せ:日本経営士協会 事務局
>> http://www.jmca.or.jp/toiawase/

                    ●詳細情報・受講申込み
>> http://info.jmca.or.jp/seminar/301/detail/zai_s20130605.htm


■東京:知修塾 ―――■

 問題解決手法
 
 IV 発想のための問題解決技法

 経営士補  戸板 武志 氏
 経営士   酒井 闊  氏
 
【コーディネーター】 経営士  酒井 闊 氏
  http://www.jmca.or.jp/meibo/pd/2091.htm?s

■概 要

 知修塾では、コンサルタントとして要求される能力の中でも、主に知識の修得と表現力を養うことを目的としています。

 知識の修得面では、当日のテーマについて、講演テーマと講演テーマ以外のテーマに関し、意見交換を行い、知識を広めていきます。

 統一教材「問題解決手法の知識」を中心に、「問題解決の思考方法、解決技法」をテーマとして採り上げ、問題解決のための「コンサルティング技術」を習得します。講演のテーマは、自分の得意分野や苦手の分野あるいは注力したい分野のテーマ作りを行い、調査・整理して、参加する方々を前にしてプレゼンテーション(報告)を行います。

 参加者は、そのプレゼンテーションの方法・内容に関して議論・討論を通して知識と表現力・実戦力を修得をしてゆきます。

 また、アドバイザー、コーディネーター、をはじめ参加者全員で、当日のテーマの範囲で、講演テーマ以外のテーマについても意見を交わし、知識を広げ、コミュニュケーション力を修得します。

■日 時:平成25年6月13日(木) 19:00~20:45

■会 場:白王ビル2F 大ホール
     東京都文京区後楽2-3-10 白王ビル2F
     http://www.jmca.or.jp/pdf/JMCA_Map.pdf

■受講料:塾員以外の方でも下記受講料で受講できます
     ビジター 2,000円/回
     会員   1,000円/回
     塾員   無料

■対 象:経営コンサルタントに関心ある人
     経営知識を吸収したい人
     人前で話をする技術を習得したい人
     プレゼンテーション技術を習得したい人

■問合せ:日本経営士協会 事務局
>> http://www.jmca.or.jp/toiawase/

●詳細情報
>> http://info.jmca.or.jp/seminar/301/detail/chi20130613.htm





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■■【今日の写真】 京都・方広寺 国家安康の鐘

2013-06-03 11:53:17 | 知り得情報

■■【今日の写真】 京都・方広寺 国家安康の鐘

 
「国家安康・君臣豊楽」の文字のある著名な同寺「梵鐘」は三条釜座の鋳物師、名越(名護屋)三昌らによって慶長17年(1612)に、制作されました。この梵鐘は昭和43年に重要文化財に指定されました。





















  「国家安康・君臣豊楽」という「家」と「康」を分断した文字が、読みにくいですが見えます。(鐘に白い印がついている)












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■■【日刊経営マガジン 独善解説】 日本が進むべき方向 

2013-06-03 11:18:39 | 知り得情報

■■【日刊経営マガジン 独善解説】 日本が進むべき方向 


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【今週の注目】ポイントを掴むと見えるものが異なってくる<o:p></o:p>
 漠然とものを見るのではなく、今何がポイントなのかを押さえてみると、それまで見えなかったものが「視える」ようになります。
                 今週の動きを、NHKニュース、日経サイト他を参照して、独断と偏見で項目を選んでみました。また
、最新記事を時系列的に掲載している【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。



6月3日(月)
財務省:1~3月期の法人企業統計調査、4月税収実績、6月見込み財政資金対民間収支
民間:5月軽自動車販売台数・大手百貨店売上高速報
アメリカ:4月建設支出、5月新車販売台数・サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数




独善解説

【経営コンサルタントの独り言】 
 独断と偏見で、その日のニュースや話題などを、タイミング良く、できるだけ公平公正にお伝えしたいと思います。また、最後に私なりの私見も付けることがあります。読者の皆様からは「わかりやすい」をお褒めの言葉をいただいています。最新記事を時系列的に掲載しているまとめて【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。



◆ 日本が進むべき方向 2013/06/03

 大胆な金融政策を中心に日本の経済再生を図る「アベノミクス」の成果で、安倍総理の人気も高いです。

 しかし、アジアなどの新興国では、こうした日本の金融政策による円安が通貨高を招き、輸出が伸び悩むなどの影響が出始め、円安への警戒感は強まってきています。

 NHKの番組で、TICAD(アフリカ開発会議)に出席するために来日したアメリカのコロンビア大学のジェフリー・サックス教授とビズプラスサンデーの飯田香織キャスターのインタビュー番組を見た人も多いと思います。

 持続的で安定した成長のために日本や世界各国はどのような経済政策を行うべきなのか、そのポイントを整理しました。

◇1 黒田日銀総裁の金融政策の評価

 安倍総理と共に経済運営を担当している日銀の黒田総裁の金融緩和策を、サックス教授はどのように見ているのでしょうか。サックス教授の考えをまとめました。

 デフレから脱却するために金融を大規模に緩和するというのは、正しい道だと思います。短期的には、円安をもたらし、日本経済を刺激します。

 通貨の供給量を増やすことで、円を安くして輸出を増やし、企業の利益を増やすことで経済を成長させるのは、経済の基本です。本来であれば、とっくの昔からやるべきことでした。

 このように黒田総裁のやっていることを高く評価しています。

【今後の掲載予定】
 ◇2 世界的な大規模金融緩和策 2013/06/04
 ◇3 “通貨安競争”は健全策か? 2013/06/05
 ◇4 政府や中央銀行が市場規制することができるか? 2013/06/06
 ◇5 日本は今後どうあるべきか 2013/06/07

◆ インドとの原子力協定 2013/06/02

 安倍総理とインドのシン首相の会談が東京で行われ、日本の原子力関連技術のインドへの輸出を可能にする原子力協力協定の交渉を進めていくことで合意しました。NHKの広瀬公巳解説委員の解説要約をご紹介します。

                     NPT・核拡散防止条約の枠外にあるインドとの協力をどこまですすめてよいのか。日本の原発を海外に輸出することの是非は十分に議論されたのか。

                     このような課題の中、12億の人口が電気を必要とするインドと高い技術力で新興国への進出を図ろうとする日本の立場をどのように融合させるかが問題です。

                     共同声明は、交渉が停滞していた原子力協定について「早期妥結にむけて交渉を加速する」と宣言しました。

                     原子力協定は核関連の物質や技術の移動を可能にするめに政府間で結ばれるもので妥結にいたりますと大規模なインフラ輸出に大きな可能性を開くものとなります。

                     核保有国であるのにNPTに入っていないインドは、今、国際的な核管理体制の中で、「特別扱い」をされている状態です。

                     インドに対し条件付きながら核燃料や原子炉などを輸出できるとしたのがアメリカとの原子力協力協定でした。インドに独自に核を開発させるよりも国際的な核管理の輪の中に取り込むべきだとするのがアメリカの立場でした。

                     これを受けNPTの加盟国のグループであるNSG・原子力供給国グループがインドへの核物質・技術の移転を認めるグループとしての方針を決定。つまり、インドを例外扱いする今の体制はインドが核を軍事目的には転用しないといういわば「インドへの信頼」を前提としているのです。

                     1974年の最初の核実験ではカナダから提供されていた原子炉から回収した使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを抽出。核開発は平和目的であるとしていたインド政府の方針が、政権交代にともなって、強いインドを強調するものとなりました。

                     そもそもNPTは一部の国の核保有を追認するだけの不平等条約だというのが今も変わらぬインドの立場でインドはCTBT・包括的核実験禁止条約にも入っていません。このため、日本が原子力協定の交渉を進めるにあたっては、核物質や技術を軍事目的には転用されない、民生利用に限定される体制を確実にすることが必要です。

                     インド南部の海岸地帯にあるマドラス原発ではインド洋大津波の際に原発の施設の一部が浸水するトラブルがありました。このようなリスクにタイする回避策が伴わぬ原発輸出は、禍根を残しかねません。


◆ 人の心は何処まで読める? 3/3 2013/06/01

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

 第1回は「どのように人の心を読むのか?」、第2回は「人の心を読める精度」がテーマでした。いよいよ最終回です。

◇3 人の心を読む応用事例

 人の心を科学的に読む技術の応用事例をいくつか紹介しましたが、脳科学の分野ですでに実験的に利用している応用事例を紹介しましょう。

 脳を直接解析して、心を解析する技術です。特に、寝ている間に見る夢を画像化することに成功し、これを応用しようというのです。

 人間が夢を見ている時の脳血流変化をfMRIという最新機械で測定し、夢の内容をあてるシステムが開発されました。

 被験者が起きている時に、たくさんの写真を見せておきます。脳血流変化のパターンデータをコンピュータにインプットします。

 被験者は脳波計をつけ、眠ります。脳血流変化のデータをとります。

 その後、同じ被験者が睡眠をとり、夢を見ている時の脳血流パターンを解析して、どのような種類の写真を見ている時のパターンに近いかをしらべて、その写真をモニターに映し出せば、大まかな夢の内容が分かるという仕組みです。

 コンピュータには、たくさんのデータが入力された後で、写真と脳血流の関係の法則性がすでに構築されています。

 被験者は、夢を見た直後に起こされ、データからつくられた画像と実際の夢を照合して、夢の内容が正しいかどうかを確認します。

 現状では、夢に出てくる物の、詳しい形や色までは、まだわからないが「男の人の顔」「女の人の顔」「車」「建物」など、カテゴリーレベルでは夢をあてることができるところまで来ています。

 今後、研究が進められれば、夢をオリジナルに画像化できる可能性もあります。開発が進めば、神経内科や精神科での治療やカウンセリングにも応用できることが期待されています。

 また、人間心理、夢の研究などの道具にもなっていくかもしれません。

 しかし、個人的な精神世界の研究ですからプライバシーの問題に触れます。きちんとしたルールを作り、倫理的問題をクリアしながら、健全な活用ができるようにしてほしいものです。

◆ 人の心は何処まで読める? 2/3 2013/05/31

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

 第1回は「どのように人の心を読むのか?」がテーマでした。

◇2 人の心を読める精度

 それでは、科学的に人の心を読むという場合に、どの程度の精度があるのでしょうか?

 人の瞳孔の大きさは意識的に私たちは変えることはできないのだそうです。そのために瞳孔の大きさを利用しますと、かなりの精度で読むことが可能だと言います。

 すでに国内のメーカーの研究所や、心理学を研究する大学で20か所ほどが、このシステムを導入しています。

 この技術をどのような分野に応用できるのか、興味が湧いてきます。

 その一つが、商品やCMコンテンツの評価です。これらを消費者に見せて、その心理を調べることにより、そのデザインや表現をよりよいモノにすることが可能となります。

 さらに進みますと、例えば家事ロボットに組み込んで、掃除をしながら家族の心理を理解するロボットが開発されるかもしれません。

 車に導入してドライバーの心理状態を把握すれば、事故防止に利用できます。

 自販機の前に立ちますと、その人の心理や気分に応じた飲み物を推薦してくれる、お助け機能付き自動販売機が街角に立っているかもしれません。

 そこまで行くと「大きなお世話」お節介の度が過ぎると感ずる人もいるかもしれませんね。

【今後の掲載予定】
 第3回 人の心を読む応用事例

◆ 人の心は何処まで読める? 1/3 2013/05/30

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

◇1 どのように人の心を読むのか?

 科学の力で相手の心を読むには、眼の動きや声など、体の動きを科学的に観察し、そこから心の状態を読み取り、医療や心の研究に生かそうという技術を用います。

 私たちの心というは、体と密接な関連があることに着目しているのです。心拍、血圧、精神発汗、声の震えなどの形で心の状態が体に表れることを利用します。眼の動き、特に瞳孔の大きさから心を読む研究が進んでいます。

 モニターに色々な画像を出し、その時の表情(目、口元、眉毛などの角度)、視線、瞳孔の大きさで、対象に対する人間の心の状態を把握する仕組みです。

 モニターには、視線の方向と、注目度が丸の大きさで示されます。そのデータと表情解析のデータをリンクさせると「どのような気持ちで、どこに、どの程度注目しているか」を知ることができるのです。

【今後の掲載予定】
 第2回 人の心を読める精度
 第3回 人の心を読む応用事例


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【今月の経営コンサルタントの独善解説】 ←クリック

◇ 2013年 5月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2013年 4月下旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2013年 4月中旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2013年 4月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
◇ 2013年 3月下旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説 ←クリック
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◇ 2013年 3月上旬の世界動向を時系列で見る 経営コンサルタントの独善解説
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■■【日刊経営マガジン 独善解説】 6月見込み財政資金対民間収支

2013-06-03 09:31:01 | ◇経営特訓教室

■■【日刊経営マガジン 独善解説 6月見込み財政資金対民間収支


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【今週の注目】ポイントを掴むと見えるものが異なってくる<o:p></o:p>
 漠然とものを見るのではなく、今何がポイントなのかを押さえてみると、それまで見えなかったものが「視える」ようになります。
                 今週の動きを、NHKニュース、日経サイト他を参照して、独断と偏見で項目を選んでみました。また
、最新記事を時系列的に掲載している【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。



6月3日(月)
財務省:1~3月期の法人企業統計調査、4月税収実績、6月見込み財政資金対民間収支
民間:5月軽自動車販売台数・大手百貨店売上高速報
アメリカ:4月建設支出、5月新車販売台数・サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数




独善解説

【経営コンサルタントの独り言】 
 独断と偏見で、その日のニュースや話題などを、タイミング良く、できるだけ公平公正にお伝えしたいと思います。また、最後に私なりの私見も付けることがあります。読者の皆様からは「わかりやすい」をお褒めの言葉をいただいています。最新記事を時系列的に掲載しているまとめて【独り言】コーナーも併せてご覧下さると一層ヒントを得られやすくなります。



◆ インドとの原子力協定 2013/06/02

 安倍総理とインドのシン首相の会談が東京で行われ、日本の原子力関連技術のインドへの輸出を可能にする原子力協力協定の交渉を進めていくことで合意しました。NHKの広瀬公巳解説委員の解説要約をご紹介します。

                     NPT・核拡散防止条約の枠外にあるインドとの協力をどこまですすめてよいのか。日本の原発を海外に輸出することの是非は十分に議論されたのか。

                     このような課題の中、12億の人口が電気を必要とするインドと高い技術力で新興国への進出を図ろうとする日本の立場をどのように融合させるかが問題です。

                     共同声明は、交渉が停滞していた原子力協定について「早期妥結にむけて交渉を加速する」と宣言しました。

                     原子力協定は核関連の物質や技術の移動を可能にするめに政府間で結ばれるもので妥結にいたりますと大規模なインフラ輸出に大きな可能性を開くものとなります。

                     核保有国であるのにNPTに入っていないインドは、今、国際的な核管理体制の中で、「特別扱い」をされている状態です。

                     インドに対し条件付きながら核燃料や原子炉などを輸出できるとしたのがアメリカとの原子力協力協定でした。インドに独自に核を開発させるよりも国際的な核管理の輪の中に取り込むべきだとするのがアメリカの立場でした。

                     これを受けNPTの加盟国のグループであるNSG・原子力供給国グループがインドへの核物質・技術の移転を認めるグループとしての方針を決定。つまり、インドを例外扱いする今の体制はインドが核を軍事目的には転用しないといういわば「インドへの信頼」を前提としているのです。

                     1974年の最初の核実験ではカナダから提供されていた原子炉から回収した使用済み核燃料を再処理しプルトニウムを抽出。核開発は平和目的であるとしていたインド政府の方針が、政権交代にともなって、強いインドを強調するものとなりました。

                     そもそもNPTは一部の国の核保有を追認するだけの不平等条約だというのが今も変わらぬインドの立場でインドはCTBT・包括的核実験禁止条約にも入っていません。このため、日本が原子力協定の交渉を進めるにあたっては、核物質や技術を軍事目的には転用されない、民生利用に限定される体制を確実にすることが必要です。

                     インド南部の海岸地帯にあるマドラス原発ではインド洋大津波の際に原発の施設の一部が浸水するトラブルがありました。このようなリスクにタイする回避策が伴わぬ原発輸出は、禍根を残しかねません。


◆ 人の心は何処まで読める? 3/3 2013/06/01

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

 第1回は「どのように人の心を読むのか?」、第2回は「人の心を読める精度」がテーマでした。いよいよ最終回です。

◇3 人の心を読む応用事例

 人の心を科学的に読む技術の応用事例をいくつか紹介しましたが、脳科学の分野ですでに実験的に利用している応用事例を紹介しましょう。

 脳を直接解析して、心を解析する技術です。特に、寝ている間に見る夢を画像化することに成功し、これを応用しようというのです。

 人間が夢を見ている時の脳血流変化をfMRIという最新機械で測定し、夢の内容をあてるシステムが開発されました。

 被験者が起きている時に、たくさんの写真を見せておきます。脳血流変化のパターンデータをコンピュータにインプットします。

 被験者は脳波計をつけ、眠ります。脳血流変化のデータをとります。

 その後、同じ被験者が睡眠をとり、夢を見ている時の脳血流パターンを解析して、どのような種類の写真を見ている時のパターンに近いかをしらべて、その写真をモニターに映し出せば、大まかな夢の内容が分かるという仕組みです。

 コンピュータには、たくさんのデータが入力された後で、写真と脳血流の関係の法則性がすでに構築されています。

 被験者は、夢を見た直後に起こされ、データからつくられた画像と実際の夢を照合して、夢の内容が正しいかどうかを確認します。

 現状では、夢に出てくる物の、詳しい形や色までは、まだわからないが「男の人の顔」「女の人の顔」「車」「建物」など、カテゴリーレベルでは夢をあてることができるところまで来ています。

 今後、研究が進められれば、夢をオリジナルに画像化できる可能性もあります。開発が進めば、神経内科や精神科での治療やカウンセリングにも応用できることが期待されています。

 また、人間心理、夢の研究などの道具にもなっていくかもしれません。

 しかし、個人的な精神世界の研究ですからプライバシーの問題に触れます。きちんとしたルールを作り、倫理的問題をクリアしながら、健全な活用ができるようにしてほしいものです。

◆ 人の心は何処まで読める? 2/3 2013/05/31

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

 第1回は「どのように人の心を読むのか?」がテーマでした。

◇2 人の心を読める精度

 それでは、科学的に人の心を読むという場合に、どの程度の精度があるのでしょうか?

 人の瞳孔の大きさは意識的に私たちは変えることはできないのだそうです。そのために瞳孔の大きさを利用しますと、かなりの精度で読むことが可能だと言います。

 すでに国内のメーカーの研究所や、心理学を研究する大学で20か所ほどが、このシステムを導入しています。

 この技術をどのような分野に応用できるのか、興味が湧いてきます。

 その一つが、商品やCMコンテンツの評価です。これらを消費者に見せて、その心理を調べることにより、そのデザインや表現をよりよいモノにすることが可能となります。

 さらに進みますと、例えば家事ロボットに組み込んで、掃除をしながら家族の心理を理解するロボットが開発されるかもしれません。

 車に導入してドライバーの心理状態を把握すれば、事故防止に利用できます。

 自販機の前に立ちますと、その人の心理や気分に応じた飲み物を推薦してくれる、お助け機能付き自動販売機が街角に立っているかもしれません。

 そこまで行くと「大きなお世話」お節介の度が過ぎると感ずる人もいるかもしれませんね。

【今後の掲載予定】
 第3回 人の心を読む応用事例

◆ 人の心は何処まで読める? 1/3 2013/05/30

 NHKの室山哲也解説委員が、最新の研究を基に、相手の心をどこまで読めるのかということを解説していました。

 私は永年経営コンサルタント業をしていますが、相手の気持ちを読めると仕事がスムーズに行くことが多いことを痛感しています。

 相手の心を科学の力で読む研究は、読心術とは違うアプローチと思い、興味を持ちました。

◇1 どのように人の心を読むのか?

 科学の力で相手の心を読むには、眼の動きや声など、体の動きを科学的に観察し、そこから心の状態を読み取り、医療や心の研究に生かそうという技術を用います。

 私たちの心というは、体と密接な関連があることに着目しているのです。心拍、血圧、精神発汗、声の震えなどの形で心の状態が体に表れることを利用します。眼の動き、特に瞳孔の大きさから心を読む研究が進んでいます。

 モニターに色々な画像を出し、その時の表情(目、口元、眉毛などの角度)、視線、瞳孔の大きさで、対象に対する人間の心の状態を把握する仕組みです。

 モニターには、視線の方向と、注目度が丸の大きさで示されます。そのデータと表情解析のデータをリンクさせると「どのような気持ちで、どこに、どの程度注目しているか」を知ることができるのです。

【今後の掲載予定】
 第2回 人の心を読める精度
 第3回 人の心を読む応用事例


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■■測量の日 【今日は何の日】6月3日

2013-06-03 08:45:20 | 知り得情報

■■測量の日 【今日は何の日】6月3日

■ 測量の日
 1949年6月3日に「測量法」が公布されたのを記念して建設省(現在の国土交通省)と国土地理院等が1989年に制定しました。測量・地図への関心を高めることを目的としています。

 測量というと伊能忠敬を思い浮かべる人が多いと思います。江戸時代に足かけ17年をかけて全国を測量し、日本の国土をほぼ正確に地図化した人です。

 もう30年以上も前の話になりますが、私の顧問先で測量図用のCADを開発し、そのブランドとして「INOU」を使うことになりました。了解を取るために、当時伊能家13(?)代当主であったその末裔が武蔵大学で教授(たしか化学?)をしていました。

 訪問して、いきさつを説明すると快く引き受けてくださりました。ロイヤルティを取るなど、金銭だけでなく他の要求もなく、さすが日本人がほこりとする人の子孫であると感心しました。

 雑談になりますが、伊能の弟子である間宮林蔵は探検家として樺太(現サハリン)にまで行って間宮海峡を発見した人です。彼は江戸幕府の隠密であったということです。

 因みに、4月19日は「地図の日(最初の一歩の日)」です。




【独り言】
 アトムトランジスタとは、従来の100万分の1の消費電力で、演算も記憶も行うことができる、まったく新しいタイプのトランジスタのことだそうです。

 独立行政法人物質・材料研究機構が、大阪大学大学院理学研究科と東京大学大学院工学系研究科と共同で開発に成功しました。電子の代わりに金属原子を使って動作するというのですから、従来の発想とは異なるトランジスタですので、省エネに繋がりますね。電源を入れるとすぐに起動するノ一トPCが誕生するかもしれません。(J-NETより転載)
 詳細 ←クリック
■ 【今日は何の日】その他

◇ 危険物安全週間(~9日)
◇ 横浜みなと祭
◇ せっぺとべ(第一日曜日


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■■【経営コンサルタントの独り言】 横浜開港記念日

2013-06-03 07:49:00 | 【話材】 経営コンサルタントの独り言
 
       
      ■■【経営情報・セミナー案内】 “ちいさな企業”成長本部 http://t.co/PBtecik7HS    
     
 
       
      ブログを更新しました。 『■■横浜開港記念日  【今日は何の日】6月2日』 http://t.co/ciABn5XVB8    
     
 
       
      ブログを更新しました。 『■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】 6月1日 法律と経営コンサルタント』 http://t.co/M8aMihS7Iy    
     

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■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】 6月2日 法律の理不尽

2013-06-03 07:20:33 | 【専門業】 経営コンサルタント成功法

■■【経営コンサルタント竹根の起業日記】 6月2日 法律の理不尽



 【小説・経営コンサルタント竹根の起業日記】は、10年のサラリーマン生活をしてきた竹根好助35歳の経営コンサルタントとしての独立起業日記です。
 これから経営コンサルタントとして独立起業しようと考えている人の参考となることを願い、経営コンサルタントとしての実践を経験的に語るつもりです。

【 注 】
 ここに記載されていることは実在の企業とは何ら関係ありません。


【あらすじ】 【登場人物】 【作者紹介】 ←クリック

 6月2日 法律の理不尽

 一週間が早い。もう日曜日である。
 午後は、子供にねだられて、近所の公園でお茶を濁した。
 しかし、先日訪問してきた文具店主からの宿題が気になる。どのように解決したら良いのだろうか。
 そんな時、昨夕、法務部の先輩にメールを入れておいたので、出張中にもかかわらず、出先から返事のメールに気がついた。
 その返事を読みながら、何となく法律が、弱者の味方ではないように感じた。
 文具店を買い取った前に発生している未払い費用を、新たに購入した文具店主である、私に相談に来た人が、その未払い代金を支払わなければならないというのである。こんな理不尽なことを法律が定めているとは、法律は、困った人を助けるためにあるのではないのだろうかと憤慨した。
 しかし、先輩からのメールを読んでいるうちに、やはり法律は、救いの手もさしのべてくれているのだと解った。
 明日、例の文具店主に電話で、このことを伝えることができると、ホッとした。

 6月1日 法律と経営コンサルタント

 昨晩、譲り受けたお店の前経営者時代に起こした未払い費用の支払義務についていろいろと調べたが、法律の専門家でない私には手が終えないように思えた。

 いつもの土曜日のように、早朝散歩とクラシック音楽の鑑賞をした。何もしない訳には行かないと思い、ちょっと古いが六法全書を引っ張り出して、いろいろと調べてみた。解ったことは、法律というのは、似たようなことがあちらこちらにあって、どれに該当するのか、判断に迷うことである。

 今ひとつ、発見があった。中小企業を相手にする経営コンサルタントというのは、自分の専門外についての質問を受けることが多々ありそうであるということである。

「経営コンサルタントへの“秘密”の道」に書かれていた「自分のドメイン」ということは、自分の専門外の質問や課題に直面したときに「専門外ですので」と断るのではなく、その道の専門家が仲間にいるので、その人に相談してみるという答えを出せという教えであることにも気づいた。

 5月31日 前経営者の未払い金

 午前中は、月末ということもあり、課長として雑用が何かとある。

 午後、以前よりアポイントがあって、来客があった。

 取引先の知人で、文具店を営む人である。来社の趣旨を事前には分からなかったが、大切な取引先の関係だけに、とりあえず会うことにした。

 その人は、昨秋、その人の知り合いから文具店を買って欲しいというので、購入したのであるが、先日、前の経営者時代に店舗改装で工事代金百二十万円が未払いなので支払って欲しいと言うのである。

 前の経営者から、未払い費用があることを聞いていないので、彼の方に折衝するように話したところ、同じところで、同じ商品を、同じ商号を使って仕事をしているのであるから、当然、今の経営者がそれを支払う義務があると反論されているというのである。

 このような、法律的な問題を質問されても、私には解らない。

 幸い、大学の先輩が、うちの会社の法務部に所属しているので、その人に内線電話で相談することにした。ところが、彼は、九州の方に出張しているという。

 とりあえず、自分の専門外であることから、調べた上で回答することにした。

 今までの自分であれば、月末の忙しいときに、自分のビジネスとは直接関係のない、このようなことは迷惑であると考えたであろう。ところが、何となく、自分が経営コンサルタントになったような錯覚で、この課題を嬉しく思った。

 5月30日 P・D・C・A???

 昨日の面接と口頭試問の内容を反復した。

 面接は、「経営コンサルタントへの“秘密”の道」を隅から隅まで、二度以上目を通してあったので、それを基にスムーズに回答できたと思う。

 問題は、口頭試問だ。何を訊かれ、どのように答えたか、思い出せない。

 ただ一つ、覚えているのが「P・D・C・A」について訊かれたことである。「P・D・C・AのAとは何か」と問われたので、「Aは、Actionの頭文字です」と答え、Cとの関連を説明したように記憶している。

 その時に審査官である理事長が「Aと、Planとの関係はどうでしょうか」と言ったことを覚えているが、それについてなんと回答したのか記憶が定かでない。しかし、その質問の意図が読めない。

 アフターファイブで、秋元といつもの飲み屋で、私はウーロン茶、彼は水割りを飲みながら、秋元にこの件を訊ねたところ、そんな質問は出なかったという。そこで二人でこの件について話し合ったが、答えが出なかった。

 出たのは「質問をしておいて、なぜその答えを教えてくれないのだろう」という疑問であった。

 5月29日 三次面接

 いよいよ日本経営士協会の第三次審査である。

 試験というと、通常は所定の会場まで出かけていって、呼ばれるまで順番を待つ。呼ばれたらドアをノックして、一例をして部屋に入る。その時には、審査官の強い視線が、自分の一挙手一投足を見ている。着席するように指示されて着席すると、緊張で口の中がカラカラである。

 ところが、日本経営士協会の第三次審査は、SKYPEで行われる。ただし、Webカメラ付きであることが条件である。
 商談室にノ一トPCを持ち込み、コンタクトを待つのである。胸がドキドキと打つのが解る。すると、約束の十五時きっかりに、耳慣れたSKYPEのコンタクトメロディーが流れてきた。

 いくつか、答えやすい質問の後で、案の定、資格取得の動機を訊かれた。秋元に言われていたので、回答方法を事前に考えていることにした。

 商社勤務をしていると、関係企業の社長さん達と会ったり、飲む席に臨んだりする機会に、彼らの悩みをいろいろと聞くことがある。その悩みに応えてあげたいとしても、商社としての立場から、彼らが充分満足できるような協力をすることができないことが多々ある。その問題解決の手伝いをするには、経営コンサルタントとして独立起業するのが最善と考える。

 その様なことを一気にしゃべったのであるが、後になって、何を言ったのか、どのように話したのか、全然記憶がない。完全にあがっていたのである。

 始業後、秋元からメールが入り、いつもの飲み屋で落ち合うことにした。

 彼と話していても、上の空・・・

 5月28日 経営コンサルタントのバイブル

 朝の通勤時間は、何となくいつもより混んでいて、座席を立つ人もなく、立ったままである。昨日入手した「経営コンサルタントへの“秘密”の道」という書籍を読み直した。

 信頼できる経営コンサルタントというところで、「専門分野が明確」という項目があった。昨日は、素通りしてしまったようで、読み返したことにより、この本に書かれていることをさらに理解することができる。「経営コンサルタントのバイブル」と言われるだけあって、経験から滲み出てくるアドバイスである。

 5月27日 経営コンサルタントへの道が近づく

 夕方帰宅時間を過ぎたところで、秋元が会社の私の席に、「経営コンサルタントへの“秘密”の道」という書籍を届けてくれた。それほど厚い書籍ではないが、定価1000円であるが、二冊を無料でもらってきたという。

 新規入会者には、この書籍がプレゼントされるので、入会は三次審査を残すだけなのでほぼ確実だろうと言うことで、事務局の人が無償提供してくれたのである。

 金儲け主義でない、この協会が益々気に入った。

 帰宅の電車内でこの本をひもとくと、日本経営士協会の歴史、経営コンサルタントとはどのような職業か、何を勉強したら良いのか、どのように顧客を開拓したら良いのか、等々経営コンサルタントとなる人が知りたいことが網羅されている。

 夕食後も含めて、一気に読んだ。なんだか自信が湧いてきた。

 5月26日 経営コンサルタントへの“秘密”の道

 午前中は、毎日曜日の日課となっている早朝散歩と妻のスーパーマーケットへの同行をいつも通りやった。しかし、いつもと異なるのは第三次審査である。理事長の面接と口頭試問と言うことであるが、どのようなことを訊かれるのか、昨日の電話でも秋元も思いつかないという。

 昼のちょっと前のことである。秋元から電話があった。少々興奮気味である。

 彼によると、日本経営士協会の知修塾に参加したときにあった、先輩会員に第三次審査のことでメールを出したら、その返事が返ってきたという。そのメールには、素晴らしいニュースが書かれていたのである。

 理事長が執筆している「経営コンサルタントへの“秘密”の道」という書籍があって、協会事務所で入手できるという。この本は、「経営コンサルタントのバイブル」と呼ばれていると、その先輩がメールに認めていたそうである。

 秋元が明日の昼休みを利用して、2冊買ってくると言うのでそれに甘えることにした。

 久しぶりに、経営コンサルタントへの道サイトを開いてみた。そのサイトでも、件の書籍紹介があるのに、今まで気がつかないでいた。経営コンサルタントになるひとの六十%が見るサイトと言うだけあって、経営コンサルタントになろうとする人の最低限度の情報はこのサイトから得られることを改めて認識した。


 5月25日 口頭試問の準備

 一泊の金沢出張は、何となく疲労感を残した。毎週末通り、早朝散歩に出た。歩きながらというのは、意外とアイディアが出るのに、今朝は違った。口頭試問では、どんなことを訊かれるのだろう。理事長という人は、落ち着いた真摯に見えたが、知修塾で最後にコメントをするときの気迫は、体験に基づいた話であったが、厳しさが語感から伝わってきた。

 そんなことを考えているうちに、気がついたらいつものコースから自宅に戻っていた。

 落ち着かないので、朝食後のコーヒーを飲みながら秋元に電話をしてみた。彼も同じように落ち着かないという。

 5月24日 二次審査の結果

 仕事に追われていると、日本経営士協会の二次審査の心配も忘れていた。

 帰りの飛行機の中で、無性にその結果が気になった。飛行機の中で、東京方向に走り出したくなるほどで、「あなたは、協会に入って何をしたいのですか?」と女性審査官の質問に、気の利いた回答ができなかったことが悔やまれる。

 自宅に戻ったのが9時をちょっと回ったばかりで、東京と金沢の近さを改めて感じた。

 昼間にメールチェックができなかったので、iPadでチェックした。起動が速いので、このような時には便利である。

 なんと、二次審査結果のメールが届いていた。「合格」という文字を見つける真野がまどろっこしかった。

 最終審査は、理事長による口頭試問とある。5月29日だ。


 5月23日 金沢出張

 一泊で金沢出張。

 小松空港まで、羽田から一時間。あっという間のフライトである。

 夕食は、大江町市場近くの和食店で金沢百万石ディナーというセットメニューを一人で食べた。高い割には、一人で食べるわびしさも手伝い、あまりうまいと思わなかった。

   5月22日 二次面接・口頭試問

 今日は、三時から日本経営士協会の二次面接審査がある。SKYPEで受験をすることもできるが、協会事務所が飯田橋なので、そちらへ出向いても良いことになっている。私は、後者を選択し、二時半頃には飯田橋の東口改札を出た。

 飯田橋の駅から三~四分のところに協会の事務所がある。すでに何度か研修室に行っているので、そのまま協会を訪問した。知修塾という研修会ですでに会ったことのある事務局の人が応対してくれた。

 数分で、首都圏支部長と女性が一人出てきた。支部長とはすでに名刺交換をしていたので、その女性に名刺を差し出した。ソフトな声で名刺交換に応じてくれた。名刺には、「専務理事」と記されていた。この協会は、下っ端というと失礼であるが、下の人に任せっきりではなく、このように中枢にいる人が、自分の目で入会審査をするということに益々好感を持った。

 もっぱら支部長が質問をし、彼女は頷いているだけであったが、面接の後半になってようやく「あなたは、協会に入って何をしたいのですか?」とか細いが、通る声で質問の矢を向けてきた。

 「勉強したい」「資格を取りたい」では、あまりにも平凡すぎる。

 昨日会った岡崎の社長さんを引き合いにして、このように大企業で相手にされない中小零細企業の経営を支援したいと答えた。ニコッと笑って、ひと言「解りました」と答えが返ってきた。

 はたして、これで良かったのだろうか。二次審査に合格できるのだろうか。


◆ 5月21日 零細企業への後ろめたさ

 朝のミーティングを終わると、秘書が来客だという。昨日の女性社長がアポなしでやってきたのである。居留守を使おうと思えば使えたのだが、わざわざ岡崎からやってきたのであるし、彼女のうったえるような目を思い出し、再び会うことにした。昨日は、簡単な資料しか持ってこなかったが、今日は、日経新聞や専門誌に掲載された記事のコピーを持ってきた。

 話を聞いているうちに、自動車のシャーシなどの黒色の塗装に使えるという。従来は、サンド塗りをしていたものを、一度の塗装で済み、コストダウンにも有益だが、車体の軽量化にも繋がるという。

 自分が経営士補を目指していることもあり、次第に彼女の気持ちも解るような気がした。自分が経営コンサルタントになったような気持ちになった。

 岡崎市に会社があるのであるなら、トヨデンに直接売り込みに行ったらどうかと提案してみた。彼女は、トヨデンにも売り込みに行ったことがあるが、研究所でいろいろと製品チェックをして、メリットがあることはわかるが、これまでの塗料メーカーとの関係があって、直接塗料まで自社で手を出すことはできないと断られたそうである。

 何か月も待たせた上で、その様な回答がかえってきたことに、私も彼女と同様に腹が立った。大企業の論理というのか、自分の会社が同じように彼女に対してノーと言わざるを得ないことに、後ろめたさを覚えた。

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