以下は以前に書いた話のコピーです。
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日帰り温泉の直売所には、朝は6時半ごろから、農家の人が先を争うように農産物を持ち込み始める。
何を幾らで売るかは出品者の自由で、陳列場所もスペースも早い者勝ちになっている。
全国の道の駅の直売所を見て回っているが、カミさんによれば、この直売所はトップクラスの安さだというから、競争原理がしっかり働いているようだ。
ここの場合、出品者は売上額の10%を上納する仕組みになっているそうだ。
レジが開く前の早朝は、掘り出し物が見つかって面白い。
いびつな形の大きなスイカを500円で買ったことがあるし、片手で持ち上がらないような巨大大根や、直径40センチのお化けキャベツが100円だったりする。
売れ残ると出品者が引き取りに来るルールなので、天気予報が悪いと、オートバイしかない農家の主婦などは引き取りを嫌がって超安値をつける。
あとから持ち込んだ人が、その値札を見てブツクサ言う様子も面白い。
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その後も、全国の直売所を見てきました。
ボクたちは道の駅を常宿にしているので、道の駅の直売所に農産物が搬入される様子を眺めながら、毎日が始まります。
良い直売所は開店時に行列が出来るなど、まず「地元住民の八百屋」としての地位を確保しています。
スーパーマーケットに根絶やしにされた八百屋が、新しい業態で復活したかのようです。
野菜以外の商品が面白い直売所もあります。
農家の主婦が手作りした、漬物、惣菜、餅類、ケーキ、菓子、チーズ、装飾品など、さまざまな加工品が並んでいるところもあります。
「○子の漬物」という、その直売所限定のブランドがあったりします。
逆に、つまらない直売所も多いです。
競争原理が働いていないから、高い、売れない、の悪循環に陥り、農家に頼み込んで並べさせているような貧相な売り場も見かけます。
スーパーの規格品みたいな、真っ直ぐなキュウリばかりを大量に並べている直売所も面白くないし、逆に、素人が庭先で作ったとしか思えない、粗悪な野菜ばかり置いてある直売所もいけません。
ところで、北海道には活気のある直売所がほとんどありませんが、どうしてでしょうか?