昨日昔出向していた財団の、研究助成金贈呈式があり、久しぶりに出席してみました。この財団は伝統的に、何かイベントがあるとOBを招待するという習慣があり、まるでOB会のような部分もあります。
この財団は、いわゆる公益法人として、バイオサイエンス分野の振興事業をいろいろやっています。最大のものが研究助成で、そのほかシンポジウムの開催や、海外の国際学会への参加費の助成、小さな学会の開催助成などをやっています。このための費用は親会社から寄付金と、基本財産の運用益で、国その他からの援助は全く受けていません。このような医薬系の公益財団は、ほとんどが医薬メーカーがやっていますが、20数財団ありそれぞれ特徴のある分野で活動しています。
私は10年ほど前までこの財団に出向していましたが、その頃の研究助成金は、1件200万円で20数人に出していました。具体的な流れは、まず研究計画が記載された申請書を提出してもらいます。例年100件以上の申請書がきますので、4~5倍の競争率となります。これを各分野の選考委員の先生方に送り、審査をお願いするわけです。この審査結果が集まった段階で、全員の選考委員の先生に集まってもらい、選考委員会を開き、その場ですり合わせを行って助成対象者を決定するわけです。その過程でぜひこれはと推薦される申請書も出てきますので、1,2件は余裕を持たせているので、毎年何名と決められなくなるわけです。この選考委員会は本当に公正で、研究計画の内容を本当に真剣に話し合われていました。
私のような事務局としては、いろいろ意図を持っており、選考をお願いするときに説明するのですが、研究計画の良し悪しだけで審査されてしまうと、いろいろ不都合が出てしまいます。まず女性の採択が非常に少なくなり、例年1,2名しか入りません。事務局としては30%程度は女性を入れたいのですが、公正な選考である以上どうしようもありません。結局最近は、女性を別枠で採択するといった方法で、30%程度にあげているようです。
もう一つの問題が、いわゆる一流研究機関が増えてしまうことです。こういった助成金は、あくまで研究資金がなくて困っているような大学などに出したいのですが、一流といわれている大学などのほうが、優れた研究計画になっているようです。
選考委員の先生もこのあたりの事情は分かっているのですが、良い研究と資金がない部署との兼ね合いはかなり難しいようです。
こういった経緯で、研究助成金の贈呈が決まるのですが、昨日の様子まで行きませんでしたので、またどこかで書くつもりです。
この財団は、いわゆる公益法人として、バイオサイエンス分野の振興事業をいろいろやっています。最大のものが研究助成で、そのほかシンポジウムの開催や、海外の国際学会への参加費の助成、小さな学会の開催助成などをやっています。このための費用は親会社から寄付金と、基本財産の運用益で、国その他からの援助は全く受けていません。このような医薬系の公益財団は、ほとんどが医薬メーカーがやっていますが、20数財団ありそれぞれ特徴のある分野で活動しています。
私は10年ほど前までこの財団に出向していましたが、その頃の研究助成金は、1件200万円で20数人に出していました。具体的な流れは、まず研究計画が記載された申請書を提出してもらいます。例年100件以上の申請書がきますので、4~5倍の競争率となります。これを各分野の選考委員の先生方に送り、審査をお願いするわけです。この審査結果が集まった段階で、全員の選考委員の先生に集まってもらい、選考委員会を開き、その場ですり合わせを行って助成対象者を決定するわけです。その過程でぜひこれはと推薦される申請書も出てきますので、1,2件は余裕を持たせているので、毎年何名と決められなくなるわけです。この選考委員会は本当に公正で、研究計画の内容を本当に真剣に話し合われていました。
私のような事務局としては、いろいろ意図を持っており、選考をお願いするときに説明するのですが、研究計画の良し悪しだけで審査されてしまうと、いろいろ不都合が出てしまいます。まず女性の採択が非常に少なくなり、例年1,2名しか入りません。事務局としては30%程度は女性を入れたいのですが、公正な選考である以上どうしようもありません。結局最近は、女性を別枠で採択するといった方法で、30%程度にあげているようです。
もう一つの問題が、いわゆる一流研究機関が増えてしまうことです。こういった助成金は、あくまで研究資金がなくて困っているような大学などに出したいのですが、一流といわれている大学などのほうが、優れた研究計画になっているようです。
選考委員の先生もこのあたりの事情は分かっているのですが、良い研究と資金がない部署との兼ね合いはかなり難しいようです。
こういった経緯で、研究助成金の贈呈が決まるのですが、昨日の様子まで行きませんでしたので、またどこかで書くつもりです。