ごっとさんのブログ

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少年法と更生

2015-03-18 10:51:30 | 時事
昨日、未成年者の犯人の実名報道は許されるかというテレビ番組を見ました。最近起きた中学生殺害事件の、主犯格の容疑者の少年を、ある週刊誌が写真付きで実名報道したようです。この出版社の幹部と、反対の弁護士の国会議員が主に議論するという番組でした。
実名報道反対意見は、少年の場合更生を主眼としているので、実名を出してしまうと、その更生の妨げになるというものでした。しかし他の出演者も場合によっては、実名報道すべきという意見が多く、少年法自体を不要であるという意見まで出ました。

私は未成年というだけで、それほど保護する必要はないと思っています。本来こういう番組であるならば、未成年の犯罪者の再犯率など出すべきですが、そういうデータがないのかもしれません。今回のような凶悪な殺人という犯罪で、容疑者が犯人であることが確実な場合は、実名報道すべきと思っています。
現在の少年法では、未成年者は鑑別所に入れられ、少年院に入れるべきかどうかを判断されるシステムになっています。これを利用し、鑑別所では非常におとなしくして、少年院送りを逃れようとする少年が多いと聞きます。逆に言えば、こういったことがわかっていながら、少年院に送られるような少年は、更生の可能性がないような気がします。

話は変わりますが、日本の刑罰の判定は、本人の意思を非常に重視しています。つまり犯人に殺そうとする意図がなければ、殺人罪は成立しません。たぶんこの基本理念があるために、責任が取れるかどうかを、精神鑑定ということになるようです。しかし私はこの流れに非常に違和感を持っています。なぜ精神疾患があり、責任能力がないと起訴さえされないのでしょうか。例えば酒に酔って、あとからその時の記憶が全くない状況は、似たようなもので責任能力がなかったということになりそうですが、全く考慮されないようです。

日本の刑法も犯罪者の更生を主眼に構築されているようですが、体制は必ずしもそれに即していないような気もします。少年院や刑務所は、犯罪者の巣窟になっているわけですので、入所して更生するどころか、よけい悪くなって出てくるというような話も聞きます。ではどうすればよいかというと、なかなか具体的には思いつきません。

少年法の年齢の見直しは、選挙年齢の引き下げなどと連動して見直されるはずですが、どうすれば犯罪が減るのかという観点からの、十分な議論が必要と考えます。

私は、現在の裁判員制度に批判的です。このあたりの話はまたどこかで書きます。