先週までは澄んだ青空が広がる穏やかな秋日和が続いていたが、昨日から急に気温が下がり、灰色の雲に覆われた空からはときどき小雨も降って来る。まるでストラスブールの寒い冬の予告編のような天気。日中の気温は、6、7度で推移している。今日の日の出は7時48分。朝のプールの開門時にはまだ空は暗く、気温も3、4度。風はないが、日中でも、自転車で十五分も走っていると、手袋なしでは手が悴んでしまいそう。街行く人たちの装いも秋から冬への移り行きを急き立てられているかの様。もちろん冬の到来にはまだ間があるし、天気予報によれば、来週はまた少し気温も上昇するとのこと。今日のような曇天下では、すべてが薄く靄がかかったように見える。そんな街の景色が私はけっして嫌いではない。美しいイルミネーションで街が輝くノエルの季節が来る前の、中秋から初冬にかけてのこの一月半ほどの、暗さと寒さなかに静かに沈んでゆくこの街の「素顔」が私は好きだ。
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