鹿児島の知覧茶が切れたので、紫香楽をおろす
今日も寒い。
そりゃそうで、この地と連なるどこかで雪が降っていることが、外を歩いていると分かる。
コートも着ないで来たが、どうやらそれもそろそろ・・・だろうか。
昨日、実家にあいさつに行って戻る夜道、耳が痛くなったし。
そう思って、東京の最高温度・最低温度を見てみる。
12月26日 金曜日 10.0℃/0.4℃
12月27日 土曜日 8.7℃/1.8℃
12月28日 日曜日 8.0℃/マイナス0.6℃
12月29日 月曜日 6.1℃/2.5℃
12月30日 火曜日 12.2℃/1.8℃
12月31日 水曜日 12.9℃/1.8℃
1月 1日 木曜日 8.2℃/0.7℃
昨日会った兄から、何枚ものCDを譲られ、大荷物になる。
クラシックのCDに混じって、武満徹さんのCDも1枚頂いた。
武満さんの音楽と言えば、80年代・日曜日23時からの1時間、NHK-FM「現代の音楽」という番組を思い出す。この番組で盛んに武満さんの音楽が掛かっていた。
日曜から月曜へと渡る時刻、週末が終わっていく中。
ラジオはおおむね深夜1時には終わってしまう。その真空の寸前の夜のしじま。
そんな中「現代の音楽」では、現代音楽寄りの音楽を流していた。
録音したカセットテープで一番印象に残っているのは、フィリップ・グラスの「浜辺のアインシュタイン」。
ブライアン・イーノを知ったお蔭で、彼の音楽の源流をたどるうちに、スティーヴ・ライヒ、テリー・ライリー、フィリップ・グラスの3人の巨匠に出会う。
「浜辺のアインシュタイン」の演奏を掛けた際、ゲスト出演したのは坂本龍一先生。
”昔、大学の頃にはよく聴きましたが、最近は接していないので、今日は久しぶりに聴くことになりますね。”と言っていた。
当時サウンドストリートのDJだったのもあり、その流れでゲスト出演したのだと思うが、普段とは違う語り口や声だったことのほうが、実際の音よりも印象に残っている。
1982年春・国内発売されたフィリップ・グラスのLP「グラスワークス」を聴いた。そのメロディアスな側面に魅力を覚えた。
その一方、ラジオ録音した「浜辺のアインシュタイン」は高価なメタルテープに録音したものの、当時ちんぷんかんぷんだった。延々と繰り返すこの曲に魅かれなかった。
フィリップ・グラス等々に興味を強く抱いたのは、上記の1982年春だが、そこにはFM東京の夜番組「ソニー・サウンド・マーケット」で一週間ぶっ通しでのブライアン・イーノのインタビューが介在している。
ニューヨークはマンハッタンに住むイーノを立川直樹が訪ね、長時間インタビューに成功するのだが、そこで掛かった彼を取り巻く音楽の中の1つがフィリップ・グラスだった。
1982年4~5月に国内発売されたLPを並べると、いかにこのタイミングが稀有な時間だったかが分かる。
(それは80年代初頭から始まってはいたものの)
”現代音楽”とかつてくくられてしまいがちな類の音楽を、ポップスやロックサイドのミュージシャンが様々なアプローチを試み、作品へと昇華させていた。
●デヴィッド・バーン 「回転花火」
●ローリー・アンダーソン 「ビッグ・サイエンス」
●細野晴臣 「フィルハーモニー」
●立花ハジメ 「H」
●ブライアン・イーノ 「オン・ランド」
●ホルガー・シューカイ 「イマージュの旅人」
●ピッグバッグ 「ドクター・ヘックル&ミスター・ジャイヴ」
この中で特筆すべき事件は多々ある。
ミュージシャンの創造的マグマを作品の中に展開させるうちに、それまでになかったような音が生まれている。
特に、プラスチックスがほぼ空中分解となった後、ハジメちゃんがサックスを購入し、伊福部昭先生の「ゴジラ」に始まりジャズそれに現代音楽まであらゆる音を聴いたうえで創作した「H」。
本人はこれを”ノンカテ・インスト”(つまりノンカテゴリー・インストゥルメンタル)と呼んでいたが、やんちゃで茶目っ気のある一人の少年心のままの男が、アッと驚くような音楽を創ってしまった。
ピッグバッグは、元ポップ・グループが3つに分裂した1つのバンド。
カリブ音楽要素が大きいのだが、ダブやハイチなどと共に不可思議なガムラン的とも言えるような音が渦巻くインストゥルメンタルの曲が含まれている。
なんだか書いているうち、どんどんと横道にそれてしまい、訳が分からなくなってしまったので、とりあえず今日はいったんココまで。
■Pigbag 「Brian The Snail」1982■
現代音楽は教授の例を挙げるまでもなく、プリミティヴな民族音楽とも繋がっている。