知多半島先端の町「南知多町」の三カ寺には、
それぞれ円空仏が安置されている。
最初に訪れた成願寺は片名漁港の近くにあり、そこで「善女龍王像」の拝観をした。
頭上に竜をいただく像が多いが、こちらは胸の宝珠を竜が抱き
体や尾は衣紋の中へ入るように彫られている。
ご住職は日照りの時に、善女龍王に雨乞いをした
のではないかと話された。
↑片名漁港
愛知用水が出来るまでは、知多半島の人たちは
水不足に苦しんでいた。
次に訪れた如意輪寺は内海にあり、薬師如来像が
祀られている。
優しい表情と、胸のあたりに彫られた薬壺は、
円空仏の特徴をよく表していた。
お庫裏さんの説明では、富山の薬売りが背中に
背負って運んできたとのこと。
脇には知多出身の梅原猛さんの色紙が置いてあった。
同じ内海にある慈光寺には弁財天があるが、
不在で拝観できなかった。
隣には、江戸時代に活躍した内海船の船頭内田佐七の旧宅がある。
これも土日だけの公開で、見学はできなかった。
帰りには半島の最南端の羽豆岬に寄り、
羽豆神社に参拝した。
ウバメガシの原生林の中に、800メートルほどの遊歩道を登っていくと、
神社と展望台がある。
三河湾に浮かぶ篠島や日間賀島や伊勢湾の向こうには
志摩半島がくっきり見えた。
ここは夕焼けで名高いが、その時間までは待てないので、
ゆっくりドライブを楽しみながら家に戻った。