秋晴れが続いていたが、天気の曲がり角に来ているようで、雨が降ったり止んだりの一日だった。
雨に濡れたハサ干しの稲束や、刈り取り前の田を見ていると、何となく気持ちが切なくなる。
変わりやすい秋の空に向かって、せめて稲を干す間の晴天を願っても、叶えてはくれない。
恨めしい雨も、山のキノコには干天の慈雨だ。
去年の10/10撮影
雨が降って冷え込むと、椎茸やなめこの菌が目を覚まして、一斉に出てくる。
8月の高温と日照りの影響が心配だったが、雨上がりの冷え込みで、キノコの好機到来と期待がふくらむ。
雨の合間に農道を散歩していたら、雨で落ちたクルミが、足の踏み場もないほどに散乱していた。
今年は山の木の実が少ないと言われているが、このあたりは例年通りに生っている。
この状態なら、動物たちも十分に栄養を補給して冬を迎えられるだろう。
久しぶりの雨で、大きなガマ蛙も餌を求めて表に出ていた。
皮膚呼吸のガマは、雨降り以外は物陰に潜んで獲物が来るのを待っている。
雨降りは餌場が広がり、十分に食べて冬眠が出来るだろう。
自然に寄り添って暮らしていると、偏ることのない天の配剤に、一喜一憂の繰り返しだ。