昨日のニュースで、散歩中に熊に襲われた夫婦が、
連れていた柴犬の勇敢な行動で、命拾いをしたと伝えていた。
秋田でも、熊に遭遇した子供が、柴犬に助けられたと報じている。
今の時期は子育て中で、秋の冬眠前と同様、
餌を求めて里近くに出没する。
山里にいた頃は、ユキ(柴犬)を連れて、
朝夕の散歩を日課にしていた。
林道を歩くことが多く、カモシカやイノシシ、
熊にも度々遭遇している。
犬は人間より嗅覚が鋭いので、
異常を察知すると、警戒モードに入る。
カモシカに遭っても、双方とも
興奮することもなくおとなしい。
イノシシは、人影を見れば逃げて行くが、
一度だけ1分間ほど対峙したことがあった。
よほど空腹だったのか、盛んに穴を掘ってミミズや
草の根を食べ続け、時々こちらを窺っていた。
ユキは前足をかがめ、低く唸り始めたが、
吠えたり、飛び掛かろうとはしなかった。
クルミの木に登っていたクマに遭ったときは、
それほどの反応はなかった。
距離もあったので、お互いにファイティングポーズは
とらなかった。
鋭い目で睨まれたが、写真を撮ってゆっくりと
その場を去ったが、後になって体が震えた。
蛇やいたちなどの小動物には、躊躇なく飛びかかって行くが、
自分より大きい動物に対しては、反応の仕方が違うのが不思議だ。
もし飼い主が襲われたら、忠犬ショコラのように、
勇敢に戦って、相手を撃退してくれただろうか。
今年の4月に、天寿を全うした我が家の
忠犬ユキを、思い出すニュースであった。