前にも書きましたが、小さい頃にイラガの幼虫に刺されてから私は大の毛虫嫌いで傍に寄れません。さらに蚊やブヨに刺されると大きく腫れ上がる体質で、近づけば直ぐにパチン・・・そしてゴキブリは女房殿が「キャー」で仕方なく私がスリッパでパンと・・・
ところが、この本の「プロローグ・《害虫》とは何か」を読むと、“かつてゴキブリは豊かさの象徴だった。群馬県高崎地方では、チャバネゴキブリを「コガネムシ」と呼んでいたという。「コガネムシは金持ちだ」という野口雨情の童謡で歌われているのは、この虫のことなのだ。・・・中略・・・秋田県ではゴキブリを駆除すること自体が厳しく戒められていたという。おそらく食料が多い豊かな家にゴキブリが居つくことから生まれた風習だろう。”と書いてあるのです。
ここから、どんどんと引き込まれて読んでしまう本なのです。そして、かつての日本人は蚊をころさなかったとも・・・害虫という言葉は江戸時代には無く、明治以降に誕生したのだとも・・・。
そして、この本の著者は35歳という若い准教授で、彼自身の博士論文を土台に書き直したものだそうで非常に読みやすい内容です。値段も手頃なので環境史などに興味のある方にはお奨めの本です。
瀬戸口明久著・筑摩書房・756円(税込み)
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