昨日は樹木学の講義・・・毎回、教室で私の話を聞いているだけでは面白くないだろうと外に連れ出しました。個々の樹木を説明するとともに校内では紅葉(黄葉)が始まりかけていたので「紅葉は枝先? それとも元? どちらから始まるの・・・」で書いた一斉展葉型と順次展葉型の違いによる紅葉(黄葉)の進み方についての話をしました。
さらに「紅葉(黄葉)の進む方向、つまり枝先から紅葉(黄葉)する樹木と内側から紅葉(黄葉)する樹木とでは樹形も違うのだよ。」と言う話もしてみました・・・

春に一斉に葉を展開する一斉展葉型のカエデ類やヤマボウシ(↓)・アカシデなどは葉が薄く、若い枝は葉の重さでやや垂れ下がり気味になって水平方向に広がった感じの楕円形~扇形になりやすく、紅葉(黄葉)は葉の老化が進んだ先端部から始まって元のほうに進む・・・

春に幹に近いほうから順番に開葉しながら枝を伸ばして新しい葉を開いていく順次展葉型のカンバ類やユリノキ(↓)・イチョウなどは葉が厚く、新しい枝を伸ばして立ち上がってくるため長卵形~円錐形に近い形になって、紅葉(黄葉)は葉が老化した内側から始まって枝先に進む・・・

そして、一斉展葉型の樹木は植生遷移が進んで安定し始めた森林に多く、順次展葉型の樹木は植生遷移初期の先駆植物(パイオニア)に多い(これは話し忘れた~)。
↓一斉展葉型のアカシデ・・・

↓順次展葉型のイチョウですが、まとまって植わっていて樹形は良く分りませんかね・・・

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