最新の人口統計に基づいて分析・予測する超高齢社会の現状と日本の未来図。
帯封にはそのように書かれていた。「人口学から見た少子高齢化社会」
嵯峨座晴夫氏の書いた文庫本である。
日本において、戦後のほぼ10年で出生率が半減したことは、世界的によく知られた事実です。
食料事情と住宅事情、人口妊娠中絶の合法化。がその理由だった。
2060年には男84・19年、女90・93年に達する日本人の平均寿命。前期高齢者よりも後期高齢者が多くなる予測。一人暮らしの高齢者世帯の増加。近代化がもたらした人口減少と高齢化。2050年、2100年の人口推計ピラミッドの劇的変化。2060年の日本の人口は8600万人。2100年4300万人、2300年230万人、3300年0人となる。
高齢社会対策として多様なライフスタイルを可能とする高齢期の自立支援、世代間の連帯強化、地域社会への参画促進。政府による医療・年金・高齢者福祉、介護保健などの社会保障制度の改革、高齢者雇用の確保、定年の延長、高齢者の安全を目指した生活環境の整備を求めている。
今後さらに進展すると予測される「少子高齢化社会」は高齢者を対象とした対策を立てるという発想でなく、全ての世代の全ての人が生きやすい社会つくりを目指し、高齢者の生涯発達を実現すること。「サクセスフル・エイジング」誰の生き方でも尊重される社会状況の醸成を目指すものとしている。
右肩上がりの高齢化。火葬場不足がNHKの特番で放送された。10日も火葬できない事態。
介護施設の不足、介護職員の不足、「少子高齢化社会」の現象が話題となっている。統計数字から捉えた問題提起。参考になりました。