しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

一坪の城

2012年12月24日 | Weblog

目が覚めると籠る城がある。小生の城である。

一坪も無い。寝室の一部にドアを取付け、椅子とPC,本棚を運んだだけの空間だ。

ここに籠ると落ち着くのだ。トイレの中がひと時の安らぎと言う人も多いが小生はこの一坪城がなによりの空間なのだ。

椅子に座ってPCを立ち上げる。赤外線ヒーターのスイッチを入れる。iPadの音楽アプリから好きな曲を流す。ネットからニュースを拾い、ブログのアクセス状況を確認する。コメントが入っていることは少ない。いくつか気になるブログ仲間のサイトを覗いたりもする。

今朝は何を書こうか?と考えたりもする。通常は書きたいことの方が多く、一気に書いてしまうことの方が多い。

ネタが思い浮かばない時には部屋の書棚を見渡して、過去の記憶をたどったりもする。本のタイトルだけで購入時の記憶が蘇る。その本に興味を惹かれていた頃の記憶だ。本と関わった頃の人、顔、街の姿が蘇る。

当時の声、味、香り、雑踏、映像が走馬灯の様に脳裏を駆け巡る。記憶とは有難いものだ。いつまでも当時のままだ。最近の記憶は記憶に残らないが、20代から30代にかけての記憶は特に大きく残っている。

懐かしさのあまり、グーグルで過去の記憶の地を住所入力する。東京は多くの場合、変わっていた。大学、下宿、年賀状住所、それでも現在の様子が飛び込んで来る。少し楽しめている。階下に降りて昔のアルバムを開くきっかけになったりもする。

自分だけの記憶ではあるが、写っている友人、知人の記憶にあっても共通項が残っているかもしれない。昔の同窓会、OB会、同期会、案内が時々届くこともある。多くは1回出ればそれで気が済む。年代を重ねた現況は当時の若かりし頃の記憶に勝ることは無いのだ。懐かしさはひと時の邂逅で満たされる。愚老の身での邂逅は幻滅もあり、会わねば良かったと思うことすらあった。

青春時代のアイドルが懐かしのメロデイで出てくる。当時の声、容姿では無い。それなりに体裁を保てている人は良いのだが、幻滅してしまう手も見たりする。

自分で判断しよう。出てゆく場所、会いたいと思う人、場所。立場。相手がどう思うかを考えることも大切だ。

「40年ぶりでの再会」などと言って幼少期に家を出た人が「許してくれ」などと言って残した家族に涙の再会を果たす場面もあった。家族は再会に応じてくれてはいたが、「許してくれ」の言葉には「同意しなかった」

個人の思いは同じ思いで相手に伝わるとは限らない。多くの思いを振り返り、考えさせてくれる一坪城=小生の世界です。


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