惨敗の責任は総理大臣の自分にある。とした野田総理は潔かった。
人選のミスがけっこうあったが、最大の人選ミスは田中眞紀子の登用だろう。
衆議院の任期まで解散はすべきでない、他人の意見を一切聞かないと野田首相を批判した。
他の政治家に比べて単なる「悪口」や人格への「中傷」が際立って多い政治家だ。
小泉内閣時代に首相自ら不適任と認めて解任された外相ポスト。文部科学大臣での突然の審議会判断を覆す暴れん坊ぶり。ハマコーのちゃぶ台返しみたいな横暴ぶりだった。
新潟5区で3位に落ちた責任は首相にあるような言い方もした。自分の責任なのですよ。選挙民は眞紀子に失望したのです。
野田首相自身眞紀子の任命責任を取らされた。13閣僚のうち、8閣僚が落選。これは確かに任命責任を取らねばならない。人選は政治家にとって最も重要な判断のひとつだ。
民主党は公約をほとんど果たせなかった。選挙民が民主党に反旗を翻した大きな理由だろう。沖縄をめぐる鳩山の最低でも県外発言も後々まで影響があった。国防問題でも自民党時代に起きなかった弱腰外交に批判が集まった。来年の参議院選挙でも大きく議席を減らすだろう。
何故ここまで極端に民主党は議席を失ったか。
国民(主権者)の声に応えていなかったことが最大理由だろう。民主党に従来投票していた多くの有権者が自民党に投じた。民意に答えた政策に力を発揮できなかった。
迷走、混迷、不信、閣僚辞任劇、米国との信頼関係の亀裂。
主権者は失望したのだ。多くの原因は人選にあった。
鳩山、管に比べれば野田はまだましだった。だがしかし、景気の悪化、デフレを改善できなかった。「時計の針を戻すのか」の言葉も心に届かなかった。
庶民は我慢できない状況だった。自民党に針を戻したかった。それが国民の民意だった。
早く民意を知り、対応すべきだった。されど、できなかった。のだろう。