国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

3カードモンテ(続々々々々々々々々々々々)

2006-04-09 00:18:14 | 3カードモンテ
【笑う象のトリック(THE LAUGHING ELEPHANT)】
前回、「いわゆる絵パケでモンテって珍しいですね」などと書いたら、二つも見つかりました。悪いことはできませんね(←微妙に違う)。しかも、一つは、以前、紹介した「続マーチン・ガードナー・マジックの全て」」に入っていました。

絵パケだから気づかなかったよ_| ̄|○

えーと、このモンテはタネがばれます。まず、ばれます。ほぼ、ばれます。「へぇ」と言っていただければ、良い反応です。なので、笑いを取るのに使いましょう。本気でモンテとしてやるのは、避けた方が良いかもしれません。私のやり方が下手なせいもあるんでしょうが。なお、私は松田さんが模写したものをいただき(強奪し?)、使用しています。感謝しています。ほんとです。

【キャッチ・ザ・キャット】
二川滋夫考案。マジックハウスで購入。絵パケですが、正確には3カードモンテではないですな。白紙のカードに猫のカードが現れ、その後、猫のカードは意外なところに意外な現象がおきてから、出現するという流れの手品。一応、猫がどこにいるかを尋ねるから、モンテといえなくはない。つか、言ってしまへ。
サブタイトルに「もうコレでイイッ!!」とあるように色々と成長していた手順のようで、故片倉雄一氏から刺激を受けて完成させた手順だそうです。私が持っているのは大型のカードで、ちょっと扱いづらいところもありますが、絵パケって絵本みたいに演じられるので好きです。


【VIRGINIA CITY SHUFFLE】
Louis Falanga考案。Mike Maxwell著。あまり特殊なカードは必要としないので、自作も可能です。クライマックス後はとてもクリーン。部分的にばれるかもしれないけど。まあ、全体のタネやら、技法までは普通の人には分からないはずです。
実はこんな作品があるとは知らなかったのですが、インターネットで検索していたら、見つかりました。知り合いに尋ねまわり、やっと、原著を持っていた方を見つけました。しかも、その持ち主の方は、その場で訳しながら、実演までしてくださいました。検索後にイメージしていたのと違っていて、単純なマジックではなかったです。てっきり、基本的な技法を多用するんだろうと思っていましたが、やや難度の高い技法を用いることで、非常にフェアに見せることができています。実演をしてくださった方に感謝。まだ、日本語に翻訳されていないらしいのですが、サイドウォークシャッフル好きなら、ぜひともやりたい一品でしょう。

教訓:情報収集は検索後に足を使へ。

【ラスベガスモンテ】
かつてトリックスで売っていたらしい商品。上の作品のあとに紹介しているのには、理由がある(かも)。かなり、コミカルなマジック。「このマジックは演出上、セリフが重要です」と日本語版の解説書にあるように演出がポイント。演者のキャラクターによるのでしょうが、わかりやすい現象にするためには、ラスベガスでひっかけられたキャクターになりきってやってみるのが良いでしょう。



【MISSIPPI MONTE】
ニック・トロスト考案。マジックハウスで購入。翻訳:二川滋夫。メジャーなモンテマジックのいいところを集めたモンテ。しかも、易しくできる。さすが、ニック・トロストですね。あの組み合わせに一枚足したことで、表現の幅が増えています。

あ。あのモンテから一枚減らしたとも解釈できるな…。



【地名系モンテと演出について】

そもそも3カードモンテとは、いかさまギャンブルを手品にするわけです。だから、ギャンブルとして見せることで、観客に本気で当てさせるような、挑戦的な演出は(手品として)望ましいことではないと考えていますし、考えている人も多いはずです。なにせ、観客が本気であてようとすると裏をかこうとしたり、カードを見る目が不必要なくらい真剣になったりして、演じにくくなる場合がありますから。

その場合、体験談を話していくという演出はいいと思います。演者がギャンブルに引っかかったという演出にすると、間抜けなのは演者であって、観客ではないということになり、観客に当たらないというストレスを減らすことにつながるでしょう。
また、伝聞形式でも、同様の期待が持てます。

そう考えると、「地名+モンテ」という商品が多いのも頷けます。「(地名)でこんなことがあったんです」という体験談の設定がしやすいですよね。あるいは、「(地名)では、こんなモンテ(ギャンブル)が行われているが、ご存知ですか」などという噂話の設定もしやすいでしょう。

タイトルの傾向から、演出の傾向が導き出せるもんですね。

最近、実演しているのが、「VIRGINIA CITY SHUFFLE」「ラスベガスモンテ」なので、ふと、愚考しました。


☆予告☆
次はジプシーで行くっす。毛色が違うんで別にすることにしました。


・・・・・・・・・・・・・・4月9日追加・・・・・・・・・・・・・・・・

【スリーカードモンテ】
演技・解説;渋谷慶太。マジックファンタジア制作。購入もマジックファンタジア。マジック入門シリーズの中の一作です。DVDによって解説されているので、本だとどうもと思っている人にいいですよね。基本的なスリーカードモンテから、いわゆる「究極のスリーカードモンテ」までを解説しています。ギミックカードもついて2100円はお得。渋谷師が自分なりに工夫されたであろう部分もあり、入門者で3カードモンテをやる人には最適でしょう。ここで紹介されている技法やルーティーンをしっておけば、基本についてはまったく問題がないです。

私としては「サロンスリーカードモンテ」がお勧め。ちょっとしたパーティーでも演じることが可能なモンテですが、ビジュアルなラストが好きなマジックです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする