Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

【読了】 トワイライト 重松清

2011年03月11日 | 読書

今は過去となった2001年が舞台
過疎となった多摩ニュータウンと思しきところで
ふとしたきっかけから
小学校の校庭に埋めたタイムカプセルをあける
ために同窓会がひらかれた

夜空ノムコウという曲があり、その歌詞に
「あのころの未来にぼくらは立っているのかなぁ
全てが思うほどうまくはいかないみたいだ」
とある

70年代は大阪万博、その象徴は「太陽の塔」
21世紀になった今、太陽の塔は永久保存され
何もなくなった万博の跡地にポツンと立っている

太陽の塔には顔が3つある
背面に黒い「過去の顔」
正面中段に「現在の顔」
塔の頂上に「未来の顔」

岡本太郎は「未来の顔」を金色の丸顔と表現したが
「現在の顔」は苦痛に歪んでいるかのように見える
いつの時代も「輝く未来」は「苦しい現実」になるのだろうか

人類の進歩と調和、そう唱えてから40年前経った
パソコン・インターネット・電気自動車・・・・・
画期的な発明は人類を進歩させたのだろう
ただ、それで幸せになったという実感がないのは
どういうことだろう

久しぶりに高さ65mの巨大なオブジェが見たくなった

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【読了】 いろいろ

2011年03月01日 | 読書

少々ブログの更新をさぼっている間にも本は読み続けている
すっかりBOの100円コーナー専門ではあるが・・・

この間、はまっていたのが今をときめく奥田英朗
たまたま手に取った「東京物語」が面白かったことから
その名も知らぬまま「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」と
怪医伊良部先生のシリーズに進んだ
また、「港町食堂」など軽いものまでかばんに入れていたし
山本一力も続けている

その中で読了したのが西加奈子の「さくら」で、これはなんだか
最後まで一気に読んでしまった
非常に印象に残る小説だった

脚本家山田太一の「見えない暗闇」も読了
「異人たちの夏」以来、氏の作品はもともと大好きで見つけては
読んでいた

日々、糊口の要からヒトをだまし、ヒトに媚びて、モノを売りつけ
ていく仕事には閉口するばかりで、本のすきまに逃げ込んでいる
ときだけが自分を取り戻せる時間だ




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