My Audio Life (趣味のオーディオ)

真空管オーディオを中心に、私のオーディオチューンアップについて書いています。最近はPCオーディオにも取り組んでいます。

真空管アンプ(6AS7 PP)の改造

2011-04-23 12:27:11 | 真空管アンプ

昨年の11月の現地の音響展で、2台目の真空管アンプを購入しました。

 7月にKT88を購入したので、今度はちょっと音色の違う球のアンプを買おうと思い、ちょっと珍しい球のものがあったので購入した。

 本来、300Bが欲しかったのですが、良さそうなものが無かったので、300Bにちょっと近い音色と言われて、値段も手頃だったので、これにした。

 球の構成は、

   出力管 6AS7 (6N5PT 曙光 使用) x 4本

   プリ管  ECC88 (6N1 使用) x 2本

         12AX7 (6N2 使用) x 2本

 で、出力 25W x 2 である。

 

300Bを持ってないので、比較はできないが、家で聴いてみたら、KT88とはちょっと違い、非常にクリアーで高音がどこまでも伸びる感じである。

球は、すべて中国管。 道理で手頃な値段のわけだ。 日本円で10万円程度。

この改造を試みた。

<真空管の交換>

・出力管

  ①スベトラーナの6H13Cに交換

    

    音がさらにクリアーになって、硬くなった。 高音が耳につく。 歪っぽさも感じられる。 1本だけ、青光現象も見られた。

  ②RCA製 6AS7  1972年製

     

    現地の古い真空管ばかり扱っている店で買った。2,500円/本。

    以前見たときは珍しいAmperex製があったが、そのときは売れてしまっていたので、仕方なくこれを購入。

    店主曰く、Amperex製がちょっと良いとか。 

    NOSでpairでないため、双極管の特性が揃ってないし、管ごとの特性もばらばら。

    このアンプは、パラレルプッシュプルとなっているので、どうしても、バイアス電流が揃わない。双極の片方を60mAにすると、もう片方は10mAになると言った始末。

    そこで、シングルプッシュプルで使うように配線を変更した。これで、それぞれのバイアス電流を何とか60mA程度で使うようにした。

    この管は、元々バイアスを深くして使うようなので、こんなもんだろう。

    音は、スベトラーナより、艶もあって良い。中域も良く出るようになった。高音のクリアーさは今までどおり。

 

<プリ管の交換>

 ①Baldwin(Sylivania製) 12AX7

    

    オークションで購入。 伝統的なオルガンに使われていたそうだ。音がクリヤーだけど、ちょっとざらつき感がある。

 ②TUNG-SOL 12AX7  新品

    

    特に特徴がない。普通の音。

 ③松下製 12AX7  新品

    

   秋葉原に安価で大量に出ていたので購入。 NHKで使われていた様だ。 音が繊細で優等生。安心して聴ける。 現在使用中。

 ④ECC88

   CDプレーヤー用で持っていたものを使用。

   色々変えてみたが、やっぱりTelefunkenが一番。

   しかし、Telefunken テレフンケンは、CDプレーヤーで使用中なので、こちらは、National製(ムラード設備で生産)を使用中。

 

<カップリングコンデンサの交換>

 ・Odio cap (UK)に交換した。

   やっぱり、カップリングコンデンサは音質に影響する。非常にしっかりした厚い音になる。

   

 

<電解コンデンサの交換>

 ・電解コンデンサをすべて日ケミ製に交換した。容量upも図る。  音が繊細になった。

  

 

<電源の変更>

  ちょっと、セパレーション、音の広がりが足りない様な気がしたので、C電源を左右でブリッジ回路も別々にして分離した。

  B電源は、上の写真にある様に、元々別々。

  確かに、左右の分離が良くなって、音に広がりが出た。

 

<帰還回路にC追加>

  高音がちょっと、歪っぽくて耳障りだったので、帰還回路に、100pFを追加。

  オシロでの波形観測でも、パルスの立ち上がりのリンギングが抑えられた。

  音も聴きやすくなった。 周波数特性も20Khzまでフラット。

 

今は、この状態で聴きながらエージング中です。 

KT88とは、また音の趣が違って、良いです。

 

 

 


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