僕の前世はたぶんオランダ人。

おもしろきこともなき世をおもしろく

文明開化のお湯がする(上諏訪)

2015年04月18日 | ぶらぶらする

ついにやってきました。

信州上諏訪の名湯、

片倉館。

「温泉」「名湯」という言葉からイメージする湯殿

とここはかけ離れた昭和3年の洋風浴場で

まさにテルマエロマエ。

今や世界遺産ともなった富岡製糸場にもゆかりのある

片倉財閥が10世紀初頭にヨーロッパ旅行で感化され

作り上げた文化福祉施設。

いわゆる保養施設というやつだ。

諏訪の春は遅く、

今だ空気も肌寒く

桜も満開。

洋館建築な外観ないかにも大正ロマン。

湯殿はさすがにアップできないが

ステンドグラスからの日差しがたいそう気持ちよく

洗い場で大の字になってウトウトするにはもってこい。

千人風呂はとても千人収まるとは思えないが

ちょっとしたプールのよう。

腰ほどの湯量の中

砂利を踏みながら湯殿を往復すると

足裏が程よく刺激されこれはこれで「乙」。

小一時間お湯を楽しんだら

2階の娯楽室へ行こう。

階段途中の片倉兼太郎。

一貫して洋風建築。

だだっ広い娯楽室。

テルマエロマエ2のもぐらたたきシーンにも使われたのだとか。

残念ながら撮影の余韻は感じられず

早々に後にする。

娯楽室から上に抜けると

展望台になっており

夕日に映える洋館と

諏訪湖に沈む夕日が楽しめる。

昭和初期の保養所がこういった評価をうけるようになった。

ということは

平成のスーパー銭湯もいずれ

ノスタルジイの中で再評価をうける日が来るのだろうか。

大変珍しいコンクリ洋館温泉であった。