kotoba日記                     小久保圭介

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   『風の馬』

2023年06月12日 | 生活詩
   

    『風の馬』




心意気

雨でもいい
冬でもいい
季節はいらぬ


どんな時も
あなたは音を愛している
音を愛するなんてことは
あまり多くはないけれど
一筋の美しさと力で

あなたは音を
十年になって始めてきた

誰も思う
「どうして音までできるのか」
みんなそんなふうに思う
町とそんなところも
バスと電車
歩いてゆく

でも 誰にも分からないことだ
六時間かかっても
体も疲れても
それでもあなたは食べたいのだ
どんな人の音であっても
人の美しさの声の音であっても
怖い音
であっても
あなたはそれを食べたいのです

詩人、八木重吉はいった


 〈 花はなぜ美しいか

   一筋の美しさで

   咲いているからだ  〉



誰であっても何のせいでもない

あなたは音を
体に宿って大きくなっていく

楽しく
嬉しく
強く

あなたは
よかった

これ以上の
音は
ない

音を読むということ
そして
たくさんの音が
新聞の記事や
いろんな人の記事が
どれだけその人は
現せてきたか

お母さんにありがとう

あなたは声にした歳年

という音ほども
あなた自身が全部で
海を響かれる
ということは
人生になる


人生の風を
あなたの音を
自分だけではなく
いろんな人たちへ

海の風や
山の風
町の風
部屋の風に
あなたは
風になってたくさんの人を
音の風になる

どこにあるだろうか

あなたが
聞く音を
それこそが
あなたの
たくさんの風を
吹いているのだ

風はまた
とこかに
つけていくかもしれない

あなたはまた
新しい雲となって
風の雨も
怒りも光も
あなたが
馬の風となって
ずっと吹いている

夏でもいい
汗でもいい
季節はいらぬ

心意気の
音よ
あなたに
起こせ
あなたの
音の
愛が見える

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