kotoba日記                     小久保圭介

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考えている時がある

2014年12月26日 | 生活

『今日も一日、由彦さんが生き抜く事が大事って教えてくれた。』

これはSNSで書かれていた言葉。
「今日も一日、生き抜く事が大事」。
とても気になる言葉で、
読んでからずっと、
言葉が生き続けている。

由彦さんとは、
朝野由彦さんのこと。

深みを感じている。
命の重さは元より、
生き抜くことが、
「大事」であるということ。
生き抜くとは、
どうゆうことなのか。
「大切に生きる」とも
「一生懸命生きる」とも
書かれず、
「生き抜く」なのだ。

普通に一日を生きても、
それが大事であるともとれるし、
今日の一日は他の一日とは、
取り換えることができないのだから、
会う人や、
見たもの、
考えることや、
思うこと、
その目前にやってくる事物、現象を、
いかに自分の糧とできるだけの思慮があるか、
行動があるか、
言動があるか、
ともとらえられる。

いずれにしても、
深い言葉として、
受け取り、
その意味を、
ハッと、
考えている時がある。







白杖

2014年12月24日 | 生活
クリスマスに24時間やっている、
チャリティラジオ「ミュージックソン」は、
目の不自由な人のために、
「音の鳴る信号機」設置の、
番組です。
名古屋は東海ラジオで、明日の正午までやってまーす。

2011年の8月頃、
目の不自由な人に、
自転車がぶつかって、
白杖が折られ、
自転車はそのまま行ってしまった、
というネット記事を読み、
怒りを込めて、
『白杖』という詩を書きました。
以下です。


杖の大事さ
路上を打つ音
杖の先で確かめ、歩く
闇に道を作って歩んでゆく
その集中力の高さ
音に耳を傾け
風のゆくえを感じ取り
杖の先で石の有無を確かめ歩む
足裏で地面の凹凸を確かめ
歩数を数え
注意を促す人の声に驚き
杖を持つ手じゃないほうの手で
鞄を掴んで歩む
白杖と書いてはくじょうと読む
地下鉄階段を下りる時
手すりにつかまる
その始点には点字
地下鉄エレベータに乗る時
ボタンに点字
切符を買う時
そこに点字
誰も通らない黄色の点字ブロック
無駄だと本当に思っているのか馬鹿野郎
自転車置くな馬鹿野郎
見えぬ先の杖ではないか
風は味方
音は味方
足裏は味方
杖は
白杖は
誰もが判るように白く塗られ
夜でも判る
白杖を持つ手は利き手の右手
だから左手であなたの肩を
あなたの腕を掴みたい
一人でも歩けるけれど
できれば添ってくれればありがたい
とは言えないので
わたしは歩む
白杖で先を調べて
慎重に、歩む
歩数を数え
道なき闇に
道を作って
前へ
前へと
進んでゆく   



2014年12月22日 | 生活

「外は寒いですか」
「いいえ」と答えた
重ねて
「風が吹く場所は寒いかもしれません」
その人は
「北風がまともに当たる労働場所について
寒さについて
同意を得るため
訴えた
「ああ そうですよねえ」
だるまストーブの





ギフトの意味

2014年12月20日 | 生活

http://www.1242.com/musicthon2014/


クリスマスの意味とは何か。
去年、胃腸風邪で臥せっていたので、
たまたまこのラジオをネットで聞いていました。
今までクリスマスっていうのは、
誰かに何かをプレゼントされたり、
もらうことばかりのイメージだったけど、
「ギフト」の意味を、去年初めて知った番組。
今年は労働だから聞けないけど、
募金はしようと思います。

私の友達で目が見えない人が二人います。
そんなこともあって、ここでご紹介。

「音の出る信号機を」というチャリティーです。



雨は打つ

2014年12月20日 | 生活
雨は容赦なく
体を打つ
特に
夕方5時ぐらいからは
強い雨だった

カッパを着るタイミングを逃したので
防寒具がカッパ代わりになった
それでも
たくさん着込んでいるので
大丈夫

覚えているだろうか
こないだの雨
あの時は
冷たい雨だった
今日の雨は
強く打つけれど
冷たくはない

ヘッドライトや
投光器で
雨粒を見ることができる
濡れた人の姿に
雨を見ることができる

さすがに帰宅して
すぐにお風呂に入って
体を温めた

風が吹く
音を出して 吹く

今日も忙しかったのだけれど
汗をかくほど
息があがるほど
雨の中
駆けていたのだ
忙しさも
悪くない

雨が打つ
そこで初めて
雨と体の接触があり
「雨が降っている」
と堂々 言えるのだ



木や緑

2014年12月19日 | 生活
山に道を作る人
杭を打ち
階段を作っている

他の人たちは
頂上の木に
ロープをしばり
それを伝って
急斜面を降りてくる
雪山になった山を
二人降りてきた

春になれば
夏になれば
山は緑がたくさんになって
鳥も来るだろう
風で枝がしなり
葉が騒ぐ音が聞こえるだろう
それを山の脇の人たちは
聞くだろう

えぐられた山肌に
草が生え
鳥が落とした糞の中の種が芽吹き
いずれ木になるのだろう
計り知れない生態系ができ
枯れ葉は土の養分になって
盛んになる生命
水が流れ
虫が寄り
鳥が来て
種を落とし
あらゆる循環の中で
奪い合いの命たちの必死を
優雅に
人は見るだろう
階段で立ち止まって

それでも緑は人にやさしい
二酸化炭素を緑は吸い
酸素を出してくれる

元気のない時は
花の元にいると良いらしい
花はすごい力で咲いているので
その力がもらえるのだそうだ

木は
緑は
人にやさしい

人は
木や
緑に
やさしくできるだろうか
この手で
幹や葉を撫でることが
できるだろうか
思うことができるだろうか





積雪

2014年12月18日 | 生活
積雪

地下鉄に乗っている人
新聞紙にスコップを包み
胸で抱えていた

雪降れば
音楽はいらず
すでにイメージは豊饒である

雪かき
一時間もやると
疲れてくる
しゃがんで
素手で雪をつかみ
両手でつかみ
その冷たさ
やわらかさを
体に得る

山、
雪山になる

「青空」という言葉をかけられ
見ると空に青
「青空」と応えた

帰りの地下鉄
気まぐれに
連結部分にまたがって
乗っていた
その揺れ
鉄板と鉄板が重なって
それが動いているのを見る
シートが伸びたり皺(しわ)になったり
動いているのを見る
車両と車両が
ここで繋がっている
繋がっているところは
動いている




背中に温泉

2014年12月17日 | 生活
昨日の雨は
終日降り
午後三時は強く降り
「冷たい雨だ」と
誰かがストーブの前に来て
呟いた
「冷たい雨だ」
という言葉が
良いと思ったのは
天候の具合を
正確に言ってみせたから

今日の寒さは
昨日までとは違う寒さ

背にカイロを貼るだけで
気持ち穏やか
背中は温泉

夜になると
9時半に
予報より早く
名古屋でも
雪が降り出した

部屋の灯りを消して
窓の外を見る
明日は積もる
ああ
積もる

風が鳴る
昨日も今日も
一昨日も風は鳴った
ひゅう
という
窓を鳴らすほどの
風が吹く
やれ
夜の外は寒いだろう

労働からの帰り道
信号待ちをしていたら
堀川の上空を
白い鳥の群が
西へ向かった
黒い空だったので
鳥の白は映えた


降る
降り出し

鳴る

雪は良い
美しい

朝 気になったのは
公園の脇に停まった救急車
ホームレスだろうか
この寒さ
布団重ねても
寒かろう
何億というお金を持つ人がいて
千円を持たぬ人がいて
床暖房の家で眠り
冷えて固くなった土の上で
眠る人がいる

同じ人間
同じ
人間

人権週間というものがあるらしい
地下鉄の広告で見た
誰がその具体を想像する
スマホを見ているだけじゃないか
啓発にもならぬなら
その週間だけ
本当に平等に
人、みな、等しく
寒さと飢えの苦しみ痛み
または豊饒のさみしさを
人、みな、等しく知るがいい
そしてみな
また自分の生活に戻る
「やっぱり家が落ち着くねえ」
って言いやがれ。



朝は眠る

2014年12月16日 | 生活
地下鉄の座席の前に
肌黒き人 眠る
なれぬ異国の疲れか
朝だからだろうか
きれいな寝顔
アフリカの人だろうか

きっと文化がまったく違うから
笑顔やダンスや家族
自然や太陽のことは
生活に根付いているんだろうな



気になる言葉

2014年12月14日 | 音楽
 
    


昨夜は、寒い道を歩いて、
名古屋は『ぱんとまいむ』へ、
金森幸介さんの歌を聞きにいきました。
ブレスが多い歌唱法を目前で見学し、
悲しみ、
を歌う人でした。
めちゃくちゃかっこいい歌手でした。


2曲、気になる歌詞があって、
裏の駐車場でライブ後、
金森さんに会いにゆき、
2曲の曲名を訊きました。
『地平線』と『たとえば』
という曲名でした。

『たとえば』の歌いだしは、
こんな歌詞です。



  言葉はすぐに 嘘を目指すから
  ぼくらは時々 黙ったほうがいい
  心は遅れて「違う」と叫ぶから
  僕らはきっと 黙ったほうがいい







選挙

2014年12月12日 | 生活



12月1日 雨

雨の中、
カラスが
電柱のてっぺんにいて
羽が濡れていた
それでもまわりを
見まわしていた
きれいな黒い色



蕪(かぶ)を持った女性が
北へ向かった

12月4日 雨

転唐ニは
まっすぐ立っているはずの人間が
バランスを崩して
唐黷驍アと

転唐ニは
思いがけない時
瞬時に起こり
不思議だけれど
すぐに立ち直って歩こうとする
おそらく
敵に襲われないための
体勢に戻る
そんな遺伝子

転唐ニは
痛み
血豆ができ
声をかけられ
「大丈夫です」
と即答し
翌日
体の何か所かが痛み
膝小僧が擦りむけていたことに気づくこと
辛抱してお風呂に入ること

転唐ニは
もっと大きな転唐フ予兆であり
注意することで災いを
回避できる暗示

転唐ニは
二足歩行になった人間が
その脳の大きさといい
存在の愚かさに
気がつくこと

転唐ニは
滑稽の極み
数年に一度あるかないかの
カーニバル

12月6日

雪が降る
みぞれになる
雪になる
雨になる

12月8日

木は良いなあ
木にカラスがとまって
鳴き始めた
二種類の鳴き方を
使い分けている

木は小さな山にあって
てっぺん近くに
カラスの巣がある

カラス二羽
ごみ集積所から
餌をくわえ
南へ向かった、陽光

男二人が
野に入った

夜になる
屋外で
子供の声がする
「ばいばい」
と大声で何度も叫んでいる
今生の別れの如く
その声は真剣であり
夜の
見えぬ美しい景になる


12月10日

寒き朝
窓の外
元スーパーであった
たくさんの食材を買った

元スーパーであった
解体作業が進み
年内には更地になるという
建築
そして
解体


わたしが立っているところには
何があったのだろう

立っている場所が道ならば
おそらく
以前も道であった
人が行き交った道であった

12月11日

グレイで
雨雲の中へ
ジェット機が入っていって
消えた
北へ

午後2時
陽光と青空が南に見え
対面する北を見学
虹ができそうだった
色彩は確認した

雨あがりは
虹を見ようと
空を見る
空を
見る

12月12日

夢ばかり見る

坂道を自転車がやってくる
苦労のペダルを踏んで
南へ向かうのは
女性だった
坂を下った時
幸せのペダルを踏むだろうか
いや
彼女は平たんな道になっても
辛いペダルを踏んでいる
前へ前へと
踏んでいる

緑の道に入った時
初めて笑ったように自分で思え
彼女の足は
幸福のペダルを踏んでいる
前へ前へと









その日

2014年12月07日 | 生活



私の地区の投票所は
小学校です
歩道橋を渡り
銀杏の実が落ちたあとの
並木を通って
校門を入り
校舎に沿って
水飲み場の横を通り
校舎に入って
車椅子用のスロープと階段があり
スロープを選んで
歩いてみます
選挙の日付が書いてある
ハガキを係の人に渡します


帰り道
入れても入れなくても
同じだけど
と思うのです

でも
今月の14日は
今まで選挙に行ったことがない人が
近くの小学校の校門を
入って
「ああ、懐かしい」
と思って
投票してもおんなじだよ
って思っても
行ってくれたら
「初めて選挙行った 寒かった」
と誰かがメールしていたら
と思います