kotoba日記                     小久保圭介

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風路

2016年02月29日 | 生活
花粉は山から
風に乗って
空 高きところ
瞬時にできる風路

移動する

風路は
はじめ
低き空の
木と木の間の
狭い
杉の集落
寄りあうように
それは
路地

ほどなく
杉山を離れ
中空あたり
ほんわりと
花粉は
小路の一つに乗って
ゆるりゆるりと
舞ってゆく

小路と小路が合わさって
大きな風路ができたので
花粉はその
風の大路に乗って
やってくる

大路は消滅し
小路になって
しまいには
また
路地

花粉風
小さなビルとビルの
間を
吹いてくる

路地
小路
大路

空道
風道

風は
瞬時に
道を作る
そして
消える






定型について

2016年02月28日 | 生活
定型ということを
再考していた
スーパーで買いものをしながら

定型をこわそうと
不定形をめざす
とろこが
不定形とは
文字通り
定型を土台にしている以上
定型から離れることができない

常識は大事だ
生活者である以上
常識は大事だ
お金が大事だ
生活者である以上
お金が大事だ

「お金なんて」
という言葉がある
お金ではない価値観を
持つ人がいる
それは
お金以外の価値観である以上
お金から離れることはできない

アナーキー
反逆

定型を破り
不定形となって
それが常盤となるとき
不定形であったものは
それ自体
定型になっている
という逆説が生じる
そこがミソ

だから
常に変わらなければ
子供がすぐに何かに飽きるように
子供がわけのわからない言葉を言うように
そして忘れるように
そのような姿勢が大切
と書くと
すでに頭でっかち

あらゆる因習から逃れよ
という
武満徹の本の題があり
結局
逃げ切るしか方法はないのだろうか

答えはノウ

逃げ切ることも
定型を破ろうと
思ったこともない
人物が
一人いた

誰の影響も受けず
全速力で37歳で終えた
東北は花巻の男
宮澤賢治
彼は
おそらく
地球人ではなかった


春の寄り道

2016年02月27日 | 生活
夕の帰路
通ったことがない
道を
自転車で行ってみる

久しぶりにお堀の脇を
通ってみようと
ここも通ったことがない
川沿いの路地を入り
お堀の景を
自転車停めて

白鳥
大きな鯉
広い水面
知らぬ間に
ここは
一方通行になったのだ

どんどん進んで
暗くなりはじめたけれど
北上してくるカモ5羽
南下してくるカモ数羽
その中間まで行って
彼らはどうするのか
川の上から
見ていた
雨が降りだして
隣でカラスが欄干に
とまっている
横の桜の木のてっぺんで
雀が3羽
声を出している

カモたちは合流し
北上したカモは
戻っていった
南下したカモは
合流したところで
水の流れに
身を任せていた

カラスに雀にカモ
鳥たちに囲まれ
雨が気になりだしたので
帰った
振り向くと
やはり
カラスと目が合った

鳥たちは凄い
飛ぶし
泳ぐし
潜っているのもいた

こんな快楽
楽しませていただいた

さらに良かったのは
ジンチョウゲの香り
匂ってきたので
見つけるのは簡単
花に寄って
鼻を近づけ
匂いを楽しむ

ジンチョウゲの香りがすると
春が来た
という合図

夜は雨が降って
夜半にはあがった





言葉の力

2016年02月26日 | 生活
気落ちしていた朝
あの人は
すれ違いざま
千円の商品券をくれた
気落ちのそぶりは出していなかったのに
ありがとう
というか
このタイミングがすごい
やはり
ありがたい

北野武は
「世界でたくさん飢え死にしてるっていうのにさ、俺なんて映画なんか撮ってるんだもんな」
と書いた

カフカ先生は
「人間、駄目な時、どうするかで決まるんだよ」
と言った

「成功の反対は失敗じゃなくて、挑戦しないこと」
と夭折したアイドルは書いた

震災後
東日本のどこかで誰かがが言った
「私たちが生きている今日は、亡くなった皆さんが生きたかった今日です」

あきらめるな
何も

浄瑠璃寺の住職は言った
「心がけと努力」










泣き語の天才

2016年02月22日 | 生活
・「風邪はやってんな、みんなひいてるわ。俺も風邪ひいた、熱50度ぐらいある」
・「もうパチンコやめるわ」
 「また負けたんかいな」
 「好きな人ができた」
・「はよ帰らんと死んでまうで」
                 山本語録集

チャーハンが食べたくて辛抱できず
帰りは王将で
チャーハンと餃子を食べた

帰宅後、
バタンキュー


雛壇

2016年02月21日 | 生活
風が吹いている
音を出して

冷蔵庫が
音を出している

キーボードをたたく音
がする
言葉を打つたび

耳を澄ます
聞こえる音が
何種類あるか
耳を澄ます
何が聞こえて
何が聞こえていないか

梅が咲いていた
赤い梅
白い梅も

雛壇を見ながら
カフカ先生は
うな重を食べていた
そして
きれいな言葉を
読みたい
壊した言葉は今は結構
古典のような
硬質な言葉を書く作家は
誰がいるのか
と問うた

芭蕉のことを
クラスのほとんどが
作文にしたとき
カフカ先生は
蕪村を作文にして
教師を喜ばせたのだという
へそ曲がりの
偏屈者

雛壇は7段あって
カツを食べながら
振り返っては
見ていた
雛壇の
それ
静かで美しい

川上弘美

カフカ先生の問いには
答えておいた





雨の歌・隆之介君

2016年02月20日 | 生活
終日の雨
幸いなのは
朝の通勤時に
まだ雨が降っていなかったこと
夕方5時半
強風ととにに
雨が強く降って
長靴の中も雨で濡れ
靴下も全部濡れ
けれど
それほど寒くはないのが幸い

雨の粒が
水銀灯や
ヘッドライトで
見えやすくなっていて
空から降る水の不思議に
ペダルを漕いで
目が見ているものは
雨であり
体が濡れているのは
雨であるにしても
わたし
遅くまで労働しても
気は上々で

夜になって
雨はやみ
星空が出ていたので
宇宙に
洗濯物を干した


おめでとう








当たり前じゃない

2016年02月19日 | 生活
当たり前に
生きているけれど
『この世に生まれてきたことは まるで奇蹟のようなもの』
と歌って
強い衝撃を与えた
いとうたかおさん
の歌詞を
思い出していた
歌ってもみて

この世に生まれたきたことは奇蹟です

昨日
津島祐子さん
終える
夫の
藤井貞和さんのことを
パッと思った

‐=

少し夢を見た
そして醒めた



小さな音

2016年02月18日 | 生活
剥きだしの
土の上
山の斜面に立っていた

よい音色(ねいろ)を出すには
以前のような弾き方ではだめだ
小さな音に
注意すること

叩いても
もう大きな音は
出ないんだな

わたしたち
チョコパンの歌を
夜更けまで
歌っていた



言葉の置物

2016年02月17日 | 生活
21歳で夭折
したのだという
彼女の残した
言葉


   成功の反対は、失敗じゃなくて挑戦しないこと


言葉の配列の具合で
こんな素敵なイメージを
作ることができる

言葉は
胸に宿り
誰それにも「こんな言葉があるよ」
と伝えて

彼女は終えたけれど
言葉を残した



重力波

2016年02月15日 | 生活
数日分の
新聞を
まとめて
読む

色めきだったのは
重力波観測成功
の記事
余すことなく
重力波の記事に
読み入って

重力波天文学という
新しい学問の
ジャンルも
できるのだという

皮つきピーナッツ
皮をむいて
薄皮は食し