kotoba日記                     小久保圭介

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風の中にいる常に

2017年09月24日 | 生活
筑前煮を作り
北へ向かい
川を渡り
東へ向かい
坂を降り
北へ向かい
戻って
川を渡り
東へ向かい
南へ向かい
西へ行って
南へ戻る

今日のことが
通り過ぎてゆく
今までのことも
全部
通り過ぎてきたのです
ただ
わたしたち
生きているようでいて
ただ
現象を過ぎているだけ
そこには
何も意味はない
通り過ぎれば
意味がないことが
わかる

連続する時間の中
空間を移動し
わたし自身
現象に過ぎない
自己もない
名前とか
全部でっちあげ
年齢も全部でっちあげ

大気の中
移動すれば
風が起きる
そういうことなのだ





木切り

2017年09月20日 | 生活
おはようございます

カラス
東へ向かい
枝にとまった
そして
西へ向かった

その人は
poesyを
持っていた
意外だった
その声が言いよどむ時
美が出現していた

歩道の落ち葉

見ていた
空は
グレイだった
彼はそこに立ち
ふるさとを思っていた

5軒横並び
全部
牛の肉を売っていた

ねぎを持った男が
東へ行った

街の中にいると
木のフラクタルが
不自然に見えてくる
それは
ビル見の病
しかも木は
風でかすかに
揺れている

ビルの非常階段は
茶色

空海の二つの曼荼羅
物質にとらわれ
精神を忘れている

量子テレメ[テーション
送受信能力
わたしはラジオ
受信して
歌い
話す
それはすべて
電気信号だ

昨日
自転車置き場の
脇にあった
街路樹が
切られていた
むき出しになった年輪
その肌色
台風の風で
その木は傾き
だから切られた

街路樹は
根が上に張らないように
硬い鉄の輪っかで
抑えられ
しかも下にも
横にも伸びないように
コンクリートで固められている
それでも生きているのだ
人の目を癒すため

本当は密林に生きていた
連行されて
街に植えられた
名札をつけられた
そして切られた

人は思う
切株から新芽が出ることを
冗談じゃない
人の都合で
木は生きているんじゃない
木は自分のために
生きている

いつか本当に
木と話せる日が
来るかもしれない
その時は
謝罪しかない
わたしが悪かった


道に迷っている
二人の人を思う
彼らがこの空の下にいる
それだけで
十分安らぐ

社会という檻の中
百合を持った老人が
西へ向かった




森越歩

2017年09月19日 | 生活
森を超え
街まで歩く
30分の歩行
歩が速くなったのか
労働場で
汗をかいたTシャツを着替え

街路樹の根本に
生えている

陽に照らされ
揺れている

街の音楽が流れている
その中を
あの人は歩いてゆく
痩せながら
仕事探しの
ただの雑誌4冊まるめて

echo
鳴る

ベゴニア
くたびれ

トランス

えんもゆかりもない

ゆかりは
「所縁」
と書くと知った



言葉の毒と言葉の愛

2017年09月18日 | 生活
台風一過の朝
公園の横を歩いていると
ぎんなんの実が
猛烈な風で落ちていた
大きな枝がたくさん折れ
歩道に散乱していた
枝をよけて
自転車を押し
歩いてゆく

昨夜までの強い波
昨夜
風が音を出して
吹き始めると
強い波
吹っ飛んだ
台風が
全部持っていった

「ああ良い風」
と言うので
わたしも
そう思う

言葉は
簡単に傷つける

通じない心
陽だまり
判ってもらおうと思ったのが
間違いだった
ふらふらする

どこに行っても
癒されない


ふらふらする

もう言葉なんかなくなればいいよ
全部言葉だよ
原因は

風よ

台風18号

2017年09月17日 | 生活
台風が来ますよ
と草木に話しかけ
そうか知ってるよね
と我が身の無知を知る

台風が来るというので
早めに洗濯をしたけれど
風も雨もまったく来ず
曇天空があるだけだった

今日も懲りずに
たくさん歩く
空を見て
傘を持たずに

今日は暑く
歩いたあとは
シャツを着替えた

夕方
獣道を歩いていたら
老人が
川面に
網をかけていた
座って
獲物が網に入るのを
じっと待っていた
黙って
通り過ぎた

夜の八時になったら
風が鳴りだした
今は十時
外で風が鳴っている



弥勒山

2017年09月14日 | 生活
ワカメ

サツマイモ
バナナ
納豆の朝食

弥勒山に登ると言う
良い笑顔を出して
その人は言った
こんないい朝
歩いてゆくと
花が見えてきた
快適な散歩

足つぼ板を頂く
踏めば都の愉楽

地面のすぐ上に
雲ができて
消える

夕暮れ
灯りがともった教会の
ドアをあけ
二人の女の子が
踊るように
入っていった



本当に歩いている

2017年09月13日 | 生活
ミヨリの森への散歩道
緑の下を
朝に歩くということ

黄色
オレンジ
青の
靴下を

道路に
丸い陽だまり
たくさん

帰り道
懐かしい道を探して歩く
見つけた道
ずっと前
この道を
毎日歩いていた
建物はそのままで
まわりは変わった
サンジョリーという店も
もちろん
ない

でも
この道を
確かに歩いていたのだ
どれだけの
物語が生まれたのだろう
ここを往来する時
わたしの中の
ギターが鳴って
歌は確実に届けられた
あの歌は生きていた
本当に生き物のように
たくさんの歌が息をしていた

それはこの道があってこそ
この道を歩いていたからこそなのだ

そして今
わたしは
歩く
比喩ではなく
本当に歩いている