kotoba日記                     小久保圭介

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枯葉がいっぱい

2017年11月30日 | 生活
斜面に座って
コーヒーと
バナナ

黄色い
枯葉が
いっぱい
葉の上に葉
黄色
いっぱい


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雀の庭

2017年11月29日 | 生活
あらかわさん

小雨

和菓子屋の裏庭
雀が
たくさん

カラスが電線を揺らすと
赤い実が落ちてきて
道路に
音を立てて
散らばる


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朝に歌

2017年11月28日 | 生活
違う道を
通って
朝に歌


路地


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紀州からの風

2017年11月27日 | 生活
昨日は
夕方の6時に寝た
今朝6時に起きた
12時間睡眠
おかげで
陽気


社の上を飛ぶ
日陰と日なた

榊を持った男が
西へ向かった

紀州から吹く
赤い風たち

500円硬貨を
5円玉に両替

箱の中に
ひじき
ぎんなん
かぼちゃ

早く寝る

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早めのパブロン

2017年11月26日 | 生活
スーパーで食材を買って
自転車に乗って
帰る時
ふいにやってくる
いつもの
めまい

帰って
すぐに眠り
目覚めると
めまいは消えていた

友から電話があり
お好み焼きと
大判焼きをごちそうになった

早めのパブロン
どうして
早めに飲むと
効くんだろう



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釣り鐘

2017年11月25日 | 生活
茶色の家の
屋上に
釣り鐘を
発見


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空が青い

2017年11月24日 | 生活
空から
風が吹いている

ずいぶん
低いところを
雲が動いている
高いところも
雲が動いている
大きさや
速度は違えど
それぞれの雲は
それぞれの時間を
動いている

風と白い鳥
東へ向かった
太陽の方へ

空が青い


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陽が昇る方へ

2017年11月23日 | 生活
その人は
隣に
座った

何か話していた
あたたかいものを
感じた

東に行く
と言ったら
陽が昇る方だね
と言った


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しんと整え

2017年11月22日 | 生活
一階は寒い
二階は温かい
寒い空気は下へ
温かい空気は上へ

だから冬になったら
二階で眠る
もう一つの部屋でも
眠れるように
何年ぶりかで
倉庫と化した部屋を片付け
真新しい敷布団をはじめ
寝具を運び
部屋の角に
植物を置く

借りたギターを置いて
温風ヒーターを置く
模様替えを
一切しなくなったのは
いつからだろう
このように
必要に応じて
家具を置きかえる

しん

整った部屋は
人を待っている
見ているだけで
部屋が正座して
凛としている

必要なものしかない部屋は
どこの家でも
美しい


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息をしている

2017年11月21日 | 生活
静かにしている
静か

している

古い友と
シュウマイを食べて
静かにしている
ほっと息を出し
息を吸う

息をしていれば
それでいい
あとはいらない



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黄色い花

2017年11月20日 | 生活
耳鳴り
ゆらぎ
ゼラニウム

人の声が聞こえぬほど
おおきな音で
耳鳴る時
ゆらぎは大きく
足で踏ん張り
立っている

黄色い花に
赤い実

きこえる
みえる
きこえる
かんじる

黄色い花
揺れている
風に
でも
花が自分で体を
揺らしているように
思えてならない
不思議な感覚
奇妙で
気がつくと
わたし
黄色い花を
ずっと見ていた
大きな耳鳴りの中で
揺らぎの中で
ずっと見ていた

今日は
早く寝よう
脳のため



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肉どんぶり

2017年11月19日 | 生活
肉どんぶりを
食べている

庶民の慣れ親しんだ
牛丼とはちがう
肉どんぶり
おいしい
と言う

長い年月
肉どんぶりは
その人の手によって
作られてきたはずだった
けれど
何故

わたしが
その手でつくられた
肉どんぶりを食べているのだろう
そんなことは一切思ってはいない

さあどうぞ

出されたものを
食べるだけだ

食べて寝る
それが基本
と言われたのは
もう何十年も前だった

わたしは
肉どんぶりを
食べている
窓の外は寒いだろうに
わたしの体は
肉どんぶりで
温かくなっている

食べるものがなく
8億500万人
9人に1人が餓えている
この星の上で
わたしは
9人の中の8人の代表として
当然のようなツラをして
肉どんぶりを
食べている



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たまねぎ

2017年11月18日 | 生活
雨の降る
池の近くを

歩いていると
美しい色の
小鳥がいた


艶やかな羽根

たまねぎとねぎを買って
帰ってきた

オレンジ色のネットに入った
たまねぎを
ベランダに吊るした
小ぶりのたまねぎは
西の空に
ぶら下がって
風が吹いても
揺れなかった


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言葉が発生した場所

2017年11月17日 | 生活
この町には
過去があった
池には亀がいたし
屋根は青かった

公園の真ん中に
一本の木があって
昼夜


ベンチに座って
木を見ていた

どれだけの無駄な時間を過ごそうと
何も無駄じゃなかったかもしれない

この路地に
何かを感じる
細い路地には
人の気配や
所作の記憶が
重なって
空間に
たくさんの言葉を
残している
それを読むだけ
簡単なこと
わたしは見える
空間に書かれてある言葉を

神社を背にして
陽光

草餅
花饅頭

塩道だったならば
あそこらへんは
そう古くない過去
海だった

西に雲
公園に行き
ごはんを食べた
小説を書いてさえいれば
神様に怒られないと思うのだ
ここにいれば
それがわかる

時は
ゆるやかに


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想起する中上健次

2017年11月16日 | 生活
大きな虹が
朝の空に出ていた
それを見ていた

くもり空の中
小さな晴を探していた

菊の道
懐かしい暗渠
その家
茶色のトタンでできた


トタンの茶
陽光の中に降る
小雨
老婆
南天の赤い実

まるで
中上健次の
言葉の世界


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