kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

志賀公園

2016年03月31日 | 生活
春になったので
室内のアロエを
ベランダに出した
じりじりと
暑い夏がやってくる

志賀公園の
しだれ桜
公園は花見の人で
いっぱいで
平日の昼間
花の下
お弁当を食べたり
寝転んだり
お酒も飲んでいるだろう
話して
笑って
黙って
ひらひら
桜の花びら
退屈な日常に
ひらひら
桜の花びら
スマホで写真を撮って
笑って
そして
みんな
ひらひら
忘れてゆく

それでも
桜は一年に一度
圧涛Iに
開花して
春の証として
人々をほころばせる

  花はなぜ
  うつくしいか
  ひとすじの気持ちで
  咲いているから

と八木重吉は書いた
八木重吉のひとすじとは
信仰であった

  かみさま
  かみさま
  かみさま

と三行の詩を書いた


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夢見る

2016年03月30日 | 生活
夢を見るのは
ただだから

夢は言葉
言葉は夢

桜の木の下に
紫色の花

あやめ
かきつばた
しょうぶ

の見分けがつかない

幼稚園の時
あやめ組だった
うめ組だった
だから
あやめの紫や形状を知っている
ただ
それが
かきつばただったら
しょうぶだったら
と思
三種の違いを
幼稚園で知っていたら

植物学者
伊藤圭介の名を
父は拝借し
わたしにつけた

三種の違いを言えるよう

夢を見る
ただだから

「気候が良くなったら 気分が晴れる うれしくなるねえ」
と山本さんが
言った

夢を見る
夢想する
果てはない




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花見

2016年03月29日 | 生活
帰り道
川沿いの桜

ちょっと寄り道

橋を渡り
自転車を停め
公園の中
人はいない
桜の花の下
見あげて
色と旺盛を
浴び

一日のほんの
数分
桜の花の
勢いを味わう
そんな幸せ



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言葉は朝に生まれる

2016年03月26日 | 生活
朝の4時に起き
ごはんに卵をかけて
食う
お弁当は作って
自転車を漕ぐ

朝の5時から労働なんて
と思っていると
ふいに
朝の美しさ
それは
まだ暗い道
まもなく芽吹く
桜の木に
草たちに
「おはよう おはよう」
と声をかけながら
労働場に向かう

この静けさ
この暗さ
この寒さ
覚えがある
ずっと以前
夜勤で帰宅した
タクシーで帰った
あの早朝
追憶である

朝は良い
すがすがしい
バタバタとしている間に
夜は明け
空は白く青く
のぼってくる陽の金が
ビル壁に
道路に
窓に
反射している

朝は良い
生命の始まりを
実感できる
草草と
ともに


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ミツバチがいなくなる

2016年03月25日 | 生活
数年前
花屋に行って
虫よけの薬を買おうとした
まてよ
と思って

その殺虫剤
土に沁み込ませるもの
だったら
「だったら、この土を植物が根から吸収して、葉や花にとまったミツバチや蝶、アリはみんな薬を吸って、食物連鎖の中で、死に絶えてゆくのですか」
と訊くと
「そうですね」
と言う
買うのはやめ
身近の草花のためだけのために
殺虫剤を使ってはいけない
見えないところで
死に絶えてゆく虫たち



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ありがとう

2016年03月23日 | 生活
歩道橋を渡った
教会をめざして

額に汗をかいていた
いつだったか
息をきらして
胸に手を当てていた

人の美しいしぐさは
それぞれであって
実は本人は
気がついてはいない
意識すれば
もう美しくはなくなるかもしれない

太陽は金色に輝き
銀色の鎖は
陽光の中で
揺れてはいなかった
とまっていた

懐かしい街を見ながら
歩いてゆく
長い横断歩道は青
けれど
走ることはない
その必要もない

帰り際
気が入った

目に見えない世界の中
体半分
入れては出して
「違和感の中を歩いてきた」
とこの世に生まれてきた経過
いつだったか
同僚に手相を見てもらった時
彼は見事に文字通り
のけぞった
「あんた小説書くはずだわ 宇宙人だ」
と言われたこと

空に声を発してみたい
それを見てみたい
川に声を発してみたい
それを見てみたい
空間に何が起きるか
空気の波動が起きる
それが歌ならば
もっと素敵
青い空
白い雲
川は流れ
草は緑

ここに生きている
証などいらない
今ここに
生きている
陽光が強くなる前に

金色のライオンたちが
膝を折って
草に眠る

声が響く
そして消える
呼吸の如く
声が響く
消える
繰り返されてゆく

実は何でもない
何事でもないはず
事など
実は
何でもない
事象だけが
連続していて
微笑むことがあるかないか
笑みがあるかないか
それだけのこと

森羅万象
一期一会
諸行無常
風の騒ぎと同じこと
いずれ消える
また騒ぐ
消える
騒ぐ
繰り返す

ありがとう


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ハチミツレモン

2016年03月22日 | 生活
土曜の夜から
布団に唐
風邪を得て
レモンとハチミツをシェイクして
咳を止める
止まった

ハチミツレモンが
こんなに効くとは
まあ
睡眠の効果が
一番かも知れず
とにかく
たくさん眠っていた


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咲きそう

2016年03月18日 | 生活
咲きそう

朝の路で
どこぞの
おとーさん
ひとりごち


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鼻うがいの歌

2016年03月17日 | 生活
花粉が飛んでいる
寝る前に
薬を飲んでいる
それでも
花粉症の身には
面唐ネ時期

今年も
今日から
鼻うがいスタート
ネットで紹介されるような
鼻うがいではなく
紀州は紀伊長島の男から
伝授された方法
「蛇口ひねって、お湯を出して、手の椀にためた湯に鼻を近づけ、片方の鼻はふさいで、一つずつの穴から、ずずず、と最初は慣れないから少しだけ、慣れてきたらずずずずずず、ず、ずっずっず、とたくさんお湯を入れるんや。それでだーーー、っと流すだけ。それを朝と帰りにやるだけで、楽になって、通りもようなり、汚れや菌も洗い流し、風邪予防になるしや、花粉も落ちる、気持ちようなってくる、癖んなる」

鼻うがいをはじめて
一年
確かに
鼻が気持ちいい
ネットのじょうろみたいなものでやるのは
ぞっとするので
あくまでも
塩も入れることはない
手の椀で
ずず、ずずうっずううう
とやればよい

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まるで宇宙のような日常

2016年03月16日 | 生活
うぐいすの鳴き声
名古屋市内の
堀川沿いから
聞こえて

朝の思いは
うぐいすの「ほーほけきょ」

法華経と聞こえたこと

重ねての思い
もう20年ほど前
中上健次の小説の冒頭で
蝉の鳴き声が
何妙法蓮華経と
聞こえる
とあって
素晴らしい書き出しだ
と思っていたと同時に
夏になって
蝉の鳴き声を朝に聞くと
刷り込みの効果
何妙法蓮華経と聞こえる不思議

そんな通勤の朝
自転車はまっすぐに
労働場へ向かう
市内でうぐいすの声が聞こえるなんて
うれしい気分で
けれど
うぐいすの声が
法華経と聞こえた
とは
誰にも話さず
胸に収める
話てしまえば
値打ちが下がり
こうして書くのでも
値打ちが下がる

話さず
出さず
こそ
その意味が
内の中で
純化されたまま
忘れてゆく
それが一番
正しいのかもしれない

しかし
性である
書かずにはおられまい

耳で聞こえたその音が
法華経と鳴る朝こそ
身に沁みてきた
思想となっているかもしれない

---

舞踏家の勅使河原三郎は
『夜の思想』
ということを言って
確か演目にしていた
ダンスは生でも何度か見たし
好きだった
彼がのちに
宮澤賢治を取り上げて
風の草原の中を舞っている姿

夜の思想
に反して
朝の思想
いや
二元ではない
実は
反してはいない
連鎖している
すべて
混沌の中
聖も邪も
すべて
含んでいるのが
日常だ
だから
楽しい




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春眠暁を覚えず

2016年03月13日 | 生活
たくさん眠る
必要最低限のことだけして
たくさん眠る
昼間から眠る
夜も眠る
夢を見る
起きて
ごはんを食べ
また眠る
なんだかんだ
眠る
カーテン閉めて
布団で眠る
昼寝どころじゃない
徹底的に眠り
起きたら
ごぞごぞして
白湯を飲んで
また眠る
断固
眠る
朝も昼も夜も眠る
徹底的に
眠る
その上
また眠る
いやというほど
眠る
見た夢忘れて眠る
また夢見て
眠る
眠ってからも
眠る


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あなた

2016年03月12日 | 生活





オリーブの木

宮武希の歌
「あなた」が誰をさすのか
思っていた
おそらく
人ではない
口ずさむだけで
世界が変わって見えてくる
神聖とは
こういうことかもしれない

ひなたぼっこ

イメージを作ろう

「思い」は
光より速い

外国の若者が
「コレナンテカイテアル?」
と訊くので
タンカン
バンセン
と答え
こちょこちょした漢字の上に
tankan
bansen
他の漢字とカタカタの上にも
ローマ字で書いている最中
「オー エイゴデキルネ!」

はしゃぐ
英語ではない

ともかく
伝わってよかった
紙を手渡し
「判る?」
と訊くと
「ハイ、アリガトウゴザイマス」
と言った


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思いの日

2016年03月11日 | 311
昨日
あの人に
「明日は労働中でも、2時46分になったら黙とうします」
と言った

今日
あの人は

小さな新聞の切り抜きを
持ってきた
<日本政府から本日3月11日は、2時46分に黙とうをお願いいたします>
という切り抜き

日本政府から
お願いされることではない
わたし
「日本政府」
の部分だけを折りこんで
壁に貼った
結果
「2時46分黙とう」
これだけでいい

あの人はもう一枚
同じ切り抜きをもってきていて
全文を張った

誰も見ない張り紙
けれど
あの人と
わたしは見る
この張り紙を

労働場は
みんな
いつもと変わらず
せわしなく

時間になると
あの人は
手をあげ
振って
合図をしてくれた
わかった
の合図を返し
わたしたち
黙とうした
東北へ体を
向けて


あれから5年
3月11日の今日だけでも
いい
一年に一日だけでいい


今日は「思い」を
思う


家へ帰って
YouTubeで
防災センターの
最後まで声を出して
避難を呼びかけた女性の
声を聞いていた
たくさんの人が
彼女の声で
高台に逃げたのだという
この動画を見て
強く
手を合わせた

一年に一度だけでいい
思いを
思う日


一年の一日くらい
一日の一分くらい
静かな時を
それはほかでもない
自身の「思い」の
ため









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ストーカー

2016年03月10日 | 生活
身近な人を思いやることから
始めることで
311を思うことになる
ということを
天童荒太さんが言う

赤い森は
チェルノブイリで汚染された
区域の森の名称

今は全作
レンタルビデオ店では
見かけなくなってしまった
アンドレイ・タルコフスキー監督の作品
『ストーカー』はどこに行けば
見られるのだろう
訳は「道先案内人」
大江健三郎も
小説でこの映画を
引用していた

赤い森から
タルコフスキーまで連関してゆき

タルコフスキーは
デビッド・シルビアンの
『ノスタルジア』から知った
そのタイトル通りの映画は
動く絵の美しさを
教えてくれた


福島の森は
イノシシ
アライグマ



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雨の始まり-終わり

2016年03月09日 | 生活
ヘリコプターの音


もうすぐ

もっていたコップ
蓋付きコップ
丸椅子の上に置き



蓋付きコップの上に
雨が

強く降り
強く降り
終日

夜遅く
洗濯物を干し
天の
藍色

星までも

誰だったろう
雨のことを書いた詩人の
表記は
こんなふう



    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨
    雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨


誰だったろう
確か
深緑色の装丁
    
 
    
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