kotoba日記                     小久保圭介

言葉 音 歌 空 青 道 草 木 花 陽 地 息 天 歩 石 海 風 波 魚 緑 明 声 鳥 光 心 思

練習

2015年04月30日 | 生活
四国
滝行
coffeeとチョコボール

水を撒く 虹

12時

盲いる人の練習を
何組も
よゆうでわらい
自転車をさわり
利き手で目を覆い

ゆっくり入口に入って
介助して
幾人(いくにん)も
二人一組になって

おそらく昼休みを利用しての
練習

午後になれば
その暗闇は忘れて
夜になれば
もっと忘れて
布団に入って
目をつぶり
「ああ」
と思い
疲れているので
すぐに眠り
数日たてば
数年たてば
地下鉄のホームに
盲いる人いたなら
いたならば





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宮澤賢治

2015年04月29日 | 生活
涼し
ビスケット

亀一匹
猫七匹
犬一匹
やぶ蚊
ごきぶり
その他

みな
出入り自由

おねえさんが
猫の世話

白鷲の鳴き声がけたたましく
ふんまでするのだという

荒子川界隈



庄内川 新川

以前
港から
汽笛が聞こえ
貨物船の汽笛

今でもたまに
聞こえるという
遠い港から
空を占拠する
空気の波動に乗って
音速で!
boooooooー っと

汽笛は夜がよく似合う
事実は真昼のど真ん中

音は上にあがり
南風

みんなで魚釣り
鍋田干拓
日光川
十四山
飛島村
自転車で

青い空

<みんなが遊んでいる時
おまえはひとり働いている>

と手帳に書いて

本家の宮澤賢治の詩『告別』を思い
読んでみると
そんなに甘く簡単な詩ではなかった
全文を記載させていただきます

以下

――― ・ =


【告別】

おまえのバスの三連音が
どんな具合に鳴っていたかを
おそらくおまえはわかっていまい
その純朴さ希みに充ちた楽しさは
ほとんどおれを草葉のように震わせた
もしもおまえがそれらの音の特性や
立派な無数の序列を
はっきり知って自由にいつでも使えるならば
おまえは辛くてそして輝く天の仕事もするだろう

泰正著名の楽人たちが
幼齢弦や鍵器をとって
すでに一家をなしたがように
おまえはそのころ
この国になる皮革の鼓器と
窒ナ作った管とをとった

けれども今頃ちょうどお前の年頃で
おまえの資質と力を持っているものは
町と村との一万人の中になら
おそらく五人はいるだろう

それらの人のどの人もまたどの人も
五年の間にそれを大抵無くすのだ
生活のために削られたり
自分でそれを無くすのだ
全ての才や力や材というものは
人に留まるものでない
人さへ人に留まらぬ

言わなかったが
俺は四月にはもう学校にいないのだ
おそらく暗く険しい道を歩くだろう

その後でおまえの今の力が鈍り
きれいな音の正しい調子とその明るさを失って
再び回復できないならば
俺はお前をもう見ない

なぜならおれは
少しぐらいの仕事ができて
そいつに腰を鰍ッてるような
そんな多数を一番嫌に思うのだ

もしもおまえが
よく聞いてくれ
一人の優しい娘を思うようになるその時
おまえに無数の影と光の像が現れる
おまえはそれを音にするのだ

皆が町で暮らしたり
一日遊んでいる時に
おまえは一人であの石原の草を刈る
その寂しさでおまえは音を創るのだ

多くの屈辱や窮乏の
それらを噛んで歌うのだ

もしも楽器が無かったら
いいかお前は俺の弟子なのだ
ちからのかぎり
空いっぱいの
光でできたパイプオルガンを弾くがいい





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夏にアイス

2015年04月28日 | 生活
三つの門を開け
早朝のコーヒー

潮の香りがする
海から来た魚たちは
血生になっても
海の匂いも持ってきている

今年
はじめての
アイスクリーム

ケータイデンワが鳴ったので
夕方近くに鳴ったので
パカッと蓋(ふた)をあけて
見てみると
名前がディスプレイ板に
表示されていた

もしもし

もしもし




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数の単位

2015年04月27日 | 生活
その人はゆっくりしゃべった

暑い
昨日
こたつをしまい
布団を替えて
夏仕度

その人はゆっくりしゃべった

暑い
頭痛がするのは午後からずっと
夜までずっと頭 痛くて

その人はゆっくりしゃべった
時に速く走るのを見たことがある

暑い
28℃だという
ティーバックをもらい
湯沸し器はすでにあり

その人はゆっくりしゃべった

水の入ったペットボトルを三本飲んで
夏が来たのよ
と体が言う

その人はゆっくりしゃべった
刹那や不可思議の意味を
ャPットの中に入れて

涅槃寂静
無量大数






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今だ今だ

2015年04月26日 | 生活
ホームセンターの外に出された
多様な植物
広い敷地
オクラの苗はありませんか
と訊く
オクラを栽狽オたかったので
店員は困った
あ、いいです
と困った店員に笑
オクラの種はありませんか
と別の店員に訊く
種は店の中にあり

ミニトマトの苗を二つ
去年の栽狽フ楽しみを
今年も
と思って
黄色い花を咲かせ
その後に
横並び
ミニトマトは緑色の実をつける
ほどなく赤くなり
もいで
お弁当に入れる 食べる
そんな楽しみ

見つけたのは
オクラの苗
あったのだ
店員を(おそらくまだ入ったばかりの臨時のアルバイト、もしくは労働への問題意識が低い)
思って
舌打ち 種を買ったので
種の方がたかかったので
苗はあきらめ

土にオクラの種
土にミニトマトの苗

すでにベランダは緑でたくさん
今年も緑様たちに
助けてもらう夏が来る

花の種も芽吹き
どんどん大きくなってきて
出てきてくれてありがとね
と発しては
多種の緑たち
みな
おそらく交感しているので
少し仲間に入れてもらう

室内の観葉植物も
どんどん大きくなってきて
今だ今だ と
成長してゆく

小さなニンジンを土にぶっ挿したら
まあなんと
花のつぼみまで出してくれて
植木鉢の中に
どこからか飛んできた種が
緑を出している
世は彼を「雑草」と呼ぶ
緑は緑
みんな緑
全部に分け隔てなく
水を撒くのが
わたしの仕事
日光出すのは
陽の仕事
光合成は緑の仕事
緑 緑
今だ今だ

成長してゆく







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野菜売り

2015年04月25日 | 生活
サイレンが鳴る
用紙とペンを持つ
白と赤
数を数える
日差しのテント
黄色い小さな花
笑い声

昼食後
歩いたことがない
道を
歩いてみた
馬鹿話をしながら

夕刻
わたし
座って待っていた
野菜売りは
野菜だけじゃなく
小さな市場になって
火曜と土曜にやってきて
ゆっくりと歩く人たちを
助ける



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V字

2015年04月24日 | 生活
電話ボックスの脇に
あじさいの葉がひらいている
つやつやしていて
花の始まりも確認した

パーティ
寂しく
美しい物語

蛤(はまぐり)をたくさん抱えて
男は白い軽自動車に乗った

空にあらわれたV字飛行
東へ北へ
旋回する鳥の多数
ビルのてっぺんの上に広がる
空に
彼らは
動物として
鮮やかに飛行している

海は本当に
しおっからいか

しおっからい








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金子光晴通り

2015年04月23日 | 生活
和歌山は有田から
やってきたという
熊野は
阿田和から
やってきたという

「今日はあったかいねえ」
と話しかけると
「暑いぐらい」
と返され
行く人は 西へ向かった

コーラをいただき
飲んでみると
夏の味がした
おぼえているのだ味覚が
それは
遠い夏の日の
コーラの味です
おそらく
汗をかいていた

帰路はなるべく
通ったことのない道を
選んでゆく
ここは若葉の路樹が
続いている
若葉通りと名付けてみて
「若葉通り」は実際に他所にあるから
えいやあ
金子光晴通りと命名した

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葉の緑

2015年04月22日 | 生活
カステラの差し入れ

ディランの歌い方を真似ると
そんなふうに
口ずさんでみると
言葉が出てくるのは なぜ?
非整数だから?

トラックは沖縄から来た

ハナミズキ
川沿い
ビル横で
色を出し
春の勢い
方々(ほうぼう)に
色を出す
黄 赤 紫 白 ピンク
艶を出す 
葉の緑



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晴晴

2015年04月21日 | 生活
晴れた空
濡れた服を
着ながら乾かす

ああ 青空
「あの本が面白い 存在論まで」

船が魚群を割って
みなとに入る



白き板に
あ 神様だ
と クモを見つけた

Cake two

整数について

オレンジ色の花を拾った
もって帰った
水にさした
花を見た

バナナが運ばれ
即効の糖分を補充して
強く前に出る


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花が咲く

2015年04月20日 | 生活
雨の強さは
体を冷やす
寒くなくても
冷えている

一瞬の青空
飛ぶ 雲
風は 道の女の傘を曲げ
その強さを形に残して
消えてゆく

11時 どんべえをいただき
体が楽に

小屋は
かっぱ
長靴で
水びたし
紙も濡れ
門は揺れ
ねじは外れ
紙コップと紅茶が
添えられていた

気がついたのは 夜
冷えた体を湯船にひたし
湯上り

青年の木
と呼ばれる
長年の同居の緑の
てっぺんに
藤色の花が
ひっそりと
咲いていた

あっ
っと
出した声は
空気を振動させて
消音してゆく
咲く花への思いのみを
空気の中に
残し



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2015年04月18日 | 生活


やっと
長い雨が終わって
青天
ああ気持ちいい

みな
笑顔
笑で迎え
笑で返す

笑があれば
笑であふれる

笑を出せば
笑が見られる

頭上
トンビまわる(二羽)
ほどなく二羽加わり
計四羽
クレーンの朝
またトンビ
計十、十二……

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春風

2015年04月17日 | 生活
足立区から新宮へ
川の橋


手をあげ
車で通り 東へ
労働とは挨拶だ

車椅子のおじいさんを
おばあさんが押していった
東へ
そしてまた
戻ってきた
春風

空はグレイ

水族館に亀はいる?
ウミガメ
リクガメ

自転車は根こそぎ
標識の白いメ[ルに
チェーンで結んであっても
それを
斧でぶった切り
トラックに全部
乗せてゆく
根こそぎ

春風
吹く
午後



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樋口英明さん

2015年04月16日 | 原発事故
昨日の新聞の見出しが印象的だった
今日
それをじっくり読んでみた
労働から帰って

4月14日
高浜 再稼働差し止め
福井地裁が仮処分
3、4号機新規制基準 否定

原発が司法によって
止まった
それも即効の効果があるのだという
「差し止め」という法律によって

樋口英明裁判長

福井地方裁判所
名古屋地方裁判所
名古屋高等裁判所

略して
福井地裁
名古屋地裁
名古屋高裁

名古屋へ転勤した樋口さんは
福井での継続した裁判を
わざわざ福井へ戻って
裁判長を務めた
そういう手続きが
法律でできるのだと知った
「この裁判は俺がやる」
という意気込み

そして高浜原発は
文字通り
「差して止める」ことになった
関西電力、国に立ち向かう
まるで
杉原千畝
まるで
シンドラー
と書けば
樋口さんは英雄である

違う
樋口裁判長は
ただの人
民の財産生命を守る
という法の原則に基づいて
その職の力
職権を最大限に行使して
国に一喝したのだ
「危険である」

極めて
冷静な判断
司法は感情ではない
前例に従い
参考にし
原告
原告の弁護士らの
「日本と原発」という
裁判に勝つために作られた
ドキュメンタリー映画を参考とした

裁判長とて
人間である
感情が人を最終的には動かす
この判決が
裁判長の感情である部分が
あったとしても
この「差し止め」の感情は
正しい感情だ
お金ではなく

生物の命を優先する感情に
わたしは賛成の手を挙げる

わたし忘れない
この裁判長の名前を

樋口英明さん




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通りにて

2015年04月16日 | 生活
空気の流れ、朝
ラジオ体操

三重県は伊賀だと言う

キャベツと書かれた
段ボール箱を抱えて歩く男

北海は札幌
小さな町の話

完全な警報のあとは
御来迎の如く

本を読む人
上下二冊

女はグレーの車に乗って
おにぎりを食べながら
ゆっくり西へ向かった

あくび男
写真男

滑車はまわる
引出方向

オレンジ色の柱



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