踊る小児科医のblog

青森県八戸市 くば小児科クリニック 感染症 予防接種 禁煙 核燃・原発

水俣病から核燃問題を考える(3/24)

2007年02月09日 | 環境・エネルギー
「水俣病から核燃問題を考える」
第三の水俣病をつくるな!もう核汚染は始まっている
-07年11月予定の六ヶ所再処理工場本格稼働を中止させよう-

日時 2007年3月24日(土)14:00~17:00
会場 弘前文化センター2階1・2会議室(NHK向かい)
   弘前市下白銀19-4 0172(33)6571
参加費無料

講演1「水俣病の真実~水俣病はまだ終わっていない」(70分)
講師 水俣協立病院名誉院長 藤野 糺氏
 戦後最大の公害訴訟の一つである水俣病。一万人におよぶ患者の検診から病像確定まで、血のにじむような献身的な医療活動を続けた藤野糺医師の30年にわたる闘いについて講演。

講演2「青森県・三陸の大気と海に迫る放射能汚染」(40分)
講師 美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会代表 小山英之氏
 放射能が海に垂れ流し?
 濃度規制もないって本当?
 魚介類は安全なの?
 六ヶ所再処理工場の稼働により、青森県や三陸の大気や海がどのように汚染されるのか。その問題点や危険性について講演。

質疑応答&意見交換(50分)
 講師を交えて市民・各団体との意見交流 -今後の核燃料サイクルを考える-

主催 青森県保険医協会
お申込 青森県保険医協会事務局
    青森市松原1-2-12 TEL 017-722-5483 FAX 774-1326

完全禁煙の京都パレスサイドホテル

2007年02月08日 | 禁煙・防煙
口ばかりで「観光で八戸を盛り上げる」などと言っている八戸のホテル、観光、飲食関係者は、世の中を知るべきですね。

今週末の連休、京都で開催される日本禁煙学会推薦で私も泊まる「ザ・パレスサイドホテル」は全室禁煙、もちろんロビーもレストランも完全禁煙です。(残念ながら一か所喫煙スペースはあるようですが分煙対策はできているようです)

それに比べて、健康増進法施行後4年にもなろうというのに、全く法律を無視し続け、ロビーでもレストランでも喫煙し放題。
これが八戸のシティホテルの実態です。
 八戸グランドホテル
 八戸プラザホテル
 八戸パークホテル
全て同じです。ノロウイルスとかそういう問題じゃないでしょ。
現状で法律に違反してます。
アスベストに匹敵する発がん物質を宿泊者に暴露し続けているんですよ。

その中で、ウェルサンピアは、私たちの要請を採り入れて、ロビー、レストラン、温泉など公共の部分は禁煙にしてくれました。
スーパーホテルなど新規参入の施設も、それなりの対策はしています。
八戸の老舗ホテルは、お勧めできません。

飲食店も全滅状態。(例外を探し求めています)
いまやアイルランドだけでなく、ヨーロッパの各国、米国の多くの州で全ての飲食店(バー・パブを含む)が禁煙になっています。
国内でも、レストランだけでなく、禁煙のバー・パブが続々と誕生しているのに、八戸の中心街では「皆無作」。
どの店もお勧めできません。
遠来のお客様を連れて行くお店がない惨状です。

禁煙学会の発表ポスター完成

2007年02月07日 | 禁煙・防煙
週末の連休に京都で開催される「みやこ禁煙学会」(11日:日本禁煙学会/11~12日:禁煙推進医師歯科医師連盟)の準備が進んでいなかったのですが、やっとポスターを作成して印刷がおわり一段落。ポスター発表なのでここまで終わればあとは気が楽、当日は勉強半分、懇親が3割、残りの2割がジョギングと観光(どこかに立ち寄る時間は殆どないと思うので外から走って眺めるだけになるかも)。

ポスターを画像ファイルに保存してみました。それぞれのタイトルをクリックするとご覧いただけます。まだ学会前ですが、特に驚かせるような要素はないので(それぞれHPに掲載済み)、先に公表しちゃいます。

■青森県における夏祭りの禁煙化や路上喫煙禁止条例制定への取り組み
○久芳康朗、山崎照光、鳴海 晃(青森県タバコ問題懇談会)
1) 青森県喫煙問題懇談会の活動記録('98-'03)
2) 青森県タバコ問題懇談会の活動記録('04-'06)
3) 無煙社会に向けて10の提言(2004年8月)
4) "WAT2006" を青森県内で支援(2006年6月)
5) 青森県の夏祭り禁煙化要請(2005~06年)
6) 青森・弘前・八戸の禁煙化状況(2005~06年)
7) 五所川原・むつ・黒石の禁煙化状況(2005~06年)
8) 最も禁煙化が進んだ青森ねぶた祭(2006年)
9) 弘前では「禁煙は愛」ねぷた運行(2006年)
10) 八戸ではJT共催企画を翌年中止(2005~06年)
11) 路上喫煙禁止条例制定の請願・陳情(2006年)
12) 全市長村議会の請願・陳情結果(2006年)
13) 衆院選・首長選アンケート(2005~06年)
14) 今後の活動の方向性と課題

抄録はこちら

1/28~2/3:2月に入り走れなくなった/週65km(RUN 20km)

2007年02月04日 | SPORTS
28日(日)エアロバイク500kcal(7.5km相当)+雪かき2h 前夜からの重たい雪で朝から雪かき2時間。大阪女子マラソンを観ながらエアロバイク、無理せず負荷19で500kcal。原“まことちゃん”優勝。終日雪~雨。今週は走れる日があるかどうか。100kmまで1.5km残したのは失敗だったかも。
29日(月)エアロバイク570kcal(8.5km相当) 昨日昼からの雨と今日の晴天で日なたの雪はなくなったが、日陰の遊歩道などは残っているようで、今日もエアロバイクだけ。サッカー、バルセロナ×セルタ。
30日(火)RUN 4+4=8km 会議で街まで往復。歩道は一部雪や凍結した部分が残っていて難儀したが、往復とも走り通す。これで今月も100kmをクリアできた。
31日(水)RUN 12km 町内の遊歩道や東運動公園のウォーキングコースにはまだ雪が残っていてとても走れない状態。急遽約1kmの周回コースに変更し、合計約12km。足が最初から重かったがなんとか我慢。1月合計235.5km(RUN 118.5km)と、暖冬のため11・12月よりも伸びている。12月から23回走ったので、残り2か月で目標の40回まであと17回。少し余裕が出てきた。
2月1日(木)エアロバイク575kcal(8.5km相当) ニュースやクイズ番組を観ながら退屈な50分負荷19~20。意外と楽。
2日(金)エアロバイク575kcal(8.5km相当) 日中から雪が降ったりやんだり。週末もこれでは走れないか。
3日(土)エアロバイク800kcal(12km相当) やはり走れない。負荷19~20で70分。 /週65km(RUN 20km)

ランナーは災難、鳥インフルでマラソン中止

2007年02月04日 | こども・小児科
2回に渡って鳥インフルエンザと新型インフルエンザのメモを掲載し、その冒頭に「一部でまた過剰反応がみられはじめている」と書いたのは、こんな奇妙なニュースを目にしたからでした。

第21回出水ツルマラソン大会の中止について(お詫び)
>つきましては、当出水市は全国でも有数の養鶏地帯であり、
>マラソンコース附近には多数の鶏舎がありますことや、
>特別天然記念物鹿児島県のツル及びその渡来地でもありますことから、
>鶏やツルへの感染予防に万全を期すため、
>関係機関・団体と協議の結果、中止のやむなきにいたりました。

この場合、無論参加者への感染ではなく、ツルやニワトリへの感染を心配しているわけで。。
(まあ、それは良いとして…)
それで、マラソン大会を中止するとどうなるのか。
いろいろと考えを巡らせてみたのですが、上手く話がつながりません。
結局、現在の数カ所の発生について、経路や原因が不明であることから、あらゆる可能性を考えてあらゆる対策をとったということなのでしょうね。
(汚染地域から来るランナーの靴の底についた糞?)
でも、今年中止した論拠では、来年以降どういう状況になれば再開できるのでしょう。
アジアや世界中から鳥インフルエンザが消滅したら?
(のど元過ぎればで、条件は変わらなくても騒ぎがなくなっていれば再開すると思いますが)
今回エントリーしていたランナーにはお気の毒としか言いようがないのですが、主催者の判断なのであきらめてもらうしかありません。
(いったん侵入されたらアウトだという意味での危機感は全くその通りなので、揶揄するつもりはありませんが…)

先日「新型インフルエンザ対策は絵に描いた餅になりかねない」と書いたけど、こんな状況ではまず難しいでしょうね。
日本人の場合、過剰反応がまず先に来る。マスコミがそれに輪をかける。
一旦パニックになったら抑えようがないかもしれません。
というよりも、マスコミが真っ先にパニックに陥って走り出すのだから、おそらくここが一番のネックになるでしょう。

鳥インフルエンザと新型インフルエンザ(後)

2007年02月03日 | こども・小児科
1997年香港 高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)から様相が一変
 鳥のウイルスのままヒトに感染、しかしヒト-ヒトへの伝播はなかった
 感染鳥との濃厚な接触によりきわめて低い頻度で鳥-ヒト感染が起こった
 生鳥のマーケットが異種鳥への感染と遺伝子再集合の場であることが明らかに

高病原性鳥インフルエンザウイルス(HPAI)とは
 ニワトリに対する病原性でありヒトに対する病原性ではない
 HA亜型はH5またはH7に限られる
 ウイルスの感染性に必須のHA分子の開裂部位で変異が起こり、呼吸器や腸管だけでなく全身組織の細胞で開裂活性化が起こり、全身感染、サイトカインストームを引き起こす(ニワトリ)

カモ由来のインフルエンザウイルスは本来ニワトリには感染しない
 ガチョウなどに受け継がれる中でニワトリに感染するウイルスが出現(低病原性)
 ニワトリの間で6~9か月流行する中で高病原性ウイルスが出現

ヒト-ヒト感染例は濃厚な接触による数例が報告されているが、持続的な感染はない

2003年以来アジアでH5N1ウイルスが流行
 2005年、中国北部・モンゴルで野生水禽の斃死体から分離
 これが再度家禽に侵入して被害が拡大→世界各国に
北方の渡りガモ営巣湖沼にHPAIVが持ち込まれ定着すると、
 毎年南方に運ばれるようになる(最悪のシナリオ)

新型インフルエンザはH5N1に限らない
 H1~H15いずれの亜型の可能性も
 2003年オランダ・ドイツ(H7N7)
 野生水禽、家禽、家畜(特にブタ)のサーベイランスが重要
 WHOや先進諸国でH5N1ワクチンの生産・備蓄が策定

ワクチン戦略
 高病原性鳥インフルエンザの予防としてニワトリへのワクチン接種は行われない
 ワクチンは発症予防であり感染予防ではない
 感染すれば全て殺処分されるためワクチンは意味がない

新型インフルエンザやワクチンに対する誤解や迷信を解くことが重要

(喜田宏先生の総説より)

参考
鳥インフルエンザに関するQ&A(感染症情報センター)
インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A(感染症情報センター)

また、厚生労働省では新型インフルエンザ対策ガイドラインへのパブリックコメントを実施しています。
公衆衛生部門、医療部門、社会対応部門あわせて13もの対策ガイドラインが掲載されていますが、未読。。

小児救急ガイドブック「こどもの応急手当・事故予防」

2007年02月02日 | こども・小児科
青森県のHPに、小児救急ガイドブック「保存版:大事なことだけ!こどもの応急手当・事故予防」が掲載されています。医師会や小児科医会の小児科医も参加して作成したものですので、結構良い出来ではないかと思います。PDFファイルもありますのでプリントして手元においておくと便利でしょう。。

鳥インフルエンザと新型インフルエンザ(前)

2007年02月01日 | こども・小児科
#鳥インフルエンザ騒ぎがまたしても過剰反応を引き起こしているようなので、勉強しなおしてポイントを確認し、何が重要で何が重要でないかをお伝えしたいと思います。(時間切れにて今日は前編)

新型インフルエンザはA, B, CのうちAウイルス
Aウイルスはヒト、哺乳動物、鳥類に広く分布
亜型 HA H1~H15
   NA N1~N9
カモは全ての亜型を保持している
ヒトと動物の全てのAウイルスはカモ由来

カモは感染しても発症しない(自然宿主)
カモの大腸で増殖、排泄
南方へ渡った後、シベリアなどの湖沼水で凍結保存
春に戻ってきたカモが再び感染

トリ由来のウイルスはヒト型との置換変異をおこさない限りヒトへは直接感染しない
ブタが中間宿主の役割を演じる
ブタはヒト型と鳥型の両タイプに感染可能で
 同時感染して遺伝子再集合が起こるとヒトの新型ウイルスが誕生

パンデミック 20世紀に3回
1 1918年 スペインインフルエンザ(H1N1)
2 1957年 アジアインフルエンザ(H2N2)
3 1968年 香港インフルエンザ(H3N2) カモ→アヒル→ブタ→ヒト

1997年香港 高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)から様相が一変
 鳥のウイルスのままヒトに感染、しかしヒト-ヒトへの伝播はなかった
 感染鳥との濃厚な接触によりきわめて低い頻度で鳥-ヒト感染が起こった
 生鳥のマーケットが異種鳥への感染と遺伝子再集合の場であることが明らかに

(喜田宏先生の総説より引用)