熊本熊的日常

日常生活についての雑記

笑い事ではない

2011年08月09日 | Weblog
来年の話をすると鬼が笑う、という。12月決算の会社にとっては、ちょうど今頃から来年の予算を立てる作業が本格化する。世間には、夏休み、とか、盆休みなどと牧歌的な雰囲気がないわけでもない。しかし、これまでの50年近い人生経験に照らすと、自分の生活に大きな影響を及ぼすようなことは、牧歌的な時期に静かに進行していることが多かった。私が食い扶持を得ている勤務先は12月決算で、まさに来年の予算策定作業が進行している、らしい。折しも、世界的な株式市場の暴落、過去最高水準の円高、同業他社比で異様に膨れ上がっている間接部門、などと所謂「リストラ」が実行に移される環境が整っている。今日耳にした噂によれば、X-Dayは9月某日だそうだ。

青空市を訪ねて頂いたお客様のなかに、以前の勤務先の上司がおられた。はるばる松戸から猛暑炎天下のなかをご足労頂いて、それが土曜の商品が比較的豊富な時ならまだしも、日曜の品薄のときで、すっかり恐縮してしまった。以前の勤務先も今の勤務先も同じ業種なので、当然、会話のなかで

「仕事の方はどう?」

というようなことになる。そちらのほうは私が勤務していた頃から間接部門はこれ以上人を減らせないというほどの少人数だったのだが、それでも乾いた雑巾を絞るようなことが行われているのだそうだ。それに引き換え、私の現在の勤務先のほうは、およそ経営の常識では考えられないような肥大ぶりなのである。人は見たいと思う現実しか見ない、などという。さすがにこれほど明白な現実が目の前にあれば、見たくなくても見えてしまう。そのときに備えて職探しといっても、いまさらあてがあるはずもない。自分でなんとか食いつなぐ手だてを考えるよりほかにどうしようもないのである。とりあえず、首は洗っておこう。