熊本熊的日常

日常生活についての雑記

別世界

2011年08月13日 | Weblog
先月の終わり頃にパソコンを買い替えた。これまでPowerBookを使っていたのだが、さすがにいろいろ不自由が出てきていて買い替えを考えていたところにLionのリリースとかマックのラインナップ更新があったので、これを機にMacBook Proを購入した。搭載されていたOSはSnowLeopardだったが、無料でLionへアップグレードできる。パソコン本体に加えてOne To OneとかPro Careといった付随サービスも契約した。昨日はOne To Oneのワークショップに参加するため、出勤前に銀座店を訪れた。

平日の昼間だというのに、ワークショップの行われるフロアは満員で、ひとつ下の階にあるシアターも思いのほか人が入っていた。もちろん、1階のショップも賑わっている。どうしてもなければならない、というような商品を扱っているわけでもなく、景気が良いわけでもないのに、平日の昼間にこれほどの集客を実現する店舗があるということが素朴に不思議に思われる。

しかし、それが消費市場の現実でもある。どうしてここが売れないのかと不思議に思われる店舗もあれば、どうしてこれほど人気なのだろうと思われる場所もある。コンサルタントとか識者と呼ばれる人たちは、そうした現象に対してもっともらしい言い訳を考えるが、それが後講釈であることは明らかだ。我々の生活は無数の変動要因によって構成されている。公式化とかモデル化というのは、そのなかから説明しやすいものを選び出して、変動要因があるていど固定したものとして組み立てられたものである。都合のよいところだけを組み合わせているのだから、そんなもので現実の問題が解決できるはずがないのである。コンサルや識者が、それを承知でしゃべっているのだとすれば、詐欺師のようなものだし、自説を素朴に信じているのだとすればただの馬鹿だ。しかし、それで彼らの生活が回るのだから、そういう者に金を払う人たちがけっこういるということなのだろう。なんのことはない、昔の幇間と旦那衆の関係だ。

物事には勢いというものもある。今週はアップルの時価総額がエクソンモービルを抜いて全米トップになったそうだ。まず9日火曜日のザラ場で、10日水曜日には終値でエクソンを上回った。12日金曜日はアップルが3,486.2億ドルで、エクソンが3,500.7億ドルとなったが、時価総額の成長速度を見れば、アップルはやはり驚異的な急成長企業だ。そう思って見る所為かもしれないが、東京銀座の直営店という末端の風景においてすらも、そうした特別な雰囲気というようなものがいきわたっているというのが、成長企業の成長企業たる所以なのだろう。