中国国家主席選挙、1票だけ「反対」入れたのは誰?(産経新聞) - goo ニュース
中国の全人代は、これまで、共産党による一党独裁体制の象徴でした。あらゆる物事が、満場の拍手のうちに決まり、強固な全体主義ぶりを内外に披露してきたのですから。ところが、今年の全人代では、1票であれ、国家主席の選挙に反対票が投じられるという異変が起きたようです。
この一票、誰が投じたのかをめぐり、中国政界では憶測が飛び交っているようですが、もしかしますと、この一票、千丈の堤も崩す蟻の穴となるかもしれません。反対票の主は、毛沢東に倣った習主席自身との説もありますが、権力基盤が弱い状況で、選出に汚点を残すような行為を自ら為すとは思えません。本人ではないとすると、かつてのライバルであった盧展工政協副である可能性が高いそうです。何れにしましても、自らの意思で反対票を投じた人物が存在したとなりますと、これまで形骸化してきた全人代の”死せる選挙”が、息を吹き返してきている予兆なのかもしれません。個々の意思に基づく”普通の選挙”に…。そして、全会一致の建前の崩壊は、常に一枚岩を演出してきた共産党が、既に分裂含みであることを暗示しているのかもしれないのです。
太子党出身の習近平政権が、思い切った改革を断行できるとは思えませんが、少なくとも、足元から中国の一党独裁体制が揺らいできていることは確かなようです。この一票の反対が、民主的で自由な選挙を求める国民に勇気を与えたかもしれないのですから。
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中国の全人代は、これまで、共産党による一党独裁体制の象徴でした。あらゆる物事が、満場の拍手のうちに決まり、強固な全体主義ぶりを内外に披露してきたのですから。ところが、今年の全人代では、1票であれ、国家主席の選挙に反対票が投じられるという異変が起きたようです。
この一票、誰が投じたのかをめぐり、中国政界では憶測が飛び交っているようですが、もしかしますと、この一票、千丈の堤も崩す蟻の穴となるかもしれません。反対票の主は、毛沢東に倣った習主席自身との説もありますが、権力基盤が弱い状況で、選出に汚点を残すような行為を自ら為すとは思えません。本人ではないとすると、かつてのライバルであった盧展工政協副である可能性が高いそうです。何れにしましても、自らの意思で反対票を投じた人物が存在したとなりますと、これまで形骸化してきた全人代の”死せる選挙”が、息を吹き返してきている予兆なのかもしれません。個々の意思に基づく”普通の選挙”に…。そして、全会一致の建前の崩壊は、常に一枚岩を演出してきた共産党が、既に分裂含みであることを暗示しているのかもしれないのです。
太子党出身の習近平政権が、思い切った改革を断行できるとは思えませんが、少なくとも、足元から中国の一党独裁体制が揺らいできていることは確かなようです。この一票の反対が、民主的で自由な選挙を求める国民に勇気を与えたかもしれないのですから。
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