リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

人間を振り回すお金は人間が作り出したものなのに

2020年07月09日 | 日々の風の吹くまま
7月8日(水曜日)。☁☀☁。まあまあの天気。朝のコーヒーを飲みながらのんびりとスマホを見ていたら、リビングの窓の外にするするとロープが2本。月曜日から3週間かけて外壁の点検と防水コーキングの修理をする予定。コンクリートとガラスの高層マンションの最大の頭痛の種は雨漏りで、管理組合の保険の自己負担分を超える大きな修理があると保険料が上がるから大変。去年あたりから古めのマンションでメインテナンスが不十分だったりして保険料が2倍、3倍に跳ね上がったり、引き受ける保険会社が見つからなかったりして大きな問題になっている。管理組合が無保険だと、部屋を売りに出しても買い手がローンを組めなくて、売ることもできなくなったケースもあるらしい。

電気料金を払おうと銀行のサイトにログインしたら、わっ、入ってるっ。老齢年金(OAS)の上乗せ分3万円×2で6万円。カナダに600万人以上いる老齢年金受給者に自動的に非課税で1回だけ支給するもので、コロナに関連して増えた出費の足しにしてということらしいけど、みんなどんなところで増えたのかなあ。我が家で増えたのは「特別会計」のArts Clubへの寄付だけで、「一般会計」の支出はどっちかというと減っている感じ。緊急事態宣言と同時に州政府が生活必需品の物流を管理するようになったり、輸入が滞りがちになったりして、今までスーパーにいつもあったものがいつもあるわけではない(優先度の低いものは在庫がなかなか補充されない)状況になって、必然的にその日に棚にあるものしか買えないおかげで出費が減ったらしい。(つまり、余計な買い物が減ったということかな。)

買い物の帰りにロビーの郵便箱をチェックしたら、おや、カナダ歳入庁からのカレシ宛の封筒。カレシが「どうせOASの所得補助給付の受給資格はないよって知らせだろう」と言いながら開けてみたら、あら、連邦政府の物品サービス税(GST)に絡むBC州の「気候変動対策税」の還付通知。先週いきなり振り込んで来たあれか。通知によると、還付金は低所得か「所得が低め」の世帯に四半期ごとに非課税で払われるもので、我が家は純世帯所得が720万円だったので、算定した1年分(所得に応じて減額されて2万8千円)を一括で振り込んだという説明。へえ、私たち、この手取りで「所得が低め」なんだぁと2人とも笑ってしまったけど、何だかなあ。バンクーバー圏の平均的な世帯所得は700万円以上で、年金生活のシニア世帯はそれよりずっと低いはずだから、何かしっくり来ないな。カレシは「政府がくれるんだからもらっとけ」と言うけど、来週あたりにはキャンセルになったクルーズの払戻しも入って来るし・・・。

それにしても、あれば助かるところへ回らないで、なくても困らないところへ回りたがるお金というのは何とも不思議な生き物だな。お金は人間が物流の便利を図るために考え出したものなのに、いつの間にか常に人間をコントロールして振り回しているという感じ。もっとも、「便利な生活」を求めて考え出したものに振り回されて逆に不自由になってしまうという方が人間世界の常みたいな感じがしないでもないけど。