リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

この私でいいんですか、ほんとに

2022年01月20日 | 日々の風の吹くまま
1月19日(水曜日)。🌫☁🌧。週の真ん中の今日は「こぶの日」。何でも「月曜日、火曜日とがんばって来て、今日を乗り切れば、後は週末まで下り一直線、ばんざぁ~い」と言う意味なんだそうな。で、こぶの日を乗り切って、金曜日にたどり着いたら「TGIF」(Thank God It’s Friday~やれやれ、金曜日だぁ)。つまり、日本語で言うなら「花金」。華やかなりしバブル時代に生まれた言葉だそうだけど、今でも使われているのかな。コロナのおかげで、金曜日だからって夜の街に繰り出すなんてこともできないんじゃないかな。日本では新規感染者が4万人を超える日が続いたそうだけど、カナダでは2週間の移動平均の感染者の増加率がマイナス32%になり、BC州では過去最高を記録してから2週間で半減したから、日本でも月が替わる頃にはそうなってるんじゃないかと思うな。

窓の外では、帯のような霧のかたまりが北の方からクィーンズ公園に沿って流れて来て、4番アベニューの辺りで西に進路を変えてフレーザー川に向かって行くのが見える。東の角にあたるリビングから見ていると、我が家の周りを囲むように流れているような感じで、凝視していると生き物のように動いて行くのがわかる。川向こうのサレーは霧はかかっていないし、アメリカ側はどうやら晴れているもようで、(たぶん国境沿いの)雲の波の向こうに見えるベーカー山がきれい。マンションのセールスポイントのひとつと言われる高層階からの眺望は3日もすれば飽きると言われるけど、それはタワマンがぎっしり林立するダウンタウンの話。ニューウェストミンスター市のど真ん中の一番高い丘のてっぺんに突っ立っている我が家は、視界を遮るものは道路向かいの古いマンションだけなので、住み着いて6年半経ってもまだ毎日見飽きることがない。





午前中に車の運動がてら隣町のモールの酒屋までブードルスを買いに行って、あとはだらだらを決め込んでいたら、Arts Clubの名誉芸術監督のビルからメール。カナダ演劇界のレジェンドであるビルから直々のメールって何なんだと思って読んでいるうちに、oh my God、oh my God、オーマイゴッド。Arts Club傘下のアーティスト助成のための基金の今年度の選考委員に加わらないかというもの。この基金は、ある財団の援助を受けてカナダ有数の演劇学校で学んで、芝居小屋的なグループだったArts Clubをカナダ最大の劇団に育て上げたビルがリタイアしたときに、その恩返しとして創立したもので、演劇界のいろんなアーティスト(俳優、ミュージシャン、デザイナーなど)がテクニックを磨くために様々なワークショップや講座に参加する費用を補助するのが目的。万年劇作家志望で、自称「劇場ねずみ」のワタシが、援助を申請して来たプロのアーティストを選別する委員会に加わるって、いや、ほんとにオーマイゴッド。選考委員の顔ぶれにはビルと跡を継いだ芸術監督のアシュリーが入っていて、いや、ほんと、日ごろは親しいおつきあいでも、やっぱりビビっちゃうじゃないの。

でも、ビルが演劇アーティストのキャリアを支援するのにワタシが役に立てると考えたのなら、これ以上の名誉はないとよくよく考えた末、ぐっとおなかに力を入れて、謹んでお受けします、と返信メール。送信をクリックして、送信完了のメッセージが出たところで、長いコロナの巣ごもりのだらだらから抜け出そうとあがいていたのが、尊敬するビルの誘いでやる気にエンジンがかかった感じで、何だかうきうきと幸せな気分。ほんとにワタシでいいのかなあという思いはまだ抜けないけど、がんばってみようっと、またおなかにぐっと力。やる気むらむらでおなかに力を入れ過ぎたのか、Arts Clubがコミュニティ向けに企画した即興劇のジャムセッションに参加登録してしまったから、ほんとに、もう何をかいわんや。でも、春遠からじなんだから、そろそろ冬眠の穴から出て、思いっきりのびをしたいもん、ほんと。