1月20日(金曜日)。🌥🌤。今日はきのうほど寒くないな。カレシがきのう昼寝をし過ぎたと言って、なかなか起き出さないので、何となくごちゃごちゃとおしゃべりして、起きたのはほぼ9時。この辺りがリタイア暮らしのいいところ。カレシの10時のグループレッスンが終わるのを待って、ウォーキング。土曜日には雪がちらつくという予報だけど、空気はきのうほど冷たくないな。雪、ほんとに降るのかなあ。地面がちょっと白くなっただけで大混乱するけど、去年の今ごろは真っ白だった山に今年は雪がないので、このままだと夏に水不足になりかねないから、やっぱり降ってもらった方がいいかな。
2022年
2023年
きのう、Arts ClubのBMOセンターでのパネルセッションで、その前の夜に観た『Forgiveness』の著者マーク・サカモト、脚色者ヒロ・カナガワ、演出者スタフォード・アリマが集まって、回想録の出版が舞台劇に脚色する話になって、でき上った舞台劇が演出者にバトンタッチされて、最新のデジタル映像技術を駆使した大作として上演されるに至るまでの苦労話と裏話を披露。父方の祖母と母方の祖父それぞれから聞き出した第2次大戦中の体験を綴った個人的な回想録から、あれだけの時空間を自在に行き来する壮大な舞台劇に仕立て上げたヒロの才能はもう天才のレベルだと思う。(『The Piano Teacher』の翻訳がうまく行ったら、次はヒロの『The Patron Saint of Stanley Park』を、ぜひぜひ訳させてもらいたいなあ。)
オープニングナイトのレセプションで、前にワタシの劇作を個人指導してくれたキャシー(今は劇団の常務理事)と東京の先生と親しい名誉芸術監督のビルと、資金開拓部長のキャサリンに、ドロシーから日本語訳への同意をもらって、翻訳を始めていると報告したら、Arts Club中に話が広まったようで、みんなから背中をポンポンと激励の嵐。(Arts Clubがドロシーに依頼して、Arts Clubが初演した作品だからかな。)芸術監督のアシュリーもとっても喜んでくれて、うれしくてわくわくしているけどちょっぴりビビっているのと言ったら、「それはいいことよ。ちょっと怖いと思うくらいの方がいい仕事ができるものなの」。セッションでワタシの隣に座った演出家/俳優のディーン・ポール・ギブソンも、「それなら大丈夫だよ。僕も芝居を演出するときは、いつも怖いと感じて、謙虚な気持になるんだ。それ、大切なことだよ」。あぁ~あ、ここまでみんなに激励されたら、もう後には引けないという強迫観念みたいなもtのがむくむくと湧いて来て、ますます怖くなって来ちゃったなあ。でも、怖いと思うからこそ、ワタシが持っているものを絞り出して、すべてを投入して、やるっきゃないってことで、何となくサバイバルに通じるところがあるという感じがするな。
というわけで、朝からあの「踊り場の壁」を見上げていたワタシ。脚本の中では、若い建築業者のトムが登場して、踊り場の壁に窓を開ける相談をしているところ。象徴的だなあ。ワタシもずっと目の前に立ちふさがっていたのに初めて気づいた大きな壁を、今ここに来てぶち抜こうとしているってことだね。穴を開けたら向こうに何が見えるのか、やってみないことにはわからない。つまり、怖くても何でも、壁をぶち抜いてやるっ。劇作家ドロシーの名声とワタシのリタイア人生がかかっているんだから。ほら、形を変え続ける雲はいつも「今」なんだよね。根を詰め過ぎて疲れたら、空の雲を眺めようじゃないの。