きのうは
自分への誕プレとして
三ツ星懐石店で、
ぼっち晩餐をしてきた。
金曜の夜は、毎週、
カミさんがテニススクールなので、
ぼっち飯か、飯抜きにしてるが、
年に一度の誕プレなので、
気張って懐石にした。
大阪の『神田川』で修行した店主が、
関西のノリで超陽キャなので、
料理にもその気が入り
パワーをもらえるようである。
吉本の芸人顔負けだが、
料理の腕は一流である。
*
先付けは、
柿釜に海老、数の子の白和え。
ポリポリした数の子を頂くと
一足早い「お正月」のような
気分になるから不思議である。
器に使われた柿は
この後、皮を剥かれて
ひと口大にカットされて
お口直しとしても供された。
*
いよいよ、
『懐石の華』である
「椀刺し」に入る。
煮物椀は
かぶら卸しの吸い地に、
牡蠣真蒸。
紅葉を模った京人参の朱、
松葉柚子の黄、
小松菜の緑・・・と、
目にも鮮やかな「吸い口」である。
「吸い地」の味加減もよく
淡麗にして旨味もしっかりしていた。
*
お造りは、
カワハギの肝あえ。
肝のねっとりした食感と
やわらかな当たりのポン酢が
舌の上で絶妙にハーモナイズした。
*
「強肴」前の箸休めとして
小皿に「先付け」で用いた
海老の鬼瓦焼きと
「赤福」の字も鮮やかな
角小鉢に塩辛、
そして、スッポンの生き血の
林檎ジュース割りが共された。
*
焼き物は、
網走産の釣りキンキ。
脂が乗りにのっていて
大根おろしと合わせて
サッパリさせて頂けた。
*
蒸し物は、
穴子と蓮根饅頭。
銀餡を纏った蓮根と
ふかふかに蒸し上げられた
穴子との取り合わせは、
魚介と根菜の相性の良さを
再認識させてくれた。
*
揚げ物は、
甘藷の細切りで
「藁づと」を象った海老、
浅利を鋳込んだ揚げパン、
そして、銀杏だった。
天婦羅屋では見ない
「藁づと」と「パンの衣」は
懐石ならではの創意で
面白く味わえた。
*
ご飯の前に、
「まる吸」(スッポンの吸い物)が
供された。
高級素材だけに
極上の吸い物に仕上がっていた。
骨付きの首やエンペラも
具材として入っていたので、
その濃厚な味が楽しめた。
在京中に、
京都と大阪では、
冬になるとよく頂いたが、
東北では、
あまり馴染みがなく、
さる食事会で供された
若い同僚の女の先生は
「亀は、ダメですぅ・・・」
泣きそうになった(笑)。
「カメとちゃうよ!!」
とは言ってみたものの、
やっぱりその親戚の
爬虫類は食べられないとの
事だった(笑)。
彼女は、
フレンチの食事会でも
「鳩は、食べられません・・・」
と、涙顔だった・・・(笑)。
お鮨屋さんでは、
「小肌は苦手ですぅ・・・」(笑)。
┐(´ー`)┌
***
〆には
香り豊かな茸ご飯に
これまた香りのいい糠漬け。
カウンター目の前の土鍋で
炊きあがったばかりだったので、
美味しくてお代わりしてしまった。
*
デザートは
バニラアイスに
白玉、イチゴ、
寒天、黒蜜だった。
*
小鉢を含めて
十二品のフルコースだったが、
どれもこれも美味しくて
眼福・口福の二時間あまりだった。
かつて、30数年前に
4年間、京都で受けていた
カウンセリング2時間分の
料金だったので、
自分にとっては
愉楽・快楽の「心理療法」だった。
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