連日の猛暑で、
38℃超えが続いている。
冷房の効いた室内から
外気と同じ廊下に出ると
熱気が空気の圧力のように
グイッと肌を刺激する感覚は、
これまでの人生65年で感じた
初めての体験である。
37℃と38℃では、
わずかに1℃だけの違いだが、
その1℃がこうも違って
体感されるのかと、
意外にも思われた。
*
きのうは、
前日にメンタルクリニックで
処方された薬を
行きつけの薬局まで
受け取りに行った。
熱中症の予防にと
開業時間の9時に一番乗りしたが、
精神障害長期療養支援の
負担軽減の操作に手こずっていて
モタモタしていたので、
暑さのせいで気が立っていたのか、
ちょっとムカついて
声を荒げてしまった。
けっきょく、受給者証を呈示して
事は収まったが、受付事務が
不慣れとはいえ、
モタモタしすぎるので、
ついついイラついてしまった。
仕事の出来ない人が
どこでもいるので、
それに我慢を強いられるのは
かなわないと思いながらも、
もちっと寛容の精神を
養わねばだなぁ・・・とも、
反省させられた。
*
帰路、
ブーランジェリー(ベーカリー)前を
通ったので、ついでに、
バケットを買っていこうと、
すでに32℃にもなっていたが、
厳重にクーリング・セットを
腋窩部に施しながら車を降りた。
すると、
バケットは11時の焼き上がり
と告げられて、ガックリした。
仕方なく、気を取り直して、
出来立てのカレーパンと
サンドイッチを買った。
*
ここんところ、
熱中症の予防と
“夏負け”しまいと、
よく食べてるせいか、
また体重が増えて
ダイエットどころでなくなっている(😿)。
年々、基礎代謝量が低下してるのか、
日常生活ではちっとも燃焼せずに
贅肉や内臓脂肪になってるようで、
また、眼底出血するのではと
戦々恐々でいる。
*
子どもたちが幼児の頃、
よく、タオルケットを
立膝にかけて即席テントにして、
そこにもぐらせて
遊ばせたものである。
自分もアタマから
すっぽり自家製テントに入ってみると、
不思議に落ち着く感じがし、
きっと胎内回帰の安心感だなと
深層心理的に納得した。
わざわざ猛暑の戸外で
キャンプしなくっても、
涼しい寝室でテント気分が味わえて
これもまた一興だなとも思った(笑)。
*
夜は、寝室から
寝転んだまま、
県庁前の阿武隈川での
花火大会の大玉の開花が鑑賞できた。
アイスコーヒーをやりながら、
なかなか贅沢な気分だなぁ・・・と、
盛夏のひと時を味わった。
*
この尋常ならざる猛暑について、
ちっとばかり調べてみようと、
YouTubeの関連サイトで
にわか学習した。
直接の原因は、
「北極の温暖化」と
「エルニーニョ」による
「偏西風の蛇行」により、
局地的に熱暑帯が発生するのだという。
ヨーロッパでは
40℃超えで、この夏、
6万人も亡くなっているという。
このまま続けば、
9万人に達するかもともいう。
まさに、殺人的猛暑である。
局地的には
50℃を超えている箇所もある。
そうなると、ほぼ100%が
熱中症死に至るようである。
ヒトのホメオスタシス(恒常性維持)の
機能である体温調節が、
37℃に保てなくなり、
体内での生化学的な作用一切を担当する
酵素(蛋白質)の最適温度から外れて
機能不全に陥るから、
とうぜん、生命活動は害される。
低体温症により死ぬのも
高体温症により死ぬのも、
いずれも生体酵素の機能不全により
細胞レベルでの活性が消失するからである。
なので、生物としてのヒトの
気温のハビタブル・ゾーン(棲息域)は
0℃から50℃の狭い範囲なのである。
*
元・生物教員なので、
氷河期についても
古生物学の領域で
生徒に教えたことがあり、
「ギュンツ・ミンデル・リス・ヴルム」
という暗号めいた(笑)
氷河期名をもテストに出題したことがある。
現在は、
間氷期の「温暖期」ではあるが、
この暑さは、それに加えて、
明らかに産業革命後の
人為的なCO₂排出によるもの、
と、2021年のノーベル賞受賞者の
真鍋 淑郎 博士により証明された。
*
そもそも、氷河期と間氷期の
周忌的な交代は、なぜ起こるのか・・・。
それは、
地球の公転軌道が
木星や土星などの
質量の大きい天体の重力作用で
数十万年の周期で
楕円になったり円になったりするからである。
それに、もう一つのファクターは
地軸が26000年の周期で一回りする
「歳差運動」が関与している。
地球の公転面に対する地軸の傾きは
23.4度あるが、その角度を維持しながら、
回ってるコマの芯棒が止まる寸前にブレるように
「すりこぎ棒のような運動」するのを
「歳差運動」と言う。
*
世界各地の地層や
南極の氷の観測から、
5600万年前には、
気温が一気に5~8℃上昇した
特異的な時期があり、
これは『暁新生-始新生 温暖化極大』
(PETM)と呼ばれている。
この原因には諸説あるが、
間氷期(温暖期)になり、
北極の氷や永久凍土が解けて、
CO₂の20倍の温室効果のある
メタンが大量放出されたのではないか
と考えられている。
この急激な温暖化促進は、
その後、収まって平均に回帰するが、
その要因も化石から解明されており、
多くの水系でアカウキクサが
大量に発生して、空気中のCO₂を
光合成で大量消費して
その分の温室効果が低減したと
考えられている。
*
現在の人為的なCO₂排出による
急激な温室効果による高温化は、
地球環境にバタフライ効果で
ドミノ的な影響を及ぼし、
極地の永久凍土が溶けだしてきて
メタン濃度が上昇しつつある。
高温化により、
山火事の多発はもとより、
枯死する植物帯もあり、
CO₂を吸収する炭酸同化
(光合成)作用が低下し、
さらに温暖化が加速する・・・
という悪循環のサイクルに
すでに入っているという。
さらに、恐ろしいのは、
この負のスパイラルが
臨界点(ティッピング・ポイント)を
迎えると、指数関数的に
加速するという。
国連のグテーレス総長は、
「もはや、温暖化ではなく、
これからは、沸騰化だ」
と警告を発している。
*
神宮外苑の再開発で、
大木に成長した樹木を伐採して、
幼木を植樹するとか聞いたが、
その愚かしい行為に
コイケ知事が如何に馬鹿か
というのを再認識した。
それは、
街路樹が邪魔だから、
除草剤で枯渇させた
全国の『ビッグモーター』と大差なく
罪深い、愚かな所業である。
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