術後一週間が過ぎたので、
おとついから、普通食にもどした。
そして、きのうは
オフ日だったので、
カミさん曰く《ひとり快気祝い》に
馴染みの三ツ星フレンチで
デジュネ(ランチ)をしてきた。
いつもブログを見て下すっている
シェフやマダムからも
体調のお気遣いを頂き
有り難く思わせていただいた。
風邪の具合も
大分と良くなって、
まずまずのコンディションだったのは
ご馳走を頂くのに幸いであった。
。
オードヴルは、
モンサン・ミッシェル産ムール貝の
香草バター焼きに
フランス産コッパ。
ムール貝は小指の先ほどの
小粒だったが、味は濃く、
さすがの本場産だと
その存在感には目を見張った。
マダムに
「小っちゃくて、シジミの親方みたいですねぇ・・・」
と感想をもらしたら、笑っておられた。
農業国フランス産のコッパも
イタリア産の物に負けず劣らず
濃厚な味で、ラール(肪身)の甘さも
格別な逸品だった。
普段は、あまり口にする機会のない
アンディーヴ・ルージュの
仄かな苦味とのマリアージュも
けっこうなものだった。
(* ̄∇ ̄)ノ
スープは、
栗のポタージュ。
フォン・ド・レギューム
(野菜の出汁)
で栗のマッシュを伸ばして
シノワゼ(裏漉し)せずに
ややザラリとした食感を残してあり、
自然の甘味と風味が活かされた
佳味なるものだった。
。
ポワソンは
ルー・ド・メール(スズキ)のグリエ。
カリリと焼かれた皮目と
フワリとした白身の
テクスチュアの違いと
合わさった味わいは、
フレンチながらも
「焼き魚」の旨味が堪能された。
この時季に
ラタトゥイユの付け合わせは、
まだ暑い日々も少なくない、
夏の名残りを
シェフが表現されたようだった。
。
メインのヴィアンドは、
スペイン産のプーレ・ジョーヌ。
フランス産家禽類が
輸入制限されている為、
あえてのエスパニョルである。
シェフに調理前の素材を
見せて頂いたが、
なるほど、やや黄色味がかった
皮目だった。
今回は、珍しく、
ヴァプールという蒸し上げる
調理法で頂いた。
一度、ソテーした時に出た
ジュ・ド・ヴィアンド(肉汁)に
ヴィネーグル・ド・ケレス
(シェリー・ヴィネガー)を加えて
ソースに仕上げる。
癖がなく香り豊かな
ポワトリーヌ(胸肉)で、
シュープリーム・ソースはもとより、
ガルニチュールのエシャロットや
アリコヴェール(インゲン)、
ポム・アンナとのマリアージュも
佳かった。
(人´∀`*)
デセールは、
ミルティーユの
グラスとガトー。
巷には有りがちな素材だが、
一流シェフの創るものは
やはり、極上の逸品となる。
。
甘やかになった口中を
薫り高いエスプレッソが
キリリと引き締めてくれた。
そして、
コースの名残りを惜しむかのように
プチフールを味わいながら、
しばし、シェフ&マダムと歓談して
『ひとり快気祝い』を
無事、愉しく過ごさせて頂いた。
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