近所に
暗渠(あんきょ)と
側溝が小川のようにあり、
越冬鴨のツガイが
棲みついている。
散歩の折など
何度も出逢い、
(あ、いるいる・・・)
と目を楽しませてもくれる。
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ノンビリと
流れに身を任せている処を
足音をさせて近づくと
決まって驚いて飛び去る。
人に馴れていないと
臆病なもんだなぁ・・・
と思う。
夜はさすがに
どこかの地面で
寝ているのだろうが、
この辺りにも野良猫は
うようよいるので
大丈夫かしらんと
心配にもなる。
食料難の時代だったら、
自分が真っ先に
『鴨とり権兵衛』みたいに
捕まえて焼き鳥にしたことだろう。
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側溝の段差のある処で
対流と渦が出来ていて、
発泡スチロールの屑が
クルクルといつまでも
廻っていて、先に流れられずにいた。
よく目にする光景ではあるが、
何かを示唆するような
現象でもある。
こんな無機物にも
内的ファンタジーを働かせると
まるで悲運の
恋人どうしか親子が
運命の流れに翻弄されて
ドツボのサイクルから
抜け出せないようにも見える。
生物学科の学生の頃は、
進化の系統樹を見て、
魚→両生類→爬虫類→哺乳類と
進化してきて人間になったのに、
何ゆえ、今も魚や両生類たちは
そのままの姿でいて、
これから進化の道を辿れないのか・・・
という疑問を抱いていた。
そして、
或る日、渦から脱せない
小川のゴミを観て
目からウロコが落ちたように
得心がいった。
魚のまま遺伝的に
ローテーションしているものと、
そこから分化して
先に進んで進化してきたものとに
分かれたんだと至極納得できた。
すると、
新たな疑問が湧いて、
現在、人間の段階で
ローテーションしているが、
この種の一部に何らかの
物理的なベクトル(力と方向性)が
加われば、ここから更に
別種への進化もあり得る
ということである。
魚が陸に上がって
両生類へと進化したのは、
陸地の火山活動が収まり
植物の光合成による
酸素が充満したからとも
想像ができる。
水中は常に酸欠状態に近いので、
酸素呼吸によるATP(エネルギー)の
対謝効率を高めるには
陸地の方が適しているのは
道理である。
それでも、
肺魚以外の魚たちは
それを選択せず「エラ呼吸」を発達させる
「進化」を選択したので、
その遺伝子が固定して
魚種の拡大という「変化」は生じたが、
種レベルのローテーションに
留まったのだ。
人間の更なる進化の動因となるものは
どのような環境因子によるものか。
水中から陸上に進化したのは、
「酸欠」という欠乏因子である。
ならば、これまで
地球史上幾度もあった
隕石衝突や大火山活動、
超温暖化、超寒冷化
という自然災害か
核戦争か原発事故による
地球規模の放射能汚染という
人間にとっての危険因子が
「ヒト種」からの分化と
別種へと進化させる
動因になり得るかもしれない。
渦ん中でクルクル廻る
ゴミ屑には触れずに、
棒切れを流れに差し込んで
水流を乱してやると、
安定して閉鎖システムが崩壊して、
恰も輪廻の鎖から解き放たれたように
ゴミたちは大海へと向かって
流れていった。
そっか。
これこそ、
家族療法で頻用される
システム理論そのものである、
とも再認識した。
悪いなりに固定している
家族の問題にカウンセラーが介在し
「小さな」水流の変化を起こさせることで
悪循環のシステムは崩壊して
新たなシステムが立ち上がるのである。
人間存在もその営みも
自然の法則どおりに
運ばれている。
「運命」を逆さに読むと
「命運」で、
まさしく
「命は運ばれている」のである。
側溝のゴミも
いろんなことを
教えてくれるものである。
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明日から、東京出張で、
そして長かった春休みも
今日で終わりである。
休み中に
増盤しようとしていた
リサイタルでの頒布用CDが
まったく手を付けられなかった。
なので、
あとひと月で
少しずつでも、
コピー、プリント、パッキングの
「楽壇ひとり」事業部の
仕事をしていかないと
来年の経費が捻出できなくなる。
貧困脱出は最大の
「生のモチベーション」か(笑)。
暗渠(あんきょ)と
側溝が小川のようにあり、
越冬鴨のツガイが
棲みついている。
散歩の折など
何度も出逢い、
(あ、いるいる・・・)
と目を楽しませてもくれる。
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ノンビリと
流れに身を任せている処を
足音をさせて近づくと
決まって驚いて飛び去る。
人に馴れていないと
臆病なもんだなぁ・・・
と思う。
夜はさすがに
どこかの地面で
寝ているのだろうが、
この辺りにも野良猫は
うようよいるので
大丈夫かしらんと
心配にもなる。
食料難の時代だったら、
自分が真っ先に
『鴨とり権兵衛』みたいに
捕まえて焼き鳥にしたことだろう。
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側溝の段差のある処で
対流と渦が出来ていて、
発泡スチロールの屑が
クルクルといつまでも
廻っていて、先に流れられずにいた。
よく目にする光景ではあるが、
何かを示唆するような
現象でもある。
こんな無機物にも
内的ファンタジーを働かせると
まるで悲運の
恋人どうしか親子が
運命の流れに翻弄されて
ドツボのサイクルから
抜け出せないようにも見える。
生物学科の学生の頃は、
進化の系統樹を見て、
魚→両生類→爬虫類→哺乳類と
進化してきて人間になったのに、
何ゆえ、今も魚や両生類たちは
そのままの姿でいて、
これから進化の道を辿れないのか・・・
という疑問を抱いていた。
そして、
或る日、渦から脱せない
小川のゴミを観て
目からウロコが落ちたように
得心がいった。
魚のまま遺伝的に
ローテーションしているものと、
そこから分化して
先に進んで進化してきたものとに
分かれたんだと至極納得できた。
すると、
新たな疑問が湧いて、
現在、人間の段階で
ローテーションしているが、
この種の一部に何らかの
物理的なベクトル(力と方向性)が
加われば、ここから更に
別種への進化もあり得る
ということである。
魚が陸に上がって
両生類へと進化したのは、
陸地の火山活動が収まり
植物の光合成による
酸素が充満したからとも
想像ができる。
水中は常に酸欠状態に近いので、
酸素呼吸によるATP(エネルギー)の
対謝効率を高めるには
陸地の方が適しているのは
道理である。
それでも、
肺魚以外の魚たちは
それを選択せず「エラ呼吸」を発達させる
「進化」を選択したので、
その遺伝子が固定して
魚種の拡大という「変化」は生じたが、
種レベルのローテーションに
留まったのだ。
人間の更なる進化の動因となるものは
どのような環境因子によるものか。
水中から陸上に進化したのは、
「酸欠」という欠乏因子である。
ならば、これまで
地球史上幾度もあった
隕石衝突や大火山活動、
超温暖化、超寒冷化
という自然災害か
核戦争か原発事故による
地球規模の放射能汚染という
人間にとっての危険因子が
「ヒト種」からの分化と
別種へと進化させる
動因になり得るかもしれない。
渦ん中でクルクル廻る
ゴミ屑には触れずに、
棒切れを流れに差し込んで
水流を乱してやると、
安定して閉鎖システムが崩壊して、
恰も輪廻の鎖から解き放たれたように
ゴミたちは大海へと向かって
流れていった。
そっか。
これこそ、
家族療法で頻用される
システム理論そのものである、
とも再認識した。
悪いなりに固定している
家族の問題にカウンセラーが介在し
「小さな」水流の変化を起こさせることで
悪循環のシステムは崩壊して
新たなシステムが立ち上がるのである。
人間存在もその営みも
自然の法則どおりに
運ばれている。
「運命」を逆さに読むと
「命運」で、
まさしく
「命は運ばれている」のである。
側溝のゴミも
いろんなことを
教えてくれるものである。
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明日から、東京出張で、
そして長かった春休みも
今日で終わりである。
休み中に
増盤しようとしていた
リサイタルでの頒布用CDが
まったく手を付けられなかった。
なので、
あとひと月で
少しずつでも、
コピー、プリント、パッキングの
「楽壇ひとり」事業部の
仕事をしていかないと
来年の経費が捻出できなくなる。
貧困脱出は最大の
「生のモチベーション」か(笑)。