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偽装食品の見分け方7

2007-09-14 14:14:12 | Weblog
写真は昆明郊外の農機具市場。農業に必要なものならなんでもそろっている。

【「世界」が集まる化学肥料】
 品質のごまかしは食品ばかりか、その生育過程にも及んでいた。昆明市郊外のとある農業資材の専門市場でのことだ。

 スキ、クワなどの農機具から、竹の棒や麦わら帽まで露地売りされる中で、農薬や化学肥料の売り場だけがコンクリートの建物内にあった。おそらく場所代は高いだろう。売り場面積も格段に広い。そして、よく売れていた。

 化学肥料は10キロ用米袋とそっくりな、編み込まれたビニール製のものに入っていた。産地名の表示をみると、「アメリカ製」「フランス製」「ロシア製」「ルーマニア製」など欧米と旧共産圏の主要農業国名が、ずらりと並んでいる。

 これはすごい。さすが農業国・中国よ、と感心した次の瞬間に、妙なことに気が付いた。袋の文字が、すべて中国の簡体字で印字されているのだ。

 つまり、これが本当ならば、遠い外国からはるばる運ばれてきた化学肥料は、中国で一度、別の袋に詰め替えられてから売り場に並ぶことになる。コストの安い化学肥料の製造は現代中国のお家芸だ。それをわざわざ輸入するというのも変だし、詰め替え作業の手間もけっこうかかるはずだ。コスト面から考えても、とても一農夫が買える代物になりそうもない。        (つづく)
コメント
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