写真は、サントニーニョ教会近くのショッピングモールで購入したサントニーニョ様。大きさは手のひらサイズほど。ビロードの赤マントが印象的。
値段に応じて大きなサイズのものもある。
【セブで一番の歴史的建造物】
たくさんの老若男女が赤いろうそくをともして、あれだけ熱心に祈っているのに(500年も!)よどんだ空気がみじんもない。人々の祈りもさっぱりしているし、教会がサンゴでできているせいか、白く、隅から隅まで明るさに満ちているのです。
日本で神社といえば森の中にあって、荘厳で湿ったイメージがありますが、そのような日本で常識的に思っていた宗教的雰囲気が薄い場所ははじめてでした。
こんなことを書くと、へんに思われるかもしれませんが、古来からある神社にいくと、時折、場の雰囲気を感じることがあります。有名なところでは島根県出雲大社裏手のスサノオのまつられているところ、長野県諏訪大社のとある場所、神奈川県鎌倉の鶴岡八幡宮前など。
行くとゾクっとしたり、何か熱いものや澄んで冷たいものが通り過ぎるような錯覚を感じたり、どす黒い塊が見えるような気がすることも。ヨーロッパの教会でも、なんともいえない独特の空気を感じることがあります。
ところがここは驚くほど、なんのしがらみも感じない。ご神体は色黒のかわいい子供のイエス様。1521年にマゼランがセブ島のおきさきに贈呈したという実物です。これをサント・ニーニョ(ニーニョ=スペイン語で男の子。幼きイエスの意味)といいます。
本物をガラス越しに見ることができるのですが、澄んだ目をした人懐っこい子供のお顔があまりにも明るくて意表をつかれたのかもしれません。
おみやげにこのサントニーニョ像のミニチュアを買って、セブの部屋に飾っていたのですが、部屋を掃除してくれる人がこの像を見るたびにうれしそうに「持ってるね!」とウインクしてくれる、というおまけがつきました。
年かさの地元出身の女性は「このサントニーニョ様がいるから、セブは災害がないんだよ。台風だってここには来ないんだ」と胸を張っていました。愛されキャラの神様なのですね。
(つづく)
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