とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

四国百名山めぐり 1日目

2009-10-15 22:56:31 | 山登り
9日の夜から12日まで四国の山登りに出かけていた。今回は妻と娘、娘の会社の先輩の4人のパーティである。神戸の須磨あたりの駅で落ち合う予定だった娘が、残業で遅くなり間に合わないということで、我々夫婦だけで淡路島のSAまで車を走らせ、車中泊をすることにした。深夜2時過ぎくらいに、娘たちが車でSAに到着して無事合流することが出来た。その後、私の車1台で徳島県の剣山に向かった。

剣山(つるぎさん)は、標高1,955mの山で、西日本第二の高峰であり、徳島県の最高峰である。日本百名山の一つであり、別名を太郎笈(たろうぎゅう)という。私にとっては60番目の百名山となる。剣山の名前は安徳天皇ゆかりの剣が由来であるとされるが、頂上直下にある剣岩が由来とする説もあり、定かではない。

淡路島から鳴門海峡を渡り、徳島道から美馬ICを降り、さらに40キロ以上走って、剣山の登山口の見ノ越まで着いた。見ノ越に着いたのは10時半となり、この日は、ほとんどドライブになった。下山して次の目的地に向かうまでの時間を考えると時間がないので、まずは楽をして、リフトで標高1700m地点まで向かうことにした。

リフトに乗り山の上を見ると既に美しい紅葉が始まっていた。

赤や黄色のまだら模様の山並みが遥か先に確認できた。


大いに期待できる風景だった。

リフトのお陰でだいぶ楽をさせてもらい終点の西島駅に着いた。ここから登山が始まる。

数10分で「刃掛ノ松」と呼ばれる場所に着いた。

昔、刀をこの松の木に立て掛けて休憩をとったことから名前が付いたようだ。ここから真っ直ぐ上がれば、簡単に山頂に着くようであったが、あまりにも簡単についてしまうのも、もったいないので、“一般向きではない”とされる行者が行を行ったという行場コースに向かった。行場には不動の窟、オクサリ、胎内くぐり、蟻の搭わたりといった難所が幾つもあるらしかった。ただ、すべて回るほどの余裕はなかったので、一番スリルがありそうなオクサリを登ることにした。細く狭い幅に削られた岩壁の隙間にあるクサリを掴み垂直に這い上がっていくのである。

約80mものクサリ場を這い上がるのはかなりの労力を要する。背中の荷物も重いし、きつかったが、何とか頑張って這い上がった。妻や娘もなんとか這い上がることが出来たが、かなり息が切れたようだ。


オクサリからさらに進むと一般向けのコースと合流し、山頂直下の剣山本宮に着く。本宮で安全登山の祈願をして山頂に向かった。

山頂はクマザサの緩やかな広がりとなっており、木道がいくつも連なっている。

山頂は四国全体を丸ごと見回せれるような素晴らしい展望である。

瀬戸内海や周辺の山々が一望でき、しばし展望を楽しんだ。また、剣山の双耳峰ともいえる次郎笈(1929m)の山並みも素晴らしかった。


山頂の天気は、まずまずだったが気温が低く、休憩するには寒すぎるので、山頂小屋まで戻ることにした。小屋の横の看板には初霜初氷の文字がかかれ、寒かったことが裏付けられた。

小屋前で、熱いコーヒーとお茶を沸かし暖を取って下山をすることにした。下山は、大剣神社経由のコースとした。こちらのコースからも素晴らしい紅葉を見ることができた。

奇岩の向こうに見える紅葉もなかなか絵になる。

大剣神社の下には剣神社の御神体である御搭石の根元より湧き出た「御神水(おしきみず)」という湧き水がある。ミネラル分に富んでおり、病気を治す若返りの水としても知られている名水である。さっそく若返りの効能を期待して飲ませていただいた。

その後も、落ち葉が敷き詰められた緩やかな登山道を下り、

リフト終点の西島駅に着いた。ここで、リフトに乗って下山することも出来たのだが、多少時間の余裕もあり、もっと歩こうということで見ノ越まで歩くことにした。下りはやはり早い。リフトの横をすり抜け見ノ越の剣神社に着いた。ここには、「さわやかな月光の花は凛として気高い」という宮尾登美子のレリーフがあった。

剣山に咲くキレンゲショウマという花が「天涯の花」という宮尾登美子の小説で有名になったことから、このようなレリーフが造られたらしい。今回は、キレンゲショウマの咲く時期は終わっていたので残念ながら見ることはできなかったが、剣山を代表する花でこれを目当てに登るハイカーが多いそうである。

剣神社から数分で駐車場に戻った。ほぼ午後3時であった。さて、ここから更に2時間半ほどかけて、この日の宿泊地である愛媛の湯之谷温泉に着いた。いよいよ翌日は、西日本第一の高峰「石鎚山」を目指すことになる。続きは2日目に。