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http://mylibrary.maeda1.jp/0609RussiaEuEnergyTrade2019vs2023.pdf
(西欧はガス・石油をどこから調達し、ロシアはどこへ転売したのか?)
4.原油・石油製品貿易の変化
(ロシアのシェアは2019年の35%から2023年には11%に激減!)
4-1ヨーロッパの原油・製品国別輸入量(図http://bpdatabase.maeda1.jp/5-G21.pdf参照)
2019年のヨーロッパの原油輸入量は5億2,200万トン、製品は2億9百万トン、合計で7億3,200万トンであった。合計量を国別で見ると最も多かったのはロシアの2億5,900万トンで全体の35%を占めていた。ロシアに次いで輸入が多かったのはロシア以外の旧CIS諸国からが全体の1割強であり、米国、北アフリカ諸国、西アフリカ諸国、イラク、サウジアラビアなどが9%乃至5%で並んでいた。
2023年の原油・製品合計輸入量は6億3,000万トンと2019年に比べて14%減少している。これを国別に見ると2019年と大きく様相が変化している。同年の輸入国トップは米国の1億1,700万トンであり、輸入全体に占める割合は19%、2019年の1.7倍に増加している。米国に次ぐのは旧CIS諸国で、3番目がロシアである。ロシアからの輸入量は6,990万トンであり、2019年の4分の1弱に落ち込み、米国と対照的な結果である。また量は多くないもののUAE、クウェイト、中国、アフリカ諸国からの輸入が増加しており、供給源が多様化している。
(インド、中国向け輸出が激増!)
4-1ロシアの原油・製品輸出量(図http://bpdatabase.maeda1.jp/5-G22.pdf参照)
ロシアの原油及び製品の輸出量について2019年と2023年を比較すると総量では2019年の4.5億トンに対して2023年は3.3億トンで▲26%減少している。中でもヨーロッパ向けは2.6億トンから7千万トンと4分の1近くに減少している。一方この減少を補ったのが中国及びインド向けである。中国向け輸出は2019年の8千万トンから50%増加、2023年の輸出量は1.2憶トンに達している。インド向けの増加はさらに顕著であり、2019年の4百万トンから2023年には9千万トンと20倍以上増加している。
ヨーロッパ、中国、インド以外へのロシアの輸出も大幅に減少しており、このことからロシアは欧米の経済制裁によって閉ざされた世界の輸出ルートを中国とインドに振り替えたと言えよう。
以上
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